目次
ヘッジファンドとは
ヘッジファンドとは、株式や債券だけでなく、先物取引や信用取引など、あらゆる投資手法を用いて利益を追求する金融商品です。
ヘッジファンドは一般的な投資信託よりも自由な投資戦略によって、市場が下落相場になっているときも利益を期待できます。
市場平均の相場の動きに対して、リスクヘッジできる金融商品として特に海外の富裕層から支持されています。
ただし、ヘッジファンドは誰もが出資できるわけではありません。
ヘッジファンドは運用会社が私募形式で出資者を募るため、機関投資家など一部の投資家や富裕層など限定された投資家からの出資金を基に運用されています。
IFA(資産運用アドバイザー)とは
IFAとは、銀行や証券会社などの金融機関に属さない独立系の資産運用アドバイザーです。
一般的な投資助言を行うFPとは異なり、具体的な金融商品をポートフォリオに組み入れることを提案可能な金融アドバイスの専門家です。
株式や債券、不動産などの投資分野から保険や節税といった守りの資産運用についても対応できるのがIFAの強みとなっています。
ヘッジファンドとIFA(資産運用アドバイザー)の関係性
IFAは、幅広い金融商品への知識や経験を持ち合わせており、ヘッジファンドも顧客に紹介する金融商品の一つです。
国内外にヘッジファンドは存在しており、日本にもヘッジファンド専門のIFA法人があるほどです。
ヘッジファンドへの投資を検討している場合、IFAを経由して購入するといった方法があります。
日本のおすすめヘッジファンド3社
ヘッジファンドは投資信託に比べて自由な運用によって絶対的な収益を確保するものです。
それゆえ、絶対的な収益を謳い文句に、出資者を騙し大きな損失を与える怪しい業者も存在しているようです。
ヘッジファンドを利用する場合は、しっかりとした見極めが必要です。
日本のヘッジファンドで多くの投資家から支持されているものは、以下の通りです。
ベイビュー・アセット・マネジメント
ベイビュー・アセット・マネジメントは、1978年にサンフランシスコで創業したRobertson Stephens & Companyを源流とする日本のヘッジファンドのパイオニア企業の一つです。
2007年に社名変更して、現在の形態となりました。
米国等の独立系運用会社と独占的提携契約を締結し、独自のサービスを展開しています。
アズカルアセットマネジメント
アズカルアセットマネジメントは、2005年に誕生したヘッジファンド運用会社です。
世界各地のリスクに対応する運用戦略を得意とし、アメリカやインドといった世界各地のパートナー企業と連携しています。
未来を見据えた投資としてAIや自動運転といったベンチャー投資も行っているのが強みです。
ストラテジックキャピタル
ストラテジックキャピタルは、2012年に設立したヘッジファンド運用会社です。
ESGを積極的に推進する点が特徴的で、原則として日本株式に投資するヘッジファンドを組成・運用しています。
海外のおすすめヘッジファンド5社
海外のヘッジファンド企業は、ヘッジファンド発祥地である米国に集中しています。
米国内外からヘッジファンドに資金が流入するため、巨額の資金が動き、時に市場に大きな影響を及ぼすこともあります。
タイガー・グローバル・マネジメント
タイガー・グローバル・マネジメントは、アメリカのニューヨークを本拠地とするヘッジファンド会社です。
プライベート・エクイティ戦略として、資本の多くを新興企業に投資することで知られています。
アラントラ・アセット・マネジメント
アラントラ・アセット・マネジメントは、スペインのマドリードを本拠地とするヘッジファンド会社です。
株式の空売りをせず、企業に対する敵対的な戦術を用いないことでも知られています。
ミレニアム・マネジメント
ミレニアム・マネジメントは、アメリカのニューヨークを本拠地とするヘッジファンド会社です。
アジア展開に積極的で、200以上の小さなチームがそれぞれ戦略的な運用を行うといった独自の投資戦略をとっています。
ブリッジウォーター・アソシエイツ
著名な投資家レイ・ダリオが創設したブリッジウォーター・アソシエイツは、ニューヨークを本拠地とするヘッジファンド会社です。
運用資産残高が約2230億米ドル(2022年1月時点)、2021年のヘッジ・ファンド・マネジャー報酬ランキングで1位を獲得している最大手の企業でもあります。
AQRキャピタル・マネジメント
AQRキャピタル・マネジメントは、アメリカのコネチカット州グリニッジを本拠地とするヘッジファンド会社です。
株式や債券などの市場データに基づき、コンピューターが機械的に自動で売買の判断を決定するクオンツ運用を実行しています。
おすすめヘッジファンドの選び方・見極め方
投資系ファンド会社の中には、残念ながら出資者に損失を与える詐欺まがいの企業も存在しています。
投資の世界はすべて自己責任ですので、利用するヘッジファンドを選ぶ時は細心の注意を払う必要があります。
判断基準の一つとして、日本国内であれば、財務局等に金融商品取引業者として登録しているかどうかといったものがあります。
堅実な資産運用の味方となってくれる、ヘッジファンドを選び方・見極め方の基準は以下の通りです。
(1) ファンドの主要メンバーとキャリアが公開されている
実績のあるヘッジファンドは、経営者をはじめとする主要メンバーとそのメンバーの経歴などが公開されています。
企業の中には、ファンドの収益に直接関係があるファンドマネージャーの情報が分かる企業もあります。
情報公開に積極的な企業は、それだけ公明正大であり、投資家からしてみれば安心して利用できるといえるでしょう。
(2) 投資戦略を公表している
投資戦略を公表していることも重要な基準となります。
ヘッジファンドはハイリターンを狙うためにあらゆる手段を用いますが、長期的ビジョンがなければ、ハイリスクを背負うことになります。
その企業がどのような戦略に基づき運用をしているかは、投資家にとって必ずチェックしておきたいポイントです。
(3)投資戦略に基づいた過去の投資成績がよい
投資戦略とともに、市場がどのような状況にあっても投資成績をあげている企業であることはヘッジファンドを選ぶために重要です。
ただし、過去の投資成績は企業HPなどで公開されている部分は限定的です。
IFAなどを通じて情報を収集した方が効率よく投資ができます。
(4) 監査法人が監査している
ヘッジファンドは複数の機関が運用に関わっており、リスク管理が厳重に行われる必要があります。
したがって、第三者機関の関与はヘッジファンドの運用には欠かせません。
監査法人によって顧客の資産が適正に管理されているか等、チェック機能が正常に働いているかを確認しましょう。
(5) アドミニストレーターと呼ばれる管理事務会社がサポートしている
アドミニストレーターは、法務上または税務上の必要な作業の執行・帳簿作成などの口座管理などのヘッジファンドに関する事務を担当する会社です。
監査法人同様、こうした第三者機関のサポートがあることは、投資家にとって安心材料となるでしょう。
まとめ
効率よく堅実に資産運用を行いたい場合、IFAなどに相談することは一つの手段です。
ヘッジファンドなど一般的な投資層には届かない情報や投資先も、IFAを通じて投資できる可能性があります。
ただし、国内外に複数のヘッジファンドが存在しており、どのヘッジファンドが自分の資産運用に最適かはしっかり吟味する必要があります。
優れたヘッジファンドに投資するには、IFAなどのプロのサービスを活用してみてもよいでしょう。