皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
今回のテーマは、「会社売却前からプロに資産運用の相談をしたほうがいい理由」です。
当社では、会社を売却した富裕層の資産運用を数多くお手伝いしています。2020年以前は、売却代金が入金された後に相談に来られる方がほぼ100%でしたが、現在は売却前からの相談が増えつつあり、約50%を占めるまでになりました。
この変化の背景には、リモートミーティングの普及があります。「まだ売却もしていないのに、資産運用の相談をするのは気が引ける」という心理的ハードルが、オンライン相談が気軽にできるようになったことで、かなり低くなってきたことが主な要因と考えられます。
個人的には、売却後に資産運用の相談をするより、売却前からプロに相談しておくほうが、会社オーナーにとってメリットが多いと考えています。今回はその理由をご説明します。
本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の推奨や投資成果を保証するものではありません。
実際の投資判断にあたっては、ご自身の資産状況やリスク許容度を踏まえた慎重な検討が必要です。
目次
会社売却前からプロに資産運用の相談をしたほうがいい5つの理由
理由①売却後の具体的な生活設計のイメージが湧く
長年会社を経営してきたオーナーにとって、「会社がなくなった後の自分」を想像することは容易ではありません。私自身も未上場会社を経営して10年になるためよくわかりますが、たとえ会社売却代金が何億円入ってきたとしても、その後の生活が具体的にどうなるのかをイメージすることは難しいでしょう。
経験豊富なプロの資産運用アドバイザーは、売却代金を運用することで得られるインカムゲインや資産を増加させるシミュレーションを提案できます。具体的な数字が示されることで、売却後の生活のイメージが明確になり、会社売却に向けて積極的に行動しやすくなります。
理由②目標にするべき会社売却代金が逆算できる
会社売却前からプロに資産運用の相談をすることで、理想の生活水準から必要な会社売却代金が逆算できるようになります。
例えば、「年間支出として毎年3,000万円使いたい」という方の場合、売却代金は約10億円が必要、「毎年2,000万円必要」であれば約6億円が目安というように、目標にするべき売却代金が見えてきます。
もし、現状では5億円でしか売却できないが、理想の生活をするためには8億円が必要だとわかれば、そこから会社をさらに成長させる戦略を立て、売却の適切なタイミングを逆算して考えることができるでしょう。会社売却前からプロに相談し、生活水準から売却目標額を明確にすることは、事業成長や売却時期の判断にも役立ちます。
理由③売却後タイムロスなく資産運用が実行できる
売却が決まってから初めてアドバイザー探しを始めると、選定だけで1〜2ヶ月、口座開設や商品選定を経て実際に運用を開始するまでに早くて3〜4ヶ月、場合によっては半年近くかかることもあります。その間、数億円の資金がただの預金として眠り続けるのは、非常にもったいないことです。
売却前からアドバイザーを決めておけば、着金後1ヶ月以内に運用を開始することも十分可能で、資産運用の効果が大きく異なると考えます。
実際に当社のお客様の中には、会社売却の1年前からご相談いただき、会社売却の進捗を共有しながら資産配分や投資商品の方針を固め、事前に証券口座を開設し、着金翌日には証券口座へ移して運用を開始された方もいらっしゃいます。
ここまで徹底しなくとも、ある程度の見通しを立てておくだけで、スタートのスピードは大きく変わります。着金後1ヶ月程度で投資が実行できると、かなり効率がいいでしょう。
実際に売却代金を運用に回した場合のイメージは、以下の実例記事も参考になります。
▶ 会社売却富裕層15億円のインカムゲイン重視ポートフォリオ実例
https://wealth-partner-re.com/wealthjournal/owner-60/
▶ 会社売却後5億円の資産配分実例(40代富裕層)
https://wealth-partner-re.com/wealthjournal/5oku-3/
理由④信頼できるアドバイザーをじっくり探せる
会社売却して大きな資金が手元に入った後は、「早く運用しなければ」という焦りが生まれやすく、冷静にアドバイザーを選ぶことが難しくなります。本当の意味でじっくりと比較・検討できるのは、会社売却前の段階です。
数ヶ月から半年ほどの時間をかけて複数のアドバイザーに相談し、信頼できるパートナーを見極めたうえで、着金後すぐに動けるよう準備しておくのが理想的といえるでしょう。
理由⑤手残りが増える有効な売却手法を知れる可能性
一見、これはM&A仲介会社やM&A専門家の領域に思えるかもしれませんが、実はそうではありません。
例えば、「会社分割」という手法があります。事業を行う会社を売却する際、余剰キャッシュや純資産を切り離し、現金保有のみの新会社を設立し、そちらは売却せずに手元に残す方法です。売却対象を絞ることで課税対象が減り、手残りを増やせるケースがあります。
M&A仲介会社では、売却代金が減ると手数料も減るため、こうした「会社分割」といった手法を提案することに消極的な場合があります。一方で、私たちのような資産運用のアドバイザーは、会社オーナーの「資産の最大化」を目的としているため、どのような形で会社売却するのが最適なのかをアドバイスすることもできます。
また、令和8年度税制改正の大綱に盛り込まれたミニマム課税(2027年施行)も見逃せないポイントです。例えば、売却益10億円の場合、2026年中に売却すれば税負担は約2億円で手残り8億円ですが、2027年以降では株式譲渡益でも実効税率が25%〜30%程度まで引き上がる可能性があるため、手残りが減ることになるでしょう。売却タイミングの判断が手残り額を左右します。
資産運用のプロであれば、こうした最新の税制情報や売却手法についても、中立的な立場からアドバイスを提供できます。
私たちウェルス・パートナーでは、会社売却前の段階から、売却後の資産運用のご相談や、会社オーナーにとって最適な売却スキームのご提案を承っています。売却前でもお気軽にご相談ください。
本日は「会社売却前からプロに資産運用の相談をしたほうがいい理由」という内容でお届けさせていただきました。