2023
05/15
資産運用入門

はじめに

資産を5億円を持っている世帯は「超富裕層」と呼ばれ、さまざまな金融商品に分散投資できます。この記事では、資産5億円のおすすめの資産運用法とポートフォリオ、長期で運用した場合のシミュレーションについて解説します。

資産を5億円持っている人とは

野村総合研究所では、純金融資産(預貯金や株式、債券、投資信託、年金払いや一時払い生命保険など、世帯として保有している金融資産の合計額から不動産購入に伴う借入などの負債を差し引いたもの)が5億円以上を「超富裕層」として定義し、2021年度では9.0万世帯、純金融資産の合計は105兆円となっています。


出典:野村総合研究所

2019年から2021年にかけ、純金融資産1億円以上の富裕層と5億円以上の超富裕層の純金融資産は、それぞれ236兆円から259兆円、97兆円から105兆円に増加し、両者の合計額は333兆円から364兆円に増えています。

資産5億円の資産運用の考え方

資産5億円の資産運用では、攻めと守りの戦略を同時に展開できます。ただし、リスクとリターンのバランスを考えた金融商品を選ぶことが重要です。

攻めの運用には、株式投資や不動産投資、ヘッジファンドなどが適しています。これらは高いリターンを目指しつつリスクも伴う商品です。一方、守りの運用では、銀行預金や定期預金、国債、債券を中心とした投資信託などがおすすめです。


出典:株式会社ウェルス・パートナー作成

5億円の金融資産があれば多様な金融商品に投資できますが、投資前に特徴やリスクを把握し、適切な選択を心がけましょう。

資産運用は長期で行い、ポートフォリオを見直すことが大切です。運用成績とアセットアロケーションを定期的にチェックしましょう。ただし、毎日の値動きに一喜一憂する必要はありません。

6カ月や1年など期間を決めて定期的に確認し、資産配分の見直しや投資先の変更などを検討します。ただ、自分で定期的に見直すのが難しいという人は、IFAに相談することをおすすめします。

IFAに相談する

IFA(Independent Financial Advisor)とは、独立した金融アドバイザーのことです。IFAは、金融商品やサービスについて中立的な立場でアドバイスを提供し、顧客のニーズに合った最適な選択肢を提示します。IFAは特定の金融機関や商品に縛られず、幅広い金融商品の中から適切なものを選ぶことができるというメリットがあるのです。

ウェルス・パートナーの「富裕層の資産運用に関する意識調査」では、「信頼できるアドバイザー(複数回答)」としてIFAを挙げている人が29.7%いました。

出典:株式会社ウェルス・パートナー調査

資産5億円での資産運用シミュレーション

資産5億円の資産運用では、守りを重視した運用が大切です。

そして、守りの運用では公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が参考になります。

出典:GPIF

GPIFの2001年度以降の収益率(年率)は+3.38%なので、5億円を年率3%で30年運用した場合のシミュレーションを見てみましょう。

出典:筆者作成

資産5億円を30年間、単利で運用した場合は9億5,000万円、複利で運用した場合は約12億1,363万円になります。

単利は、元本に対して一定の利率で利益が発生する方式です。投資期間中、利率は変わらず、利益は元本に加算されません。一方の複利は、利益が発生する度に元本に加算され、次の期間の利益が新たな元本に対して計算される方式です。これにより、利益が徐々に増加し、長期運用では効果が大きくなります。

【富裕層向け】資産5億円の資産運用|ポートフォリオの組み方

資産5億円の資産運用では、先ほどのGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオが参考になります。長期運用においては、短期的な市場動向に捉われず、基本資産構成割合を決め、長期間維持することが効率的で良い結果をもたらすことが知られています。GPIFの公的年金運用では、期待収益率やリスクを考慮し、以下のように基本ポートフォリオを設定しています。

国内株式 25%
外国株式 25%
国内債券 25%
外国債券 25%

GPIFの基本ポートフォリオを参考にし、リスク・リターンを上げるなら株式の比率を上げたり不動産投資を加えたりするようにします。また、リスクを抑えた運用をする場合は、国内債券の比率を増やすようにしてください。

まとめ

資産5億円の資産を長期で複利運用すると、年率3%でも多くの運用益を得られます。5億円の資産運用ではリスクをとって大きく増やすよりも、「負けない運用」が大切です。ただ、金額が大きいので、適切な資産配分(アセットアロケーション)をキープするのは大変です。ですから、資産運用の専門家であるIFAに相談し、長期で安定的な運用をするようにしてください。

より具体的な提案を受けたい場合は弊社の無料個別相談をご利用ください。
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本記事の著者

山下耕太郎
山下耕太郎

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。

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