2020
07/07

バランス型ファンドとは

バランス型ファンドとは、株式や債券など一つの資産に偏ることなく、複数の資産や市場にバランスよく投資する投資信託のこと。通常の投資信託は、株式や債券といった特定の金融商品を主な投資対象としてパッケージされているものが多いのですが、バランス型ファンドは値動きの異なる金融商品を組み合わせた投資信託なのです。

たとえば、先進国の株式と国内の債券を組み合わせたり、外国の株式と債券、国内の株式と債券の4種類を組み合わせたりなど、その構成はさまざまです。

一般的に株式は好景気の時に値上がりしやすく、債券は不況の時に値上がりする傾向があります。複数の資産に分散投資することで、リスクを抑えた資産運用が可能になるのです。

自分で国内株式・国内債券など複数の投資信託を利用することも可能です。ただ、自分でポートフォリオ(銘柄の組み合わせ)を考える必要がありますし、複数の投資信託を購入するにはまとまった資金が必要になります。しかし、バランス型ファンドを選べば、少額から分散投資でき手間もかからないのです。

バランス型ファンドの種類

いくつの資産に分散投資するかは、ファンドによって異なります。ただ、株式・債券・不動産投資信託(リート)の3資産に分散投資するのが代表的です。国内と海外の二つの地域に分けた場合は、3資産×2地域の6分散となります。

バランス型ファンドには、〇〇資産と書かれているので、名前を見ればどのような資産に投資しているのかが大まかにわかります。

株式と債券の2資産に分散投資するバランス型ファンドでは、それぞれの比率を50対50に分けるケースが一般的。国内外の株式と債券に投資するバランス型ファンドなら、25%ずつの4資産になります。

このような均等分散が基本ですが、債券の比率を増やすことでより安定した運用成果を目指すファンドや、株式の比率を増やすことで高い収益性を狙うファンドもあります。

リバランスとは

バランス型ファンドとはいえ、常に同じ資産構成をしているわけではありません。組み入れた金融商品の値上がりや値下がりによって、資産配分が変わってくるからです。

金融商品の値動きによって投資配分が変わった場合、金融商品の入れ替えや投資比率の見直し(リバランス)が必要。たとえば2資産のバランス型ファンド(株50:債券50)で、株式市場が値上がりして株式の比率が上昇した場合、株式を売却して債券を買い、元の比率に戻すのです。

バランス型ファンドはリバランスを運用会社が担ってくれるというメリットがあります。ただリバランスのタイミングも、原則年一回など定期的に行うファンドや、市場や景気の変化に応じていつでも見直すものなど、ファンドによって異なります。

バランス型ファンドの運用方針や投資目的により、運用する金融商品の比率がそれぞれ違うので、目論見書と運用報告書のチェックは行うようにしましょう。

バランス型ファンドのリバランスは税金面でのメリットがある

バランス型ファンドのリバランスは、税金面でのメリットもあります。自分でインデックスファンドなどを売買すると、値上がりしたファンドを売る際に税金がかかります。しかしバランス型ファンドなら、組入資産の入れ替えに税金はかからないからです。

バランス型ファンドのデメリット

バランス型ファンドの主なデメリットは、以下の二つです。

基準価額の変動要因がわかりづらい

バランス型ファンドは複数の資産を混ぜているので、なぜファンドの基準価額が上がっているのか、もしくは下がっているのかという原因が把握しづらいというデメリットがあります。

手数料がかかる

バランス型ファンドは、リバランスを自動で行ってくれますが、運用会社の手間がかかるので、インデックスファンドなどに比べて信託報酬が割高になります。

人気のあるバランス型ファンド

eMAXIS バランス8資産均等型

基準価額 18,626円(2020円4月30日時点)
純資産総額 279.74億円
信託報酬 年率0.55%(税込)

出典:eMAXIS目論見書

日本を含む世界各国の株式、公社債、および不動産投資信託(REIT)に投資するバランス型ファンド。12.5%ずつの均等配分です。原則として為替ヘッジは行わないので、為替相場の変動による影響を受けます。

幅広い資産に分散投資できるので、リスクを抑えながら運用したい投資家におすすめのバランス型ファンドです。

投資のソムリエ

基準価額 12,228円(2020円6月1日時点)
純資産総額 2,047.64億円
信託報酬 年率1.54%(税込)

投資のソムリエは、安定資産である「国内債券・為替ヘッジ先進国債券」と、リスク性資産とする国内株式・先進国株式・新興国株式・新興国債券・国内リート・先進国 REITに分散投資するバランス型ファンド。

月次の「基本戦略」と、日次の「機動的資産配分戦略」 で資産配分比率を決定し、基準価額の変動率を年率4%以内に抑える点に特徴があります。2020年4月末時点での資産配分は以下の通りで、安全性を高めた運用をしていることがわかります。

出典:投資のソムリエ 月次報告書

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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