2018
11/28
最終更新日:2018/12/03

毎日動く世界の為替相場。日々のニュースにマーケットが反応し、為替相場は上下します。外貨建て資産や外貨建て投資商品をお持ちの方は、円安になれば資産は増加し、円高になれば資産は減少するため、為替の動向には敏感になっているでしょう。

それでも為替相場は複雑な要因が絡み合って動いているため、これから相場が上昇するのか、下落するのかは読みにくいものです。為替相場がどちらの方向に動くのかが分かれば、投資のスタンスにも確信をもって臨めるのではないでしょうか。

皆さんは「OANDAオープンオーダー・オープンポジション」をご存知でしょうか?
OANDAは1996年に米国で設立されニューヨークに本社を構える世界的なFXブローカーです。

そのOANDA社が世界中の顧客からの売り買いの注文状況を公開しているのが「OANDAオープンオーダー・オープンポジション」です。
日本国内の投資家だけでなく世界各国のグループ会社の保有するデータが合算されており、世界中の投資家がどんなポジションでどのようなオーダーを出しているかを、誰でも無料で見ることができます。
【参考】
https://www.oanda.jp/lab-education/oanda_lab/oanda_rab/open_position/

日本国内では外為どっとコム等が国内の口座保有者についてオーダー状況やポジション状況を公開していますが、やはりOANDAの方がデータ量は豊富です。

左側のOANDAオープンオーダーでは世界中の投資家からの売り買いのオーダー情報が掲載されています。右側のオープンポジションでは世界中の投資家のポジション情報が掲載されています。

まずはオープンオーダーを見てみましょう。

オープンオーダーとは「未執行注文」です。どのあたりの水準で買い注文・売り注文を出しているかが分かります。

①指値売り この値段までドルが上がれば売りたい(利益確定)
②逆指値買い この値段までドルが上がれば買いたい(損切り)
③逆指値売り この値段までドルが下がれば売りたい(損切り)
④指値買い この値段までドルが下がれば買いたい(利益確定)

オレンジが利益確定ゾーンで、ブルーが損切りゾーンです。どの水準で売り買いどちらのオーダーがたまっているかをみると市場参加者の思惑が見えてきます。
オレンジの利益確定ゾーンは、ドルが上がると売りが入り、ドルが下がると買いが入るので「反発しやすいポイント」と捉えることができます。

ブルーの損切りゾーンについては注目です。ブルーのゾーンではいまポジションを持っている人が損切りを迫られます。ドルが上がると買いが入り、ドルが下がると売りが入るので、「値動きが加速しやすいポイント」であり、そこを抜けると相場に勢いがつきやすく、為替のトレンドが発生するポイントでもあります。

右側のグラフは世界中の投資家の現在のポジション(持ち高)を表しています。
オープンポジションとは「未決済ポジション」です。現在の為替相場と比較することで市場参加者の評価損益が見えてきます。

ポイントとしてはまず売りと買いで現在どちらの方のボリュームが多いかを確認します。

①売りポジション(Short)の含み益が多ければ、売りが優勢なので下降トレンドとなる可能性があります。
②買いポジション(Long)の含み損が多ければ、損切りにつながりやすいので下降トレンドとなる可能性があります。

一方で
③売りポジション(Short)の含み損が多ければ、損切りが優勢なので上昇トレンドとなる可能性があります。
④買いポジション(Long)の含み益が多ければ、買いが優勢なので上昇トレンドとなる可能性があります。

簡単にいうと、現在のレートより上側のボリュームが多ければ下降トレンド、下側のボリュームが多ければ上昇トレンドと言い換えることもできます。

まとめ

OANDAオープンオーダー・オープンポジションでは世界中の投資家のオーダーやポジションを無料で見ることができます。この情報は為替相場が今後どちらの方向に動くのかを考えるのに大きな情報といえます。FXで売買を行っている人だけでなく、為替に関心のある方は一度ご覧になってはいかがでしょうか。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者14万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

<ご注意事項>

  • 当社の所属金融商品取引業者等は株式会社SBI証券、東海東京証券株式会社、エアーズシー証券株式会社です。
  • 当社は所属金融商品取引業者等の代理権は有しません。
  • 当社はいかなる名目によるかを問わず、その行う金融商品仲介業に関して、お客様から金銭および有価証券のお預かりを行いません。
  • 各商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

[金融商品仲介業者]

商号等:株式会社ウェルス・パートナー

登録番号:関東財務局長(金仲)第810号

[所属金融商品取引業者]

商号等:株式会社SBI証券

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

商号等:東海東京証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:東海財務局長(金商)第140号

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人日本STO協会

商号等:エアーズシー証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第33号

加入協会:日本証券業協会

ご相談はこちらから
お名前*
お名前カナ*
メールアドレス*
電話番号*
第一希望日*
ご希望のお時間*
第二希望日*
ご希望のお時間*
面談場所*
ご相談を希望するアドバイザー
当日は代表の世古口が同席する場合がございます。
大まかな保有資産額を教えてください。*
ご年収を教えてください
当社を知ったきっかけ*
ご相談内容
利用規約*
上記でご入力いただいた内容は、当社からの連絡や情報提供などに利用するためのもので、それ以外の目的では使用いたしません。
また、その情報は、当社以外の第三者が利用することはございません。(法令などにより開示を求められた場合を除きます)
詳しくは、個人情報規約をご覧ください。
https://wealth-partner-re.com/policy/