はじめに

近年では、富裕層で一棟賃貸マンションに投資する人が増えています。なぜなら、一棟賃貸マンション投資は資産形成を大規模かつ手間をかけずに行えるメリットがあるからです。また自分で投資効果をコントロールできる点や所得税・住民税対策の効果も大きいので、富裕層にとって魅力的な投資手段となっています。

本記事では、一棟賃貸マンション投資と他の収益物件投資との違いや、どんな人がこの投資に向いているのかについても触れながら、富裕層による一棟賃貸マンション投資の理由と利益を詳しく解説します。

一棟賃貸マンション投資の魅力とは

一棟賃貸マンション投資とは、複数の部屋からなる一棟の建物をまとめて購入して賃貸物件として運営する投資手法です。その魅力は、資産形成を大規模かつ手間をかけずに行える点にあります。

一棟の建物を購入することで複数の部屋を同時に賃貸に出せるので、収益を効率的に上げられます。また一棟の建物を運営するための管理やメンテナンスなども専門業者や管理会社に委託できるため、手間をかけずに投資を行えます。

自分で投資効果をコントロールできる

一棟賃貸マンション投資では、収益物件としての効果を自分でコントロールできます。例えば家賃の設定やテナントの選定などを自分で行えるため、収益を最大化することが可能です。またその他の経営面の調整も自分で行えるため、投資の成果を自助努力でより上げることもできます。

所得税・住民税対策の効果が大きい

一棟賃貸マンションは建物の減価償却費が大きいため、所得税・住民税の節税効果が高いです。特に木造の物件などの減価償却費は大きいので、より税金負担を軽減できます。このような節税効果があることから、富裕層にとって魅力的な投資手段となっています。

一棟賃貸マンション投資と他の収益物件投資との違い

一棟賃貸マンション投資は、他の収益物件投資と比べても特徴的な点があります。まず他の収益物件投資と比べても、評価額の引き下げ幅が大きくなることが挙げられます。なぜなら、一棟の建物を所有することで土地と建物を一体で評価してもらえるからです。

そのため資産評価額を抑えられるので、相続税などの負担を軽減できます。

一棟賃貸マンション投資に向いている人の特徴

一棟賃貸マンション投資は、一定の条件を満たす人に向いています。例えば年収が1,200万円以上ある人や金融資産を3,000万円以上持っている人は、キャッシュフローを確保しやすく経済面で十分な余裕があるため、この投資に向いています。

また本業が忙しい人や投資に時間を割くことが難しい人にもおすすめです。なぜなら、一棟賃貸マンション投資は専門業者に管理を委託できるため、自分で運営する必要はないからです。

一棟賃貸マンション投資のメリットと成功事例

一棟賃貸マンション投資のメリットには、安定したキャッシュフローの確保が挙げられます。複数の部屋を同時に賃貸するため、一室が空室になっても他の部屋からの収入によってキャッシュフローを維持できます。

また一棟の建物を所有すれば土地と建物を一体で評価してもらえるため、評価額の引き下げ幅も大きくなります。そのため、相続税などの負担を軽減ができるのです。

さらに成功事例を見ると、一棟賃貸マンションの建物を保有して相続税の評価額が大幅に引き下げられたケースや高いキャッシュフローを確保し続けることで増収したケースなどがあります。これらの事例からも、一棟賃貸マンション投資のメリットが分かりやすくなるでしょう。

一棟賃貸マンション投資における注意点

一棟賃貸マンション投資にはさまざまな魅力やメリットがありますが、気をつけなければいけない点もあります。節税効果があるメリットですが、近年では不動産投資に関する税制が改正されていることに注意しましょう。以前は海外の中古不動産における所得で損失が生じた場合には減価償却費の損益通算が認められていましたが、現在ではできなくなくなっています。

また富裕層に人気の高いタワマン節税にも要注意です。これまでは実際の価格と相続時の評価額の差を利用して節税に役立てる富裕層が多かったですが、国税庁は現行の評価方法を改める案を検討しているため、投資には慎重な判断が求められるようになりました。

さらに金利にも注意が必要です。日本では長い間マイナス金利政策が実施されており、金利の引き上げはないとされていましたが、2022年12月に長期金利の上限が0.25％から0.5％に拡大されました。そのため、不動産をローンで購入した不動産の総返済額が大きくなってしまう可能性も考えられます。

海外不動産には要注意

富裕層は国内だけでなく海外に不動産を持つことで、リスク分散を図る傾向がありました。しかし、世界的な円安によって不動産所得が思ったよりも増えない可能性が懸念されるようになりました。

また各種経費も予想以上にかかるようになる事態も考えられますので、海外で一棟賃貸マンションなどの不動産投資を行うべきかどうかは事前の調査が求められます。

まとめ

富裕層が一棟賃貸マンションに投資をする理由について解説しました。一棟賃貸マンション投資は、資産形成を大規模かつ手間をかけずに行えるメリットがあります。自分で投資効果をコントロールできる点や所得税・住民税対策の効果も大きいため、富裕層にとって魅力的な投資手段といえます。

しかし、不動産投資には税制の変化や金利の変動、円安から慎重な判断が求められています。そのため、メリットと注意点を合わせて考えましょう。本記事で解説した内容を参考にして、一棟賃貸マンションへの投資をご検討する際にはお役立てください。

WEALTH JOURNAL編集部

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