はじめに
2022年4月より、高校生の家庭科で「資産形成」の授業を開始することが決定しました。今までは、学校・家庭内ともにお金に関する話を避けてきた方は多いでしょう。
そのような中でなぜ、投資の授業が開始されることになったのか?高校生に投資の授業はまだ早いのか?むしろ遅いのか?などなど、今回は「高校生の投資の授業」についてお伝えしていこうと思います。
高校家庭科で投資の授業を開始
2022年4月より、高校生家庭科の授業で「投資について」の授業を開始することが決まりました。
もともと高校の家庭科では「無駄使いをしないこと」「だまされない」など、消費者としての目線をメインに授業を行ってきていました。しかし今後は「資産形成」の部分にも注力していこうとのことで、投資の授業が開始されます。
投資の授業では主に投資信託の仕組みや投資の必要性など「投資家目線」で授業が行われる予定です。この授業を行うにあたって、高校生の子供を持つ親や学校の教師などが「投資」について興味関心を持たなければいけなくなります。
逆に言えば、高校生で投資の授業を開始することで学生のみならずその親御さんにまで波及して、投資の関心度が高まる期待があります。昨今の日本では、少子高齢化や老後2,000万円問題など、あらゆる問題が露呈しているのはご存知のとおりです。
今後、高校生で投資の授業が開始されることで、年金2,000万円問題時に話題となった「自助努力」を求める声が高まっていくことでしょう。「今後は、年金等含め国は当てにできませんよ」というメッセージが込められているのかもしれません。
なぜ投資の授業が始まるのか
最近の日本では超高齢化社会を始め、老後2,000万円不足問題や人生100年時代など、老後に対する漠然とした不安があるのは皆さん同じです。
とくに注目しなければいけないのが「超高齢化社会」です。今の日本では、65歳以上の高齢者を2人で支えていると言われています。
今後、さらなる少子高齢化が進んでいけば、今の高校生が老後を迎えるときには絶望的な状況が待ち受けているかもしれません。そういった意味で「自助努力」「自分で稼ぎお金を増やす力」「資産形成の知識」が必要不可欠であるためでしょう。
今は当たり前のようにもらえている年金であっても、今の状況が続けば大幅な減額は避けられないでしょう。今の時代ですら年金のみで生活をしていくのは困難です。
人生100年時代と言われ、少子高齢化が進み、老後30年間生活するためには2,000万円不足する。ここまでわかっているのであれば、唯一今できることは「お金に関する知識」を身につけるほかありません。正直、これが現実ではないでしょうか。
世界的に見て日本は「お金の授業」が少ない
2022年より投資の授業が日本でも開始されますが、世界的に見れば圧倒的にお金の授業が少ないです。
正直言ってしまえば、日本人のお金に対する意識がとても低いです。これは、今までお金の授業、家庭内でのお金の話を避けてきたことが原因でしょう。
なぜか日本人の多くは「子供にお金の話は早い」などと、根拠のないことを言い張り、お金の話を避けてきた方が多いです。実際に「投資=危険・悪いこと」のように認識している大人が一定数いるように思えます。
今後は国として、お金の話を積極的に取り入れ、社会全体の意識を変えていくことこそがとても大切となるでしょう。
まとめ
今回は、高校で始まる投資の授業についてお伝えしました。
今までの日本では、お金に関する話は極力避けてきた人や家庭が多かったでしょう。しかし今後は「授業」として取り入れることによって、お金に対して積極的になっていくことでしょう。
高校生といえば、アルバイトを始める方も多い年齢です。自分でお金を稼ぐ力を身に着け、どのようにお金を管理し、増やしていくのか、高校生時代から学べることはとても良いことでしょう。
世界的に見てもお金の話が少なかった日本にとって、大きな一歩を踏み出したのではないでしょうか。