2026
06/19
資産運用入門 資産運用のプロ 投資信託 ファンド

皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
今回のテーマは、「資産運用のプロが2026年5月に投資した投資信託を紹介」です。
株価はここ10数年、上昇傾向にありましたが、特に過去5年、そして今年に入ってからの動きを見ると、改めて驚くほどの上昇を見せています。

特に2026年2月に米国・イラン間の紛争が勃発し、ホルムズ海峡が封鎖されて以降はインフレムードとなったこともあり、さらに株価も上昇基調にあります。
そのようななか、私自身も日々資産運用を行っていますが、2026年5月にまとまった資金をいくつかの投資信託に投資しました。今回は、私が具体的にどのような銘柄に投資したのかを公開し、皆さんの投資の参考にしていただければ幸いです。

本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の推奨や投資成果を保証するものではありません。
価格変動リスクがあり元本割れの可能性もあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。

MSCI World Index ETF(過去5年)

こちらは「MSCI World Index ETF」と呼ばれる指数に連動するETFの動きです。世界の主要な株式のインデックスに連動するため、グローバルな株価全体のトレンドを把握するのに参考になります。

過去5年のチャートを見ると、基本的に一本調子で上昇していることがわかります。つまり、世界の株式市場は過去5年、右肩上がりで上昇しているということです。具体的には、過去1年で+21%、過去5年では+86%の上昇を見せており、世界の株式は、平均値で見ても高いパフォーマンスを示しています。

日経平均株価の推移(過去5年)

続いて、日本の株式市場を見ていきましょう。

日経平均株価の過去5年の推移を見ると、先ほどのMSCI World Indexのようになだらかに右肩上がりというわけではありません。ときに下落し、急騰し、あるいは横ばいで推移するといった動きが日本株式の特徴ですが、基本的には上昇基調です。

具体的な数値で見ると、過去1年で+62%も上昇しています。MSCIの+21%と比較すると、日本株式は世界株式の約3倍もの驚異的な上昇率です。過去5年で見ると+114%に達しており、仮に5年前から日経平均株価に投資をしていれば、資産は約2.1倍に増えていた計算になります。

世界株式も基本的には上昇していますが、特に日本株式の上昇トレンドが際立っていることが、このチャートからわかります。

資産運用のプロが2026年5月に購入した投資信託

いよいよ本題に入ります。2026年5月に、私が実際に購入した投資信託の一覧は次のとおりです。

今回は合計5,400万円の投資信託を購入しました。それぞれの資産クラス、投資金額、そして運用戦略について詳しく解説していきます。

①日本株式

まず日本株式です。先述のとおり、上昇している日本株式を対象に、日経平均株価に一定の連動が期待できる日本株式の投資信託に投資しました。表内では1つにまとめていますが、2つのファンドに合計で1,000万円投資しています。

この2つのファンドはそれぞれ異なる運用戦略をとっています。1つは「バリュー株投資」で、PBR(株価純資産倍率)が1倍を割り込んでいるものや、業績に対してPER(株価収益率)が低いといった割安とみる株式に投資するファンドです。もう1つは「高配当株投資」で、配当が3%〜4%台と高めの配当銘柄を中心に投資し、高い配当を目指すファンドです。

これらは2つともアクティブファンドです。私自身、元々日本株式のインデックスファンドは十分に保有していたため、全体のバランスを考慮し、今回はあえてバリュー株と高配当株という2つのファンドを選択しました。

②先進国株式

次に先進国株式です。先ほどのMSCI World Indexのようなものを指標とする資産クラスです。こちらも2つのファンドに合計で1,000万円投資しています。戦略としては、日本株式と同様に、バリュー株ファンドとインデックスファンドの2つの戦略で投資しています。

③新興国株式

次は新興国株式です。東南アジアやアフリカといった新興国の企業が発行する株式を対象としたファンドです。投資金額は800万円で、運用戦略はインデックス運用を採用しています。

新興国株式にはアクティブファンドも存在しますが、選択肢が限定的であるため、基本的にはインデックスファンドが主流であるという私の投資判断に基づき、インデックスファンドを選定しました。

④外国REIT

次の資産クラスは、海外の不動産投資信託に投資する外国REIT(不動産投資信託)です。投資金額は500万円で、運用戦略は世界分散/アクティブを採用しました。

アクティブ型の外国REITの特徴は、アメリカだけでなくオセアニア地域やアジアなど、世界中のREITに分散投資している点にあります。アクティブ型であるため運用コストは相応にかかりますが、外国REITにも投資しています。

⑤ヘッジファンド

次はヘッジファンドです。株式や債券といった資産クラスに連動しない形で、毎年プラスのリターンを出す高度な運用手法が特徴です。最低投資金額が10万ドルに設定されていたので、最低限として円建てで約1,600万円を投資しています。

運用戦略としては、複数の異なる戦略を組み合わせる「マルチストラテジー」を採用しています。このファンドについては後ほど詳しく解説します。

⑥コモディティ金

最後はコモディティの金です。金の価格に連動する投資信託に投資しました。投資金額は500万円、運用戦略はアクティブ型の金の投資信託で、有名な運用会社が運用しています。最大の特徴は、為替ヘッジがついている点です。

一般的に金への投資は米ドル建てになりますが、このファンドは米ドルのリスクをヘッジして、為替変動リスクを負わない戦略で運用するのが特徴です。

私個人としては、金への投資は「米ドルや米国そのもののリスクヘッジ」と位置付けています。そのため、金に投資する際には為替変動リスクを排除し、ドルのリスクを負わないシンプルな設計の方が合理的であると考え、為替ヘッジ付きのファンドを選定しています。

以上が、私が2026年5月に購入した投資信託の一覧です。全体的に見ると、債券を除いた主要な資産クラス(日本株式、先進国株式、新興国株式、外国REIT、ヘッジファンド、コモディティ金)へ、バランスよく配分しているのがおわかりいただけるでしょう。

私が、なぜこのタイミングで、このような投資信託や投資金額を決めたかというと、運用の基本方針である「資産配分」が根底にあるからです。私は毎日・毎月投資しているわけではありません。半年や1年といったスパンで運用を続けていると、株式の大幅な上昇や、特定資産の下落、あるいは仕事からの収入によるキャッシュ増などによって、当初の資産配分のバランスに歪みが生じてきます。その歪みを是正するためにリバランスをします。

今回、リバランスにあたって現状の資産配分を見たところ、「全体的に株式が足りていなかった」ことが判明しました。そこで、日本・先進国・新興国の株式に投資することで、適正なバランスへと再配分したわけです。同様に、外国REIT、ヘッジファンド、コモディティ金についても、全体のバランスから見て不足していたため、足し込んで投資を行いました。

投資したヘッジファンドの特徴と実績

ヘッジファンド以外の投資信託は、証券会社やネット証券で購入できる一般的なものであるため、詳細な説明は不要かと思います。一方で、ヘッジファンドは一般には情報があまり公開されていない商品であるため、具体的な特徴と実績について簡単にご紹介します。

投資戦略

まず投資戦略は「マルチストラテジー」を採用しており、中心となるのは「アクティブ株式」と「債券アービトラージ」の2つです。アクティブ株式とは、統計的データをもとにかなり活発に売買を繰り返す戦略です。債券アービトラージとは、債券の価格差を利用してさやを取るような手法です。この2つのメイン戦略を軸に、さらに多様な戦略を組み合わせるファンドです。

運用会社

運用しているのは、世界最大級の資産運用会社である米国のブラックロックです。預かり残高も世界で圧倒的な首位を誇り、名実ともに世界一の運用会社といっても過言ではありません。そのブラックロックが運用するヘッジファンドの一つです。

通貨・年率平均リターン

ヘッジファンドの通貨は米ドルです。年率平均リターンの実績は、過去3年8か月分のデータで+12.1%となっています。なお、この戦略での運用期間はまだ3年8か月と、比較的短期のデータである点にはご留意ください。

変動率

値動きの激しさを表す変動率は5.8%となっています。では、この変動率をどう捉えればよいでしょうか。

世の中の株式の変動率が10%後半から20%程度であるため、それと比較するとかなり低水準であることがわかります。米ドル建て債券でも10%前半であることを考慮すると、そのさらに半分程度の変動率ということで、値動きは安定しているファンドといえるでしょう。

実績期間はまだ短いものの、過去3年8か月で年率+12.1%という高いリターンを出しながら、変動率を5.8%に抑え込んでいる点は、安定的かつ効率的な運用が期待できている証拠といえるのではないでしょうか。

相関係数

次に相関係数です。ある対象資産に対してどれくらい連動しているかを示す指数です。MSCI World Index、つまり世界の株式に対してどれくらい連動するかというと、−0.01と、「ほぼ連動していない(無相関)」といえる水準です。つまり、株式が上昇しようが下落しようが、このヘッジファンドのパフォーマンスにはほぼ影響を与えないであろうことがうかがえます。

また、債券に対する連動性も0.04と、こちらもほぼ無相関です。

私がこのヘッジファンドに最も期待するのは、この「相関の低さ」にあります。一般的に、資産配分に占める比率は株式と債券の割合が多くなりがちです。

私自身も例外ではなく、金融資産の多くが「債券+株式」で構成されています。そのため、債券や株式が下落する際には、資産が大きく毀損するリスクを孕んでいます。そういった動きに関係なくパフォーマンスを出してくれることをヘッジファンドに期待しているのです。この相関係数の低さこそが、今回投資を決めた最大の理由の一つです。

管理報酬

管理報酬は毎年2.95%です。通常のアクティブファンドやインデックスファンドと比較すると高めですが、このファンドは実績報酬なしとなっています。

換金性・資産性

次に換金性(流動性)です。流動性が低い点もヘッジファンドの特徴です。通常のファンドは1週間程度で現金化が可能ですが、このファンドは売却注文から換金まで約3か月を要します。換金性(流動性)がかなり低いことがわかります。

このようにヘッジファンドは、富裕層の方がポートフォリオに組み入れるケースが多い資産ですが、私がこのファンドを評価するポイントは、「実績」と「資産性」の2点です。実績とは、過去3年8か月の期間で+12.1%という実績ベースの利益をしっかり出している点です。

また、世界有数の運用会社であるブラックロックを代表する戦略である「マルチストラテジー」を採用している点は大きな魅力と感じています。

資産性という観点では、変動率5.8%という実績を有しており、今後も安定的に運用できる可能性が高いという点が評価できます。また、株式や債券に対する相関係数が低く、株価や債券に連動しないことを期待しています。

この実績を見る限り、相関係数はほぼ無相関であることから、このような資産性も私の資産配分に必要であると判断し、この実績と資産性の両面を評価してこのファンドを選定するに至りました。

本日は「資産運用のプロがが2026年5月に投資をした投資信託を紹介」という内容でお届けしました。

資産配分の構築や、個人ではアプローチが難しいヘッジファンドを活用したポートフォリオの最適化について、より詳しく知りたい方や、ご自身の資産運用について具体的に相談したい方は、ぜひウェルス・パートナーまでお気軽にお問い合わせください。お客様お一人おひとりの資産状況や目標に合わせ、経験豊富なアドバイザーが最適な資産運用戦略をご提案いたします。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者20万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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