当社ウェルス・パートナーは富裕層の方の資産運用をサポートしています。
一言に富裕層といってもその中にはさまざまな属性があり、属性によっても資産運用戦略は変わってきます。資産運用について検討する際は、まずは、
- ご自身の富裕層としての属性
- 資産運用の方針(目的やリスク許容度など)
この点から考えてみてはいかがでしょう。
この記事では富裕層の属性/区分、代表的な資産運用戦略などを解説します。
目次
富裕層とは何か?区分や主な属性など
富裕層と聞くと、思い浮かぶのは「お金をたくさん持っている人」といったイメージではないでしょうか。
富裕層にはより具体的なイメージや区分、属性などがあります。
一般的に富裕層は、次のように分類されます。
区分 | 金融資産額 | 主な属性 |
マス層 | 3,000万円未満 | 一般家庭
給与所得者 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上5,000万円未満 | 高年収サラリーマン
中小企業経営者 |
準富裕層 | 5,000万円以上1億円未満 | 高年収層
事業承継前の経営者 |
富裕層 | 1億円以上5億円未満 | 医者
企業オーナー 不動産保有者 |
超富裕層 | 5億円以上 | 上場企業創業者
一族資産管理者 |
大手証券会社やプライベートバンクの区分では、金融資産が1億円以上の層を「富裕層」5億円を超えると「超富裕層」と分類しています。この資産額は基本的に不動産を含まない流動性のある資産に基づく定義です。
実際の富裕層や超富裕層には次のような特徴が見られます。
- 給与以外の収入源(配当、不動産収入、事業所得など)を持つ
- 資産を法人や信託で構造的かつ計画的に保有し、税務面や承継を考慮している
- 投資において明確な方針・目的を持ち、感情に左右されない
- IFAや税理士など複数の専門家と連携し、長期的視点で意思決定を行っている
富裕層/超富裕層は資産額が多いだけでなく、長期的な視野で「資産を守ること」「承継すること」を重視する点も特徴です。
富裕層の資産運用戦略とは?守りと攻めのバランス
富裕層の方によって最適な資産運用はさまざまです。そのため、絶対的な答えはなく、その方の目的やリスク許容度、資産状況に合わせた資産運用が「良い資産運用戦略」だと言えます。
たとえばリスク許容度が高く投資経験も豊富。年齢も若い富裕層の方だと、多少のリスクを取っても高い利回りを狙うという資産運用戦略が考えられます。
対して安定を重視し資産を守りたい、リターンは二の次という富裕層の方であれば、守りを重視した資産運用戦略が考えられるわけです。
また、富裕層の方は資産を親から子へ、子から孫へ承継していきますので、資産運用において相続対策なども考えることが重要です。
富裕層のポートフォリオ例
ある資産3億円の経営者の例では、次のような分散型資産配分が行われています。
- 日本株式:1,000万円
- 先進国株式:3,500万円
- 新興国株式:1,000万円
- 先進国債券:1.1億円
- 外国REIT:1,000万円
- オルタナティブ:2,000万円
- 国内不動産:2.5億円
- 国内ローン:1.6億円
- コモディティ金:1,000万円
- コモディティその他:500万円
このような資産運用戦略は、守りを重視しつつ株式やオルタナティブ資産にも配分し、バランスの取れた資産運用・資産配分を実現しています。
外貨建て債券の活用が鍵
特に注目すべきは米ドル建て債券の位置づけです。
超低金利の日本とは対照的に、米ドル債券は4~6%の利回りを見込めるため、キャッシュフロー重視の富裕層に人気があります。
資産4億円の60代経営者は米ドル債券20銘柄で2億円分のポートフォリオを構築し、平均利回り5%以上、平均償還期間18年という長期視点の安定収益を得ています。
想定為替損益分岐点も算出し為替リスクも明確に管理しています。
富裕層の資産を減らさないための防衛戦略も重要
富裕層の資産運用では「資産を減らさないこと」も重要です。そのため、多くの富裕層は資産運用の際に2つの戦略について検討することもポイントになります。
- 法人や会社分割など組織再編の活用
- 冷静かつロジカルな資産運用姿勢
不動産や債券などの収益資産を法人で保有することで節税などのメリットがあります。
たとえば資産6億円の元経営者(70代)は、M&Aの際に資産の一部を会社分割後の新会社に移し、そこで外債と不動産を運用しました。税負担を抑えながら次世代への承継対策も並行して行っています。
このように、富裕層の資産運用では必要に応じて法人や組織再編などを活用することがポイントです。
また、富裕層の資産運用では「含み損が出た」「株価が暴落した」といった外的要因に振り回されることなく、長期的な視点で判断することが重要になります。冷静かつロジカルな資産運用姿勢がポイントです。
資産運用戦略の判断精度を高める3つの要素
富裕層が資産運用戦略を判断する上で精度を高めるのは3つの要素です。
- 目的ベースの資産運用:年金代替・承継・納税資金、リターンなど、ゴールに応じて設計する
- 中立性かつ専門性ある情報源の活用:中立的なアドバイザーである IFAからの客観的な意見を比較する
- 定量的管理・目的に合った資産配分:ポートフォリオの構成比率・リターン・リスクを数字で把握する
たとえば資産2.5億円を持つ50代の医師は、大手証券の高コスト運用に疑問を感じ、IFAへの相談に移行しました。債券+ETF中心の低コスト資産運用・資産配分に切り替えたことで手数料が減り、パフォーマンスは年平均4.7%と安定しました。
富裕層が資産運用の際にパートナーにすべき専門家と役割
富裕層の資産運用は複雑化しており、資産運用の戦略を立てる際、そして適切な資産配分をする際は金融商品の知識だけでは不十分です。税務・法務・事業承継・不動産などの分野を横断的に扱えるアドバイザーとの連携が必須です。
富裕層の資産運用を「適切な戦略と資産配分」の点でサポートできる専門性の高いアドバイザーとしてはIFAがおすすめです。
IFAの特徴は中立性
IFA(資産運用アドバイザー)は、金融機関の職員のように販売ノルマや会社の方針に縛られず、顧客のニーズに合った商品選定や戦略の提案が可能です。
また、IFAは転勤や配置換えがありませんので、富裕層の方と長期的に信頼関係を築くことが可能になっています。
プライベートバンクの限界
プライベートバンクはワンストップのサービスが魅力です。ですが、5億円以上の資産要件などハードルが高めに設定されています。資産運用の提案や戦略が自社プロダクトに偏る傾向がある点にも注意が必要です。
富裕層とは何か?定義や資産運用戦略|まとめ
富裕層とは単なるお金持ちではありません。資産運用戦略の明確化・専門家とのネットワーク形成といった「資産を動かす意思決定能力」「資産を守り増やすための判断力」を持つのが真の富裕層です。
資産が増えれば増えるほど失敗のダメージも大きくなります。そのため、リスクを制御する資産運用戦略と情報を適切に選別する判断力も必要です。
本記事で紹介したような富裕層の資産運用戦略を実践するためには、信頼できるアドバイザー(IFA)との出会いが欠かせません。
当社ウェルス・パートナーは、富裕層・超富裕層向けに特化した資産運用アドバイザーです。証券会社や銀行に属さないIFAとして、中立的な立場で最適な運用戦略をご提案します。
- 目的やリスク許容度に応じたポートフォリオ提案や最適な資産配分
- 法人を活用した税務・承継対策のアドバイス
- 毎月の資産レポート・リバランス提案など長期伴走型のサポート
目的に合った資産運用戦略を見つけたい。最適な資産配分に悩んでいる。銀行や証券会社の現在の資産運用に不安を感じている。このようなお悩みを抱えている富裕層/超富裕層の方は、ぜひ当社ウェルス・パートナーへご相談ください。
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株式会社ウェルス・パートナー
ポートフォリオマネージャー
慶應義塾大学商学部卒業後、三井住友信託銀行株式会社へ入社。
富裕層や会社経営者、地主を中心とした資産運用、相続対策のコンサルティングに従事。お客様と強い信頼関係を築きたいと思い株式会社ウェルス・パートナーに入社。富裕層、会社経営者の資産配分最適化を行う。具体的な金融資産の投資実行サポートや地主への相続対策を主とした税務の最適化、資産管理会社設立、運営のアドバイス、サポート。また会社経営者の資産承継サポートを行う。