プライベートバンクのメリット・デメリットとは?利用するには日本と海外どちらがいいのか?

プライベートバンクの利用を考えているものの、メリット・デメリットが気になるという方も多いでしょう。プライベートバンクは、資産運用や資産管理の選択肢として注目される一方で、デメリットも存在します。また、日本と海外、どちらのプライベートバンクを選ぶべきか悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、プライベートバンクのメリットとデメリットを詳しく解説し、自分に合ったプライベートバンクを選ぶ方法を解説します。この記事を読むことで、最適なプライベートバンクの利用方法が見つかり、資産運用に大いに役立つでしょう。

プライベートバンクとは何か?

プライベートバンクとは、富裕層向けに提供される金融サービスの一つであり、顧客にオーダーメイドの資産運用・資産管理を提供します。顧客の資産運用、資金計画、相続対策など、多岐にわたるコンサルティングが行われるため、専任の担当者が一人一人のニーズに応じた最適なアドバイスを行います。プライベートバンクは一定の資産を持つ人々を対象としており、一般的な銀行のサービスとは異なる高度な専門知識が求められるため、信頼性と専門性を兼ね備えた金融機関です。

プライベートバンクのメリットとは

プライベートバンクのメリットとしては、次の3つがあげられます。

  • 富裕層向けのノウハウが蓄積されている
  • オーダーメイドのサービスが受けられる
  • 長期的な関係性を築ける

富裕層向けのノウハウが蓄積されている

プライベートバンクは、富裕層をターゲットにした専門的な金融サービスを提供する金融機関です。このためプライベートバンクは、長年にわたって富裕層向けのノウハウを蓄積してきました。例えば、資産運用に関する最新情報の提供や、富裕層向け税務対策の専門的なアドバイス、そしてさまざまな投資機会を提供するための商品開発があります。

このようなノウハウの蓄積は、ただ投資の利益を追求するだけでなく、資産の保全や相続計画、資産承継対策など、幅広いニーズに対応できることを意味します。また、富裕層特有のライフスタイルやビジネス環境に精通しているため、それぞれの顧客に適したサービスを提供できます。

特に税務や法務の面でのサポートは重要です。富裕層の資産管理には、それぞれの分野で専門家の視点が欠かせないため、税理士や弁護士などが重要なパートナーとなります。このように、富裕層向けのノウハウが蓄積されたプライベートバンクは、顧客にとって頼れる存在といえるでしょう。

オーダーメイドのサービスが受けられる

プライベートバンクは富裕層に向けた専門の金融サービスを提供する機関であり、その最大の特徴の一つがオーダーメイドのサービスが受けられる点です。一般の銀行サービスでは提供されない、顧客ごとの資産状況や投資スタイルに合わせた個別の運用提案を受けることができます。具体的には投資戦略の構築や、税務、相続に関する専門的なアドバイスなどが行われます。例えば、特定の資産管理や投資ポートフォリオの最適化、あるいは資産管理会社の設立など、顧客に合わせたきめ細かいサービスが可能です。

また、プライベートバンクでは顧客ごとの専属チームが編成されます。このチームは顧客の全体的な資産状況を一括して管理し、資産運用・資産管理を全般的にサポートします。これにより、顧客は一貫性のあるサービスを受けることができ、長期的な資産形成や保全に対する安心感が得られます。

長期的な関係性を築ける

プライベートバンクは、顧客と長期的な関係性を築けることも特徴の一つです。長期的な関係性は、顧客の資産運用だけでなく、将来的な資産承継や相続対策など、幅広いサービスを提供するための基盤となります。長期的な関係を通じて、顧客ごとに異なるニーズや好みを深く理解し、その情報を基に顧客に応じたサービスを提供することが可能になります。

例えば、重要なライフイベントや市場の変動に応じて、資産運用の戦略を柔軟に見直し、最適な手法を提案することができます。また、顧客の資産構成や収入状況などを詳細に把握することで、より精密な運用アドバイスを行うことができるのも、大きな魅力です。

さらに、長期的な信頼関係が築かれることで、顧客の世代を超えた資産管理にも対応しやすくなり、家族全体の資産運用戦略を一貫してサポートできます。

このように、長期的な関係性を築くことは、プライベートバンクと顧客双方にとって多大なメリットをもたらすため、非常に重要な要素といえるでしょう。

プライベートバンクのデメリット

プライベートバンクには、次の通りいくつかのデメリットがあります。

  • 手数料が高く、資産額によってはあまりメリットが得られない
  • サービスの利用には審査がある

手数料が高く、資産額によってはあまりメリットが得られない

プライベートバンクのデメリットとして挙げられるのが、手数料の高さです。一般的にプライベートバンクは管理費や取引手数料が高く設定されており、そのため一定の資産額がないとコストパフォーマンスが悪くなります。

例えば、数千万円程度の資産を持っている場合にはその手数料が大きな負担となり、一定の運用成果を上げないとプライベートバンクを利用するメリットが薄れてしまいます。さらに、手数料は運用利益が上がらない時でも発生するため、資産額が小さい場合には特に注意が必要です。プライベートバンクは基本的に富裕層向けのサービスであり、その恩恵を最大限に受けるためには相応の資産規模が求められるのです。したがって、自分の資産状況とサービスのコストをしっかりと見極めることが重要です。

サービスの利用には審査がある

プライベートバンクを利用するには、まず審査を通過しなければなりません。審査では、資産額だけでなく顧客の資産背景や資産運用状況も重要な要素となります。プライベートバンクは、顧客を選ぶ際に慎重であり、長期的な信頼関係を築けるかどうかを重視します。一部の海外プライベートバンクでは、最低でも数億円以上の資産が必要なケースもあります。また、審査に通過しても、資産背景や資産運用状況、運用目的に応じて再評価されることがあるため、継続的な管理が必要となります。これにより、プライベートバンクのサービスを受けられるのは、一部の富裕層に限られます。

日本?海外?プライベートバンクの選び方

プライベートバンクを選ぶ際には、日本国内と海外のどちらを選ぶかが重要なポイントとなります。まず、日本のプライベートバンクは、法的な規制への対応や手数料体系が整っており、日本国内での資産管理がしやすいというメリットがあります。また、日本語での対応が可能であり、コミュニケーションにおいてもスムーズです。

一方、海外のプライベートバンクは、異なる法制度や税制を活用できる場合もあり、資産運用の幅が広がります。さらに、国際的な投資商品やサービスが充実しているため、グローバルな視点での資産運用が可能です。

それぞれのプライベートバンクは、独自のサービスや強みを持っているため、自身の資産運用の目的やライフスタイルに合った選択をすることが大切です。また、実際に複数のプライベートバンクと面談を行い、担当者との相性や提供されるサービスの質を確認することも重要です。比較検討を行うことで、最適なプライベートバンクを選ぶ手助けとなるでしょう。

ただし、最近では日本の富裕層の方々が海外プライベートバンクを利用しなくなっている事実があります。

続いて、日本の富裕層の方々が海外プライベートバンクを利用しなくなった理由について紹介します。

日本の富裕層は海外のプライベートバンクの利用はしていない?

過去に日本の富裕層から絶大な人気を誇った海外のプライベートバンクですが、近年では人気に陰りがみえています。

私たちウェルス・パートナーでお取引させていただいているお客様の中にも「海外プライベートバンクから資金を引き上げた」「現在では国内のプライベートバンクやIFA(資産運用アドバイザー)。に資産運用を任せている」という方が大勢いらっしゃいます。

では、一体なぜ日本の富裕層の方々は海外のプライベートバンクを利用しなくなったのでしょうか。

ここでは、考えられる4つの理由について解説します。

口座維持に必要な預かり残高が上がっている

プライベートバンクには、口座を維持するために必要な預かり残高がありますが、海外プライベートバンクは、この水準が上がり続けています。

以前はこの水準が低かったため、海外プライベートバンクを利用しやすかったのですが、現在では「この金額では口座を維持するのが難しい」ということで、日本の富裕層の方々が続々と海外プライベートバンクを離れているという背景があるようです。

一方、日本のプライベートバンクは口座を維持するために必要な預かり残高がそれほど高くないため、日本の富裕層の方々も利用しやすいといえます。

口座開設だけで数ヶ月以上かかる場合が多い

海外プライベートバンクは、取引開始までかなりの時間が必要です。

これは、コンプライアンスチェックや審査などに時間がかかるためですが、口座開設だけで数ヶ月以上かかるケースがほとんどです。

富裕層の方々は忙しい方が多く、また投資はタイミングが重要という点もあり、「取引開始まで時間がかかる」という理由で、海外プライベートバンクの利用をやめる方が増えていると考えられます。

特別な金融商品が存在しない

海外プライベートバンクといえば「特別な金融商品があるだろう」「日本では投資できない運用商品があるはず」と考える富裕層の方も多いでしょう。

しかし、実は海外プライベートバンクと日本のプライベートバンクで運用できる商品にそこまで大きな差があるわけではありません。

海外プライベートバンクの方が投資できる資産が広いのは事実ですが、同様の運用成果を期待できる商品は日本のプライベートバンクでも取り扱っています。

富裕層の方々が、この点に気づいてきたこと、また日本のプライベートバンクの取り扱い商品が増えたことも、海外プライベートバンク離れの一因と考えられます。

国内金融機関の証券担保ローン機能が充実してきた

プライベートバンクや証券会社などの金融機関で利用できる機能に、証券担保ローンがあります。

証券担保ローンとは、保有する資産を担保に金融機関から資金を調達する機能です。

富裕層の方々の多くは、借り入れた資金を再投資し、投資効率を高めるために証券担保ローンを活用しています。

証券担保ローンはもともと海外プライベートバンクが得意とする分野で、これまで日本のプライベートバンクはあまり力を入れてきませんでした。

しかし、近年では日本のプライベートバンクも証券担保ローンの機能が充実してきており、富裕層の方々が「日本のプライベートバンクで良いだろう」と考えはじめたことも、海外プライベートバンク離れの原因と考えられます。

まとめ

プライベートバンクのメリットとデメリット、「利用するには日本と海外どちらがいいのか?」について解説してきました。

前述の通り、日本の富裕層の方々の間では、海外プライベートバンク離れが進んでいます。

これから資産運用先を検討する方々にとっては、日本のプライベートバンクが有力な候補となるでしょう。

なお、私たちウェルス・パートナーではプライベートバンク同様、富裕層の方々へさまざまな金融サービスを提供しており、ご好評をいただいております。

これから資産運用を考える方、信頼できるアドバイザーを探している方は、ぜひ私たちウェルス・パートナーの無料相談をご活用ください。

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