2026
05/13
債券 米ドル債券 債券ポートフォリオ 債券利回り

はじめに

皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
今回のテーマは、「利回り上昇!米ドル債券ポートフォリオ最新設計例」です。

2026年4月現在、米ドル債券市場に大きな変化が訪れています。2月末〜3月にかけて表面化したアメリカとイランの軍事衝突を背景に、今後インフレが再燃するとの予想が増えてきました。これに伴いアメリカの金利が上昇し、ここ1ヶ月ほどで米ドル債券全体の利回りが上昇しています。

この状況は、米ドル債券への投資を検討されている富裕層の方々にとって、ある意味で投資チャンスと捉えることができるでしょう。今回は、2026年4月時点の最新の米ドル債券ポートフォリオ設計例をご紹介し、現状をアップデートします。

本記事の内容は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の推奨や投資成果を保証するものではありません。
実際の投資判断にあたっては、ご自身の資産状況やリスク許容度を踏まえた慎重な検討が必要です。

アメリカ10年国債利回りの推移(過去5年)

米ドル債券の利回りは主にアメリカ国債利回りを基準として決められています。これが上がれば債券利回りも上がり、下がれば下がるというように、投資判断において非常に重要な指標となっています。

アメリカ10年国債利回りの過去5年のチャートを見ると、2026年に入ってからは下降局面が続き、4.3%程度から4%を切るところまで低下していました。しかし、その後米国とイランの軍事衝突が表面化したことで利回りは4.4%まで上昇し、2026年4月現在は4.29%程度となっています。過去5年間で見ても高水準にあり、米ドル債券投資のタイミングとして好機といえるでしょう。

米ドル債券ポートフォリオ最新設計例(2026年4月)

2026年4月現在の最新の条件を反映した米ドル債券ポートフォリオをご紹介します。今回の設計例は、個別の社債・国債を20債券に分散投資するポートフォリオです。

発行体(業種・国)

発行体の業種は、保険会社・銀行等の金融機関が中心ですが、自動車・投資・飲料・ITなど多業種に分散しています。発行体の国籍は米ドル建て債券のため米国が多いものの、日本・イギリス・メキシコなども含まれており、地域的にも分散した構成となっています。

債券種類

債券種類は普通社債が大多数を占め、一部に期限付劣後債および永久劣後債を含みます。

通貨・投資金額・保有比率

通貨は全て米ドル、投資金額は1債券あたり2,000万円、合計で4億円となっています。1債券がポートフォリオ全体に占める保有比率は5%です。

残存期間

残存期間は短いもので4.1年、長いもので30年代の債券も3銘柄含まれており、20年超の債券がポートフォリオ全体の過半数を占めています。全体の平均残存期間は19.7年です。

債券格付け

格付けはBBB以上の投資適格債が中心で、No.1の1銘柄のみBB-(投資不適格債)を含んでいます。残存期間が20年以上の長期債については概ねA台以上に設定しており、期間が長い債券ほど破綻リスクを長く取るため、格付けを高くすることでバランスを調整しています。ポートフォリオ全体の平均格付けはA-で、日本のメガバンク相当の信用力となっています。

利回り

今回のポートフォリオにおいて、最大のポイントとなるのはこの利回りです。5%前後の債券が中心ですが、一部に突出して利回りが高い債券を組み入れることで、ポートフォリオ全体の利回りの底上げを図っています。その結果、ポートフォリオ全体の平均利回りは5.4%に達しています。

2ヶ月前(2026年2月頃)に同様のポートフォリオを組んだ際は、平均利回りは4%後半の債券が多くみられましたが、金利上昇に伴い、債券単体でも5%前後が多い状況です。一部に4%台の債券が含まれるものの、大半が5%以上の水準となっています。

2026年2月時点で同様のポートフォリオを構築した場合、平均利回りは約5.2%でした。現状では約0.2%の上乗せが可能な環境になっています。

この債券ポートフォリオ全体を見ると、平均格付けはA-、平均利回りは5.4%を維持しており、米ドル債券投資のチャンスが再来しているのがおわかりいただけるでしょう。

まとめ

最後に、今回のテーマである「利回り上昇!米ドル債券ポートフォリオ最新設計例」を4つにまとめます。

ポイント1)米金利上昇で米ドル債券投資のチャンス再来

2026年2月時点では、10年国債利回りが4%程度の水準でしたが、イラン情勢を受け、金利は0.2%〜0.3%ほど上昇しました。足元では4.3%程度の水準となっており、過去5年間で見ても高水準となっています。まさに今、米ドル債券投資のチャンスが再来しているといえます。

ポイント2)平均利回り5%以上を無理なく狙える金利環境

米ドル債券の利回りが上昇しているため、個別銘柄で債券ポートフォリオを組む場合、5%以上の利回りを狙える環境にあります。本来、比較的高格付けの債券だけで利回り5%を狙える状況は限られていますが、現在はそれが実現できる状況にあるといえるでしょう。

ポイント3)十分に銘柄分散した上で、平均格付けA-を目指す

投資金額にもよりますが、可能であれば20銘柄程度に分散し、1銘柄あたりの保有比率をポートフォリオの平均利回り以内に抑えることが理想的です。今回の実例では、債券の保有比率は5%、平均利回りは5.4%でした。仮に1債券が全損となっても、1年間の利息収入でその損失をほぼ回収できる計算になります。現在の金利環境であれば、平均格付けA-程度を維持しながら5%超の利回りを目指せるでしょう。

ポイント4)平均残存期間20年前後を目指し、高利回りを長期間享受

イラン情勢による金利上昇は一時的で、いずれ沈静化する可能性が高いと考えています。そのため、現時点で投資するのであれば、今の利回り水準をできるだけ長期間固定するために、平均残存期間20年前後を目安にポートフォリオを構築することをお勧めします。

本日は「利回り上昇!米ドル債券ポートフォリオ最新設計例」という内容でお届けさせていただきました。

現在の金利上昇局面を活かした最適な債券ポートフォリオ構築は、ウェルス・パートナーにお任せください。お客様の資産状況に合わせた具体的な銘柄選定やシミュレーションを個別相談にて承っております。この投資チャンスを逃さず、確実な資産形成へつなげるために、お気軽にお問い合わせください。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者20万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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