2024年に医師が重い腰を上げて資産運用を始める方法

はじめに

皆さん、こんにちは。株式会社ウェルスパートナー代表の世古口です。

本日のテーマは、「2024年に医師が重い腰を上げて資産運用を始める方法」です。重い腰が前提で恐縮ですが、医師の先生の8~9割大半の方が、資産を現預金だけにしておいて資産運用をしていない方が多いと思いますので、今回のテーマでお話しします。

資産運用や投資に関しては、難しいイメージがありますし、医師の先生方は大変お忙しいお仕事のなか、投資や資産運用のことを考えなければいけないので、なかなか腰が重いという方が多いのではないでしょうか。損をする可能性もありますし、その割に考えなければならないことが多いというのが、投資・資産運用ではないかと思います。

しかし、そのようにお忙しい医師の先生方でも、少しでも重い腰を上げて2024年から資産運用を始めるにはどうしたらよいかお話しさせていただきます。以前、「2024年の医師のベスト資産運用TOP3【新年特別版】」という記事を出させていただきましたが、そちらはかなり実務的でテクニカルな内容でしたので、今回はマインドセット的な要素なども含めた資産運用の始め方のお話ができればと思います。

2024年に医師が重い腰を上げて資産運用を始める方法4選

「2024年に医師が重い腰を上げて資産運用を始める方法」の4選を挙げました。他にもたくさんありますが、その中から選び抜いた4選になっています。

1)余剰CFの範囲で株式の積立投資から始める

余剰CF(キャッシュフロー)の範囲で、株式の積立投資から始めるのが王道ではないかと思います。病院で働いている場合、その病院から出される給料があり、月80万円が手取りの給料だとします。この80万円から家賃やお子さんの教育費、生活費などの支出を諸々引いて30万円だとすると、その30万円が毎月の余剰CFになるのです。

30万円の範囲で株式などに積立投資していくのが最初はよいと思います。元々ある5,000万円~1億円などの現預金をまとめて投資するのは、誰でも勇気がいることかと思います。しかし、毎月余剰で増えている30万円などを投資していくのは、まとまった数千万円を運用することよりもリスクが低く、投資金額も小さいですし、毎月増えていく分を投資に回しているだけなので、心理的な抵抗は低いでしょう。

実際に、タイミングを分けて分散できている積立投資という形になっているので、かなりリスクを低減しながら運用できていることになります。ですから、最初は余剰CFの範囲で、株式積立投資を行っていくことが非常に大事であると思います。

2)新NISAの利益非課税を絶好のチャンスと捉える

NISAの枠が2023年までより2024年以降は拡大し、およそ3倍になりました。毎年40万円までだったのが、毎年120万円まで投資でき、値上りして利益が出て売却しても、その利益を非課税で受け取ることができるようになります。普通は20%の税金がかかりますが、それが非課税になるのです。これをチャンスと捉えるのは、重い腰を上げるきっかけになるのではないでしょうか。

要するに、国が「やってください」と言っているわけです。「国策に売りなし」というように、やらないよりやった方がよいです。国は、自分たちだけで年金を用意することが難しくお手上げ状態なので、新NISAという枠を増やし、利益も非課税で運用できるので、「老後の生活資金などに関してはご自身でやってください」と言っているようなものなのです。これに乗らない手はありません。

皆さんが新NISAを活用して投資しているので、とあるインデックスファンドは1日で1,000億円以上残高が増えています。これは、まとめて投資しているというより、おそらく、皆さんが月10万円、年間で120万円を非課税で運用できる積立投資設定することにより、投資信託やインデックスファンドなどの残高が大きく増えていると考えられます。

みんながやっている、利益非課税の新NISAに乗らない手はありません。これを絶好のチャンスと捉えて資産運用を始めるのが、一つの大きなきっかけになるのではないかと思います。

3)まとまった資金は安全性の高い米ドル債券に投資

余剰CFの範囲で積立投資していくのはよいのですが、ご自身の資産にとってのインパクトは小さいです。まとまった資金は預金に置いておくと投資効果はあまりないので、それなりに資産に対して影響を与えたい方もいらっしゃると思います。そのような方は、定期的に利金が勝手に入ってくるような、成功の再現性が高いような債券などに投資するという考え方がよいと思います。米ドル建ての債券などは安定できるようにできています。1億円の預金がある方は、余剰CFの40~50万円を毎月投資していくよりも、まとまった資金を米ドル債券に投資する方がよいでしょう。

ですから、余剰CFの範囲で、リスクが高い株式にタイミングを分散しながら積立投資をすることプラス、まとまった資金に関しては、安全性が高い米ドル債券などにまとめて投資するというのが基本戦略になります。株に投資するより圧倒的に投資しやすい、重い腰を上げやすいのが、米ドル債券ではないかと思います。

4)海外旅行で物価高・円安を肌で感じる

実際に医師の先生方から資産運用のご相談をいただくきっかけで最近多いのが、海外旅行です。2023年はコロナがだいぶ収束したので、自由に海外に行けるようになり、久しぶりに家族で海外旅行に行かれたのではないでしょうか。そのときに「物価高」を感じたようです。

2019年以前に行っていたときよりも、肌感で1.5~2倍に感じる方が多いです。先進国(アメリカやオーストラリアなど)は物価が上がっていますし、ドル高・円安や外貨高・円安になっているので、ご自身の出す手出しがすごく多くなっていて、物価高を感じているわけです。その結果、日本に対する不安、「本当に日本円だけ持っていていいの?」などの不安が、「もっと外貨やドルを持った方がいい」「投資した方がいい」ということに繋がっているのでしょう。

これほど物価が安くて通貨が安いのは、先進国の中では日本だけですので、「このままでいいの?」ということを手軽に実体験できるのが海外旅行になるわけです。ですから、海外旅行でアメリカ圏などに行くと、「投資しよう」「資産運用しよう」という気持ちになりやすいのではないかと思います。

まずはこれからやってみよう

まずは何から始めたらよいかをお話ししましょう。ポイントは4つです。
ポイント1)まずはインターネット証券に口座開設
医師の先生方からたくさんご相談をいただきますが、インターネット証券の口座を持っていない方がいらっしゃいます。この証券口座がないと何も始まりません。投資しなくてもよいですし、何個も作らなくてよいので、どこでもよいので、まずはインターネット証券で口座開設しましょう。

ポイント2)1万円などの少額でもいいので投資を経験する

口座を作ってお金を振込んでもいいと思われた方は、1万円でよいので証券会社の口座に振込んでみましょう。そして、口座に入れた1万円で投資をします。100万円、1,000万円、1億円を投資しなくてもよいので、まずは少額の1万円だけでよいので、リスクがある資産を持ってもらうのが大事かと思います。

毎日値動きがあり、スマホなどで簡単に見られますので、チェックしてみましょう。要は、少額の株や外貨を持つことによって、リスクに慣れていくということです。資産が変動することに慣れようと思えば、慣れやすい世の中になっているのです。勉強も兼ねて毎日値動きを見ることによって、「アメリカの株はこの程度の値動きなのか」「日本株はこんな感じなのか」「ドル円、債券はこんな感じなのか」ということを、少額であってもリアルに感じることができます。ですから、まずは1万円でもいいので、少しだけリスク資産に投資してみるのが、慣れるという意味で非常に大事であると思います。

ポイント3)株式の投資先はメジャーなインデックスファンド

投資先は非常に多いです。某証券会社は投資信託の扱いだけで4,000銘柄ほどあります。その中から最適なものは選べないと思われるかもしれませんが、選ぶ必要はありません。インデックスファンドでよいわけです。日経平均やS&P500などの指数に連動するインデックスファンドに投資することで、大方の資産運用は解決します。

ですから、株式などに投資するときは、「四季報で銘柄を探す」「4,000銘柄の中でどれがよいか探して」ではなく、預かり残高が一番大きいインデックスファンドに、まずは投資するのがよいと思います。残高が大きいインデックスファンドは、ネットで検索すれば簡単に出ますので、扱う残高が大きい一番メジャーなインデックスファンドに投資するという方針で投資をすれば間違いないと思います。

ポイント4)信頼する投資アドバイザー探す

ここまでは、ご自身で口座を作ってインターネットで投資する方法をご紹介しましたが、信頼できる投資アドバイザーに相談してしっかり提案してもらい、投資先を決めたいという方の場合は、口座を作るより、まずは信頼する投資アドバイザーを探すことがファーストステップになります。少額の数百万円~数千万円を運用するのではなく、数千万円以上や1億円を運用する場合は、アドバイスをいただいた上で安心して投資したいという方が多いと思いますので、そのような方は、アドバイザーを探すアクションからやっていくのが正しいと思います。

本日は「2024年に医師が重い腰を上げて資産運用を始める方法」という内容でお届けさせて頂きました。

今回の内容については「医師のための資産形成アカデミー」でも視聴できます。

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