一棟マンション投資が向いている人は?投資をするメリットについて解説

はじめに

一棟マンション投資は、不動産投資に興味を持ち、資産形成を目指す方にとって魅力的な選択肢です。長期的な視点で資産を築きたい、安定した収入源を確保したいと思うものの、一棟マンション投資が自分に向いているのか、迷っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、一棟マンション投資がおすすめな人の特徴と、メリット・デメリットを詳しく解説します。この記事を読むことで、自分自身に最適な投資方法を見極め、長期的に資産を成長させるための具体的な道筋を描くことができるでしょう。ぜひ、最後までお読みいただき、投資判断の一助としてください。

一棟マンション投資とは

一棟マンション投資とはどのような投資方法なのでしょうか。一棟マンション投資の基本と、区分マンション投資・一棟アパート投資との違いを解説します。

一棟マンション投資の基本

出典:健美家 収益物件 市場動向 四半期レポート 2023年7月~9月期

 

一棟マンション投資は、マンション一棟丸ごとを購入し、その運営を行う投資方法です。オーナーは複数の賃貸ユニットを一度に管理できるため、家賃収入を最大化できます。安定した収益を得たい投資家に人気があります。

参考までに、一棟マンション投資の利回りと物件価格の推移を示しました。

区分マンション投資との違い

マンション投資には、一棟マンション投資と区分マンション投資の2種類があります。

区分マンション投資は、マンションの一部屋を購入して賃貸する方法です。主に単身者をターゲットとするワンルームマンション投資が有名です。この方法は少ない自己資金で始められる、融資が下りやすい、手間がかからないといったメリットがあります。しかし、利回りが低い傾向があり、空室が収益に与える影響が大きいデメリットもあります。

一方で、一棟マンション投資は物件全体を所有するため、運営の自由度が高く、スケールメリットを活かした経営が可能です。このため、安定した収益を目指す方にはより適しているといえます。

一棟アパート投資との違い

一棟マンション投資と似た形態として、一棟アパート投資があります。マンションとアパートの違いは、法律で決まってるわけではなく主に構造と規模で決められます。一般的には、マンションはRC造やSRC造で3階建て以上のもの、アパートは木造か軽量鉄骨造で2階建てまでのものとされています。

一棟マンション投資の新築と中古の特徴

一棟マンション投資には新築と中古があり、それぞれ投資スタイルが異なります。

新築一棟マンション投資

新築一棟マンション投資の最大の魅力は、最新の設備やデザインを備えた物件を所有できる点です。これにより、入居者に快適な住環境を提供しやすく、空室リスクを低減できます。

ただし、新築物件は購入価格が高額になるため、初期費用が多く必要です。また、新築物件は人が入居した瞬間に新築ではなくなるので、物件価格が一気に下落します。

中古一棟マンション投資

中古一棟マンション投資は、購入価格が比較的安価であることが大きなメリットです。オーナーチェンジ物件であれば、これまでの賃貸経営実績を確認できる点も安心材料となります。

築年数が古い物件ではリノベーション費用がかかる可能性があり、総合的なコストを見積もる必要があります。

一棟マンション投資を選ぶメリット

一棟マンション投資には、他の投資手法と比較しても多くの利点があります。そのメリットは、不動産投資初心者から経験豊富な投資家まで、多くの人にとって魅力的なポイントとなるでしょう。ここでは、各メリットを解説します。

安定した家賃収入

一棟マンション投資の最大の魅力は、複数の賃貸ユニットから得られる安定した家賃収入です。家賃は人々の生活に根ざしたものであり、景気動向・経済状況にあまり左右されず、大きく変動しないのが特徴です。

都市部や交通の便が良いエリアでは、通勤や通学の需要が高く、入居者を確保しやすい環境が整っています。首都圏や大都市では人口の流入が続いており、賃貸需要が衰えにくい点も収益の安定性を高める要因となります。

マンション投資は、家賃収入を長期的に得られる点が大きな特徴です。築年数が進んだ物件であっても、適切なリノベーションや修繕を行うことで資産価値を維持し、安定的に収益を生み出すことが可能です。

融資によるレバレッジ効果

一棟マンション投資では、金融機関による融資を活用することで、自己資金以上の規模の投資が可能です。これをレバレッジと呼びますが、小さな力で大きなものを動かすテコの原理を働かせて大きな資産運用を行う仕組みになります。

例えば、自己資金が1,000万円の場合でも、銀行からの9,000万円の融資を得れば1億円の物件を購入できます。少ない元手で大規模な資産を運用できる点は、他の投資方法にはない不動産投資の強みです。

ローン元本・利息の返済は、家賃収入からまかないます。借入金という負債を毎月の家賃収入で減らしていくのは、貸借対照表の視点からいうと毎月純資産を積み上げていくのと同じ意味を持ちます。

レバレッジ効果を活用することで、1棟目の運用から得た収益をもとに、2棟目、3棟目と資産を拡大していく戦略も実現できます。レバレッジを活用した一棟マンション投資は、資産拡大をスピードアップさせる効果を持ち、資産運用の強力な手段となるのです。

 空室リスクを分散できる

一棟マンションでは、複数の部屋を一括して所有するため、空室が発生した場合でも収益全体への影響を抑えることができます。このリスク分散の仕組みは、区分マンション投資と比較した際の大きな利点です。

例えば、10部屋を所有する一棟マンションで2部屋が空室になった場合でも、残りの8部屋からの収益を確保できます。一方、区分マンション投資では1室のみを所有するケースが一般的であり、その1室が空室になると、収益が完全にゼロになるリスクがあります。この違いは、収益の安定性に大きく影響するポイントです。

一棟マンションの空室リスクを抑えるには、賃貸需要の高い地域を選ぶことが重要です。地域の人口動態や経済状況、交通の利便性、周辺施設の充実度などを調査することで、需要の安定したエリアを見極めることが可能です。特に、大学やオフィスが近くにあるエリアでは、ターゲット層が明確で賃貸需要が堅調であるため、空室リスクを低減しやすいと言えます。

一棟マンションは経営の柔軟性が高い点も魅力です。部屋ごとに異なる条件で賃貸することができるため、ターゲット層に応じた賃料設定や短期契約、家具付き物件としての提供など、さまざまな運営方法を柔軟に取り入れることができます。この柔軟性により、収益性を高めつつ、空室期間を最小限に抑えることが可能です。

キャピタルゲインの可能性

出典:国土交通省 不動産価格指数(令和6年8月・令和6年第2四半期分)

 

キャピタルゲインとは、物件の売却時に得られる利益を指します。一棟マンションは土地付きの資産であるため、不動産市場の状況によっては、大きな売却益を得るチャンスがあります。

物件の立地や周辺の都市再開発計画により、購入時よりも資産価値が大きく上昇することがあります。この場合、高値で売却することでキャピタルゲインを得ることができるのです。

また、キャピタルゲインで得た利益を次の物件購入資金として活用することで、さらに大きな物件への投資が可能になります。購入後に物件のリノベーションや修繕を行うことで、資産価値を向上させ、より高い価格での売却を目指す戦略も効果的です。

キャピタルゲインを得るためには、市場動向を把握し、適切なタイミングで売却することが重要です。物件の価値を高めるための施策も積極的に行うことで、大きな利益を得ることができる可能性があります。

インフレに強い実物資産を得られる

不動産は実物資産であり、インフレによる貨幣価値の低下に対する防御策として有効です。実物資産である不動産は、現金や預貯金のようにインフレによる価値の目減りを防げます。一棟マンション投資は、この特徴を最大限に活かすことができます。

耐用年数が長いRC造やSRC造の一棟マンションは、長期間にわたって保有されるケースが多く、時間の経過とともにインフレにより資産価値が高まっていきます。

インフレが進行すると、物件価格の上昇の後に家賃相場も上昇していきますので、インカムゲインの確保もできます。

また、インフレによってローン返済額の実質価値が目減りするのも見逃せないメリットです。これを「債務者利得」と呼びますが、インフレ時に不動産投資家が得る特権といえます。

一棟マンション投資のリスクとデメリット

一棟マンション投資を検討する際に重要なのは、リスクとデメリットを正確に理解しておくことです。不動産投資で成功するためには、事前にリスクを把握し、適切なマネジメントを講じる必要があります。

一定の自己資金が必要

一棟マンション投資には、不動産投資ローンを活用する場合でもまとまった自己資金が必要です。一般的に、購入価格の10~30%の頭金が求められます。金融機関が融資の安全性を評価する際の条件となり、初めての投資家にとっては高いハードルとなる可能性があります。

自己資金が不足していると、希望する物件を購入できない可能性があります。十分な貯蓄を行い、自己資金を計画的に準備しておきましょう。複数の金融機関を比較し、最適な条件での融資を検討する点も重要です。

融資審査が厳しくなる

一棟マンションは高額な物件が多いため、融資の審査が厳しくなる傾向があります。金融機関は、購入する物件の事業性や収益性に加え、投資家自身の年収や保有資産といった属性も厳しく審査します。

有望な物件を発見しても、融資が通らなければ取引は成立しません。不動産投資において融資戦略は極めて重要なのですが、一棟マンション投資はこの点においてハードルが高いといえます。

対策としては、事前に投資家自身の信用力を高めるため、資産形成や年収アップに取り組むことが重要です。融資審査基準を理解し、担保価値の高い物件を選ぶのも大切でしょう。

ランニングコストが高くなる

一棟マンションの運営には、時間が経つにつれて修繕や設備更新のコストが発生します。規模が大きいマンションほど共用部分の維持費も高額になる傾向があります。また、資産規模が大きいため、固定資産税・都市計画税も高額になる点に注意が必要です。

ランニングコストが想定よりも高くなるリスクがあるため、収益が圧迫される可能性があります。この問題に対処するためには、購入前に物件の状態をしっかりと調査し、修繕積立金や維持管理費の見積もりを正確に把握することが重要です。さらに、定期的なメンテナンスを行うことで、修繕リスクを軽減することができます。

物件の流動性が低い

一棟マンションは価格が高額なため、売却先を見つけるのが難しい場合があります。次の購入者も一定の資産を持つ投資家に限定されるため、一般的な住宅よりも売却の難易度が高くなります。また、市場の状況によっては、希望する価格で売却できない可能性もあります。

緊急時に売却ができず、現金化できないリスクは大きいものがあります。この問題に対処するためには、購入時に出口戦略を明確に立てることが重要です。

物件の立地や周辺環境の魅力を高める施策を講じることが有効です。空室率を減らし、満室経営に近づけることで、収益物件として利回りを高めるようにしておきましょう。売却の際には、不動産市場の動向を常に把握し、適切なタイミングで売却活動を行うことが求められます。

一棟マンション投資の成功ポイント

一棟マンション投資を成功させるには、物件の選定から管理まで一連のプロセスを適切に進めることが重要です。投資の目的やリスク許容度に応じて、適切な計画を立てることが求められます。

ここでは、成功のために押さえておきたい具体的なポイントを解説します。

賃貸需要が高く、競合物件が少ない立地を探す

一棟マンション投資において、立地は収益性を左右する最も重要な要素です。賃貸需要が高い地域を選ぶことで、空室リスクを軽減し、安定的な収益を確保することが可能になります。

交通の便が良く、周辺に大学やオフィス街があるエリアは、入居希望者が多いため需要が安定しています。また、賃貸需要が高くても競合物件が多い地域だと過当競争が発生し、経営が厳しくなります。競合物件の多い地域は避けましょう。

長期的な観点で周辺の開発計画や地域の人口動態を把握し、将来的な賃貸需要を見極める視点が重要です。

綿密な収支計画を立てる

一棟マンション投資を行う際には、購入後の収支を詳細に計画し、現実的な目標を設定することが必要です。安定した運営には、投資家自らが収支バランスを管理する意識を持つことが欠かせません。

初期費用: 購入価格、頭金、諸経費(登記費用、不動産取得税など)

運営費用: 管理費、修繕積立金、税金、ローン返済額を含めた運営コスト

収益予測: 家賃収入の現実的な見通しを立て、収支がプラスになるラインを確認

投資後も定期的に収支計画を見直し、必要に応じて家賃設定見直しやコスト削減を検討します。

信頼できる管理会社を味方につける

一棟マンション投資の成功には、適切な管理が不可欠です。信頼できる管理会社をパートナーに選ぶことで、入居者満足度を高め、安定した収益を実現できます。

顧客満足度の高い入居者管理によって、入居者の長期間の入居を促進し、空室率を低下させます。また、定期的な点検や修繕の実施が、建物・設備の資産価値の維持につながるのです。

優良な管理会社は、賃貸市場の動向に応じた提案を行い、収益の最大化をサポートしてくれるため、慎重に選定することが求められます。

一棟マンション投資に向いている人の特徴

一棟マンション投資は、多額の資金が必要であり、投資家としての経験やスキルも求められる投資方法です。どのような人がこの投資に向いているのでしょうか。

ここでは、一棟マンション投資に向いている特徴を持つ人を具体的に解説します。

一定以上の金融資産を所有している人

一棟マンション投資には、自己資金の用意が欠かせません。不動産投資ローンを活用できる場合でも、物件価格の10~30%程度の頭金を準備する必要があります。そのため、一定規模以上の金融資産を持つ人が投資に向いています。

目安となる資産規模としては、1億円以上の金融資産を所有していることが望ましいでしょう。自己資金が多ければ金融機関の属性評価も高まり、より良い条件での融資を受けられる可能性があります。結果として、購入する物件の選択肢も広がります。

賃貸需要のある土地を所有している人

すでに賃貸需要の高い土地を所有している人は、一棟マンション投資を始める際に非常に有利です。土地代を節約できるため、初期投資を抑えられるうえ、すぐに建物の建設や運営に集中できます。

ただし、所有している土地が賃貸需要のある点が条件です。都市部や交通の便が良いエリアであれば、一棟マンションを建てても入居者募集の目処が立ち、賃貸経営はうまくいく可能性が高まります。

逆に、賃貸需要が見込めないエリアでは、投資のリスクが高まるため、一棟マンション建築は推奨できません。

経営感覚を持つ投資家

一棟マンション投資は、「投資」というより「事業」の側面が強いため、経営感覚がある人に適しています。物件の選定や管理会社の選択、日常的な管理業務などでその都度適切な判断が求められるからです。

一棟マンション投資においては、周辺環境や市場動向に敏感である必要があります。地域開発計画や経済的な動きに基づいて長期的な戦略を立て、ターゲット選定や物件選定を行うようにします。

不動産投資に経験がある人

不動産投資の経験がある人は、一棟マンション投資でもその知識やスキルを活かせます。過去の経験から市場の読みや物件選定のポイントを理解しているため、成功確率が高まるといえるでしょう。

不動産投資の経験がありうまく運用できているのでれあば、一棟マンション投資にともなうリスク・マネジメントができると判断できます。空室リスクや修繕・老朽化リスク、家賃滞納リスクなどを最小限に抑え、賃貸管理の効率的な運営方法を理解していると考えられます。

まとめ

一棟マンション投資は、安定した収益と長期的な資産形成を目指す投資家に最適な方法です。正しい知識と準備を持ち、慎重に物件選びや運用を行うことで、そのポテンシャルを最大限に活かすことができるでしょう。

不動産投資の中では上級者向けともいえますが、本記事で指摘した一棟マンション投資に向いている人の特徴を持っている人は、検討してみてはいかがでしょうか。

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