こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
今回は私自身の投資を富裕層の皆様にご紹介することによって、参考にしていただくための記事です。
今回ご紹介するのは、私が5月に投資したヘッジファンドです。どのようなヘッジファンドなのか、特徴や実績などをご紹介できればと思います。
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目次
ヘッジファンドWの特徴と実績
5月に投資した「ヘッジファンドW」の実績や特徴を表にまとめました。
表の項目を上から順番にご説明できればと思います。
まずはヘッジファンドWの投資戦略です。
ヘッジファンドにおいて投資戦略は非常に重要ですので、こちらについて説明します。
ヘッジファンドWの投資戦略は「世界株式ロング・ショート(ネットロング100%)」です。
このファンドが投資しているのは世界中の株式です。中でも時価総額がそれなりに高い株式が投資対象になっています。
その世界中の株式に対してロング・ショートと書いていますが、このロングとショートが何を意味するかと言うと、ロングは「買って持っている」ということです。これは通常のファンドと同じですね。
では、ショートの方は何を意味するかと言うと、「空売り」です。投資してからその株式が下がるとその分が利益になる。上がると損失になる。これが空売り(ショート)です。
投資戦略としてロングだけでなくショートも取り入れているところ、ロングとショートを同時に行っているところがヘッジファンドWの特徴になります。
これが世界株式ロング・ショートという戦略です。
さらに重要なのが、()の「ネットロング100%」の部分です。
ネットロングと言うのは、ロングとショートの差がどれくらいロングかを表しています。
たとえば、ロングは150%(1.5倍)買っているとします。ショートが50%でした。この場合、ロングとショートの差が100%になります。ロングが200%でショートが100%だと、差(ネットロング)が100%です。
このヘッジファンドWは、ロングとショートの割合を常に100%になるように調節しているということです。
これは100%買っているということになりますので、世の中の株式市場が上がるときには上昇する可能性が高い、下がるときには下がる可能性が高いという投資戦略になっています。
ヘッジファンドWの通貨
このヘッジファンドの投資通貨は米ドルです。
ヘッジファンドWの年率平均リターン
ヘッジファンドWの過去16年の実績は+14.6%になっています。相当高い実績を誇っていることが分かります。
このヘッジファンドWの目標にしているリターンは、MSCIという世界の株式指数に対して年率で+3%~6%上回ることです。
過去16年のMSCIのリターンは+9%ぐらいになっていますので、MSCIの+9%を実績(+14.6%)が大体5%強くらい上回る結果になっています。目標である+3%~6%の間に収まっているわけですから、目標通り運用できていると言えます。
ヘッジファンドWの変動率(リスク)
ヘッジファンドWは変動率が15.8%です。ヘッジファンドにしてはそこそこ高い変動率になっています。
日本株式や先進国株式、新興国株式の変動率がどのくらいかと言うと、大体10%後半から20%くらいです。それと比較すればやや低い変動率ですが、多くのヘッジファンドは変動率が10%未満になっていることから、そういった他のヘッジファンドと比較すると高い変動率になっています。
値動きがそこそこ激しいヘッジファンドであると言えるでしょう。
実績ベースの平均リターンは非常に高いのですが、それなりに値動きもするのがヘッジファンドWの特徴です。
ヘッジファンドWの相関関数
相関係数とは、対象資産に対してどれくらいファンドWが連動するのかを表した指数です。
ヘッジファンドWの対MSCI world(世界株式)との連動はどうかと言うと、0.97になっています。1が100%連動しているということです。ほぼ1なので、MSCI world(世界株式)とほぼ連動することが分かります。世界株式が上がればこのファンドWも上がりますし、下がれば下がるという値動きになるわけです。
ただ、ヘッジファンドWがMSCIを上回る平均リターンになっているということは、MSCIが上がるときはもちろん上がっているのですが、その上がり幅はMSCIより大きくなります。下がるときは下がり幅が小さくなります。そういった運用ができているのが、このファンドWです。
債券との相関図はどうなっているかと言うと、0.26なのでほぼ連動していません。
ヘッジファンドWの管理報酬
ヘッジファンドWは珍しく実績報酬がありません。
管理報酬は2.8%になっていますので、普通のアクティブ型の投資信託よりは管理報酬が少し高くなっている印象です。
ヘッジファンドWの換金性
売却注文を出してどれくらいで換金できるかと言うと、3カ月ほどになっています。
換金性はやはり普通の投資信託や債券と比べると、かなり低いと言えると思います。
世古口が最近投資した高実績の海外ヘッジファンドに投資した理由とまとめ
ここからは、今回の記事の内容をまとめながら、私(世古口)がヘッジファンドWに投資した理由についてお話しします。
投資した理由は主に4つです。
理由①過去16年間で指数を年率5%上回る実績リターン
過去16年で指数(MSCI)を年率5%上回る実績リターンを出しているところを評価したからこそ投資しました。これがヘッジファンドWに投資した一番の理由です。
16年は結構長い期間になります。この長い期間ずっと指数を5%上回ることは、なかなか大変なわけです。この大変な実績を16年間しっかり出し続けていることへの評価から「このファンドWに投資したい」と思い、投資を実行しました。
一番の理由は実績の評価です。
理由②著名な米ヘッジファンドのジョイントベンチャー
ヘッジファンドWは、アメリカでTOP10に入る著名なヘッジファンドのファンドマネージャーが独立し、自分で作ったファンドです。著名なヘッジファンドもこのファンドに資金を出してジョイントベンチャーで運営されています。
私(世古口)はこのアメリカの著名なファンドも知っていますし、もちろん有名なファンドマネージャーも知っていました。
知名度、実績、ステータスが凄いファンドだと理解していましたので、リターン・実績と共に知名度もあり、非常に安心感がありましたので、このヘッジファンドWに投資しました。
理由③株式市場の不透明感に対するリスクヘッジ
アメリカは今まで株式市場を牽引してきましたが、不透明感が強くなってきました。
このような状況では、世界の株式に投資していて、なおかつ株式の指数を大きく上回るようなヘッジファンドに投資することによって、世の中の市場全体に対するリスクヘッジに繋がるのではないかと思いました。
これも理由のひとつです。
理由④株式割合とインデックス・アクティブ割合の調整
自分の金融資産における債券の割合がかなり大きくなっていました。株式の割合が減っていましたので、世界の経済やインフレについていくには、株式の割合も増やした方がいいという資産配分上全体の理由(株式を増やすという目的)からヘッジファンドWに投資しました。
株式の場合、大半がインデックスファンドなど、指数に連動する運用をしている割合が大きいです。インデックスはインデックスで指数にすぎませんので、アクティブであったりとバランスを取って運用していく方がいいのかなと思いました。
アクティブの割合が小さかったので、今回はその割合を増やすために投資しました。
当記事でご紹介したヘッジファンドWについては過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。 |
当社ウェルス・パートナーは富裕層の方の資産運用をサポートしています。
ヘッジファンドへの投資や資産の再配分をお考えの方は、ぜひ当社にご相談ください。

株式会社ウェルス・パートナー
代表取締役 世古口 俊介
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。
2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者1万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
メディア掲載情報:「m3.com」「ZUU online」「MONEY zine」「マネー現代」でコラムを連載中