2019
10/16

はじめに

お金の使い方には、本来その人のライフスタイルにあった使い方がある反面で、「常識」という固定観念が根強く出てしまいがちなところです。

その、「常識」を疑い、意識的にお金を使うためには、「何を買うか」ではなく「なぜ買うか」という点が、大事なポイントになります。

今回は、人生の三大支出である、教育費、住宅購入費、老後生活費、の3点から、この点に関する具体例を記載していきます。この記事を読んだみなさんが、なぜお金を使うのかを考えるヒントになれば幸いです。

教育費

教育費は、「見栄」で費用がかさ上げされがちな費用です。

文部科学省の調査によると、幼稚園から高校までの教育費は、約540万円、全て私立で約1770万円(※1)となっています。また大学の教育費は国公立で約244万円(※2)、私立で約458万円(※3)です。

もちろん、これは平均値であり、全ての家庭がこのくらいの教育費をかけているかというとそういうわけではありませんので、一つの目安です。

この点、「周囲の家庭が中学受験するから、同じように中学受験させよう」、というふうに、周囲の家庭を見て、それに合わせてお子さんの進学先を考えがちです。そして、家計の状況を見て現実的に支出できる金額以上の金額を教育費に回しがちです。

私立中学に入学するなら、どうして私立中学に入学するか、ご両親だけでなくお子さんも交えて考えることが必要です。また、その際には現実的に支出できる金額も加味しながら考える必要があります。

例えば、お子さんがやりたいことがある場合、公立に通いながら、学校外の活動や習い事を通じて、そこに向かっていくこともできるでしょうし、特に高校であれば、公立でも力を入れている分野があるので、お子さんが望む進学先があるかもしれません。

逆に、私立の学校で、公立にはないお子さんがやりたいことができる環境があるのならば、家庭の予算も考えつつ、進学先の候補として検討してみてよいでしょう。

住宅購入費

住宅購入も、周囲が購入しているから買わなきゃいけない、などというように、周りの人に自分を合わせようとする心理が働きやすい部分です。

一戸建ての購入は、賃貸物件と違い、自分の好きなように自分の住環境を整備することができるメリットがある反面、何十年ものローンを組むというそれなりのリスクも伴います。

このようなリスクを負ってでも購入する理由は何か、と考えてその理由を明確にすることが大切です。

例えば、家族とのつながりを、なによりも大事にしたライフスタイルを築きたいと考え、一戸建てを購入するのならば、理由は明確です。逆に、勤務先の同僚がみんなそうしているから、という理由では購入理由としては、弱いでしょう。

家を購入するという結論そのものでなく、そのメリット、デメリットの双方を考え、理想のライフスタイルにとって本当に必要なことなのか。

住宅のような大きな買い物には、その人の人生観が表れるので「なぜ買うか」を考えるのは特に重要です。

老後生活費

老後生活費に関しては、様々な民間企業や公的機関が試算し、その生活費を確保するため、現役世代で〇〇〇〇万円用意する必要があるというデータをだしています。

こういう統計をみると、自分もそれくらいの金額を用意できないといけないと考えがちですが、一人一人の老後のライフスタイルはそれぞれ違います。

ですので、老後生活資金を貯めるならば、その数値の老後生活資金の確保を考えるのではなく、なぜ、その老後生活資金を貯める必要があるのかを考える方が大事です。

仮に目標とする老後生活資金を貯めることができても、そのお金をどうして貯めたかがあいまいであれば、余計な支出が増えて、老後生活に支障が出てくるかもしれません。

今回の場合は、実際にご自身の老後生活費を計算してみないと、自分の用意する老後生活資金の数値の理由付けができませんので、具体的なご自身の老後生活資金の算定が必要です。

もちろん、その算定は未来の話になるので、あくまで目安の金額です。大まかな算定であってもやってみる価値はあります。

なお、試算方法については過去の解説しているページがありますので、こちらをご参照下さい。

自分に何が大事なことなのか把握する

お金の使い方には、その人のライフスタイルが反映されるはずですが、世間一般の「常識」に振り回されがちです。

以上の具体例でもそのような傾向がありますが、支出の金額が大きい分、その弊害も特に大きい部分です。

本当に必要な支出かどうかを把握するには、自分にとって何が大事なことなのか、自分はどのように生活をしていきたいか、という理想のライフスタイルを常日頃考えることも大事です。

なかなか、こういうことを普段考えることはないかもしれませんが、ちょっと意識するだけで、今よりも有意義にお金を使うヒントにはなりますので、こういうことを考えたことのない方は、ぜひ一度考えてみて下さいね。

出所)
※1:文部科学省「子供の学習費調査(平成28年度)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/12/22/1399308_3.pdf

※2:文部科学省「国公立大学等の授業料その他の費用に関する省令」
http://www.kyoto-u.ac.jp/uni_int/kitei/reiki_honbun/w002RG00000953.html

※3:文部科学省「私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2018/12/26/1412031_01.pdf

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者20万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
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特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
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