目次
はじめに
米国債券投資に興味があるものの、どの証券会社で投資すればよいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、はじめて米国債券投資を行う方へ、おすすめの証券会社やIFA(資産運用アドバイザー)を通じた運用方法を紹介します。記事を読めば、初心者の方でも安心して米国債投資を始められる証券会社が見つかり、より効果的な米国債券投資を実現できるでしょう。
米国債券とは何か?
米国債券とは、アメリカ政府や地方自治体が発行する米国債および地方債、アメリカ企業が発行する米国社債を指します。
この記事では、おもに米国債券の代表ともいえる米国債について解説します。
米国債は、アメリカ合衆国政府が資金を調達するために発行する債券であり、高い信用度が特徴です。米国債は低リスクの投資対象として広く知られ、主に3つのタイプに分かれています。まず、短期の国庫短期証券(T-Bills)、中期の国庫中期債券(T-Notes)、そして長期の国庫長期債券(T-Bonds)です。それぞれの違いは満期期間にあります。国庫短期証券は1年以内の満期で、金利が付かず利息分が割り引かれて発行されます。国庫中期債券は2年から10年の満期で、定期的に利息が支払われる利付債です。国庫長期債券は10年以上の長期にわたるもので、同様に利付債です。
【利付債と割引債(ゼロクーポン債)】
画像出典 : https://www.smbc.co.jp/kojin/money-viva/toushi-ippo/0015/
米国債の信用度は非常に高く、アメリカ政府の信用に基づいているため、デフォルトのリスクが極めて低いとされています。
このため、米国債は安定運用を好む投資家に向いた債券といえるでしょう。
米国債は高い利回りも魅力の一つです。記事執筆段階(2024年12月20日)、米国10年債の利回りは約4.5%と高い水準にあります。
アメリカでは2025年の利下げペースが鈍化する見込みで、当面の間は米国債の利回りも高止まりするものと思われます。
米国債投資を考えている方にとっては、絶好の投資タイミングといえるのではないでしょうか。
米国債と日本国債の違い
米国債と日本国債では利回りが大きく異なります。
記事執筆段階(2024年12月20日)で米国10年債の利回りは約4.5%に対して日本国債10年の利回りは約1.0%、およそ3.5%の利回り差があります。(参照 : ロイター 金利・国債 )
また、為替リスクの有無も異なります。米国債券を購入する場合、ドル建てで売買されるため、為替の変動で円ベースの評価額が変わります。円高になれば、償還時に元本割れする可能性があるため注意が必要です。
最後に、信用格付けにも違いがあります。
格付機関によりますが、ムーディーズによる米国債の信用格付けはAaaで日本国債はA1と差があります。
画像引用元 : https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/councils/bop/outline/20240520_3.pdf
米国債は昨年、大手格付け会社フィッチ・レーティングスが信用格付けを1段階引き下げ話題となりましたが、依然として最高水準の格付けであることは間違いがありません。
米国債券投資のメリットとリスク
米国債券投資には多くのメリットがあります。先述のとおり安全性と信用力の高さが際立っており、米国政府が発行することからデフォルトリスクが非常に低いとされています。
次に、利回りの高さから定期的な利息収入を期待できることも大きな魅力です
安定したインカムゲインが得られることから、リタイアが近い方や本業以外で副収入を得たい方におすすめの投資対象といえるでしょう。
また、米国債は流動性が高く、急な資金需要に対応できる点もメリットの1つです。資金が必要な場合は、おおむね一週間程度で換金できます。
しかし、米国債投資にはリスクも存在します。まず挙げられるのは金利変動による価格変動リスクです。市場金利が上昇すると、新発債が有利になり既存債券の価格が下がるため、売却時には損失が生じる可能性があります。
また、米国債はドル建てであるため、為替リスクにも注意が必要です。円高の局面では、為替差損が生じることがあります。
さらに、インフレにより実質的に資産価値が目減りするリスクも見逃せません。
株式や不動産と異なり、債券はインフレ時でも価格が上昇しないためです。
米国債に投資する際は、これらのリスクを理解し、適切な投資判断を行うことが重要です。
米国債券の購入の始め方
米国債券を購入するためには、まず証券口座を開設する必要があります。
ここでは、米国債券投資を始める手順について解説します。
米国債券の購入方法とプロセス
米国債券を購入するには、まず自分が取引したい証券会社に証券総合口座を開設することが必要です。
証券会社にもよりますが、証券総合口座の開設には最低で一週間程度かかります。また、証券総合口座を開設すると、同時に米国債券投資に必要な外国証券取引口座も開設されます。
証券総合口座の開設が完了したら、購入代金を入金します。
購入代金を入金したら、Webでログイン後に取り扱い銘柄から買付銘柄を選択し、必要書面を確認して注文を行います。
【米国債券の購入方法】
- 証券総合口座の開設
- 購入代金の入金
- Webでログイン後に米国債券を購入
なお、新発債の場合は購入期間が決められており、その期間しか購入することができません。また、発行金額が決まっており、その金額に達した場合は、購入期間中でも購入できないので注意が必要です。
一方、既発債の場合は購入期間が決まっていないものの、購入できる数量に限りがあります。
米国債券を購入するための証券会社の選び方
米国債券は、新発債・既発債ともに証券会社によって取り扱い銘柄が異なります。
このため、証券会社を選ぶ際は、取り扱う米国債券の種類が大きなポイントになります。
また、はじめて米国債券に投資をする場合は、サポートの充実度も比較すべきポイントといえます。
一般的に国内大手証券会社は対面販売・オンライントレードともに対応しているため、初心者でもサポートを受けやすいといえるでしょう。
一方、ネット証券は利便性が高いものの、証券会社によっては十分なサポートを受けられない場合もあります。
このため、ネット証券は米国債券の知識や投資経験がある方に向いているといえるでしょう。
初心者におすすめの米国債券購入プラットフォーム(IFA)
米国債券投資が初めての方や、資産運用について学びたい方におすすめなのが、IFAを通じた米国債券投資です。
IFAは、特定の金融機関と直接的な関係を持たないため、中立的な立場から投資アドバイスを受けられます。
また、IFAを通じて米国債券へ投資する場合は、複数の証券会社から投資スタイルに合った証券会社を紹介してもらうことができます。
他にも、定期的にIFAからアドバイスを受けられるのは、投資初心者の方にとって大きな魅力といえます。
このように、IFAを利用することは、初めての米国債券投資をスムーズかつ効率的に進めるための賢い選択と言えるでしょう。
まずはIFAの無料相談を利用して「アドバイス内容はどうか」「手数料体系はどうか」「自分との相性はどうか」などを確認することをおすすめします。
初めての米国債券投資の戦略と注意点
初めて米国債券へ投資するにあたり、「どのような戦略を立てるべきか」と疑問に感じる方も多いでしょう。
現状では米国債券の利回りが高止まりしていることもあり、「高い利回りで長期間運用する」、つまり長期債への投資は有効な投資戦略といえるでしょう。
ただし、長期債への投資はいくつか注意すべきポイントもあります。
- 長期債は金利による価格変動が大きい
- 長期債はデフォルトリスクも増大する
長期債は金利による価格変動が大きい
先述のとおり、債券の価格は金利によって変動します。
- 金利上昇=価格下落
- 金利下落=価格上昇
そして利率などの条件が同じであれば、期間が長いほど金利による価格変動は大きくなります。
米国債券を償還まで保有する場合は問題ありませんが、中途売却の可能性がある場合は、価格変動の大きさに注意が必要です。
長期債はデフォルトリスクも増大する
債券投資でもっとも注意すべきなのは、発行体倒産によるデフォルトリスクです。
デフォルトリスクは発行体の信用力によるところが大きいですが、「長期債ほどデフォルトリスクが増大する点」にも注意が必要です。
このため、米国債のみであれば問題となることは少ないですが、普通社債を含めて他の債券へ投資する際は償還までの期間に注意が必要です。
参考までに、投資適格とされる債券のデフォルト率は10年で3%程度です(1990年から2020年までの累積デフォルト率)。
長期の米国債券に投資する場合は、発行体の格付けを限定することはもちろん、銘柄や期間の分散が必要になります。
まとめ : 米国債券投資を成功させるためのポイント
米国債券投資を成功させるためには、まず米国債券の種類と特徴を理解することが重要です。
また、今後もアメリカで利下げが見込まれている点を考えると投資タイミングも重要なポイントです。
言い換えれば、金利が高止まりしている現在は絶好の投資タイミングといえるかもしれません。
私たちウェルス・パートナーは、これまで数多くの富裕層の方々から米国債券投資のご相談をいただき、さまざまな提案と資産運用の支援を行って参りました。
米国債券投資を検討している方、債券運用を学びたい方は、ぜひウェルス・パートナーの無料相談をご検討ください。
無料相談は対面だけで無く、オンラインミーティングツールZoomで承ることも可能です。
また、土日の相談も承っておりますので、ぜひ気軽にご相談ください。
株式会社ウェルス・パートナー
ポートフォリオマネージャー
成蹊大学法学部卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券へ入社。富裕層と会社経営者を中心とした資産運用のコンサルティング業務に従事。 証券会社では金融資産に対しての提案しかできないことに違和感を感じ、金融資産だけでなく実物資産や相続対策を含めた資産全体の最適化提案がしたいと思い株式会社ウェルスパートナーに入社。富裕層、会社経営者の資産配分最適化。 具体的な金融資産の投資実行サポート。 資産管理会社設立から相続対策など税務最適化。 超富裕層のインターネット企業創業メンバーに特化した新規顧客開拓。