はじめに
未だに、新型コロナウイルス感染症が世界中で大流行しています。
そこで政府は、経済対策や感染拡大防止として、さまざまな政策を行ってきました。
日本政府が打ち出した目玉経済対策として、10万円の一律給付がありますが、決定が遅かったことや、支給開始が遅いことに対し批判が集まっています。
そこで今回は、新型コロナウイルス感染症の感染者数が多い国や地域の経済対策と“スピード感”について紹介します。
各国の経済対策金額一覧
現在、新型コロナウイルス感染症が確認されている国と地域は、100を超え、パンデミックが続いています。
中でも、アメリカやスペイン、イタリアでの感染者が非常に多く、問題視されています。
ちなみに、はじめて新型コロナウイルス感染症患者が発見された中国では現在、患者数が1万人程度まで減りました。
世界に目を向ければ、未だ終息の兆しが見えない新型コロナウイルス感染症。
経済大国であるアメリカが大打撃を受けていることにも起因し、世界的に経済が衰退しています。
もちろん、各国は、新型コロナの終息をただただ待つだけではなく、さまざまな経済対策を打ち出しています。
感染者の多い、アメリカ、スペインやイタリアなどのEU圏の経済対策について、詳しく紹介します。
アメリカの経済対策
アメリカの経済対策はとにかく、金額の規模で対処をしました。
アメリカでは、2兆ドル(約220兆円)もの金額の経済対策を打ち出しました。
2兆ドルの金額は、GDPの約1割に相当する金額です。
2兆ドルもの大規模な資金を使用し、国民へ1200ドル(子供は500ドル)の現金給付。
中小企業に対する休業補償など、手厚い支援を行っています。
さらに、2020年4月後半には、追加の経済対策を打ち出し、合計で300兆円規模の経済対策となる見込みです。
EU圏の経済対策
EU圏で感染者数の多いイタリアでは、250億ユーロ規模の経済対策を実施し、フランスでは450億ユーロ規模で実施を決定しました。
他にも、マイナス金利政策の据え置きなどの対策も同時に行っています。
各国の経済対策実施までのスピード
アメリカやEU圏など、感染者数が多い国や地域では、都市封鎖なども発生し、経済活動が完全にストップしています。
そのため、国民に対する現金給付などの経済対策は、一刻を争うものでした。
中でも、アメリカでの現金給付スピードは非常に早く、4月12日から始まっており、15日までには約8000万人の人の銀行口座に振り込まれました。
その他にも、現金ではなく、デビッドカードでの受け取りや小切手での受け取りなど、柔軟な受け取りが可能でした。
そもそもアメリカでは働いている人は、必ず確定申告を行わなければいけないため、銀行口座の照会が早かったとも言われています。
銀行口座を持たない人も受け取れるような工夫や、大規模な経済対策の打ち出しは、国民に安心感を与えました。
EU圏では、フリーランスや事業者への補償を手厚く行っており、申請から最短2日で振り込まれたという方もいます。
金額的にも規模は大きく、ドイツでは最大9,000ユーロの支給が決定しています。
また、イギリスでは予定所得の最大8割を休業補償として支払うことも決定しており、スピード感が注目されています。
まとめ
今回は、新型コロナウイルス感染症に伴う、各国の経済対策の規模やスピード感について紹介しました。
やはり、アメリカやEU圏など、感染者数が多い国や地域では、経済対策の規模も大きく、スピード感が早い印象です。
日本でも100兆円規模の第2次補正予算案を求めていることも話題となりました。
まだまだ終息の兆しが見えず、長期化を覚悟しなければいけない現在、経済対策の打ち出しやスピード感には要注目です。