目次
はじめに
資産が3億円以上ある富裕層にとって、ご自身の資産を増やし守るためにも、IFA(資産運用アドバイザー)の利用が重要なポイントになります。
ただ、富裕層に適したIFAをどのように選ぶべきかが問題です。IFAの選び方で悩んでしまう富裕層の方も少なくありません。
そこでこの記事では、資産3億円以上をお持ちの富裕層向けにIFAの選び方について詳しく解説します。
この記事を読めば、富裕層が資産を守るためにベストなIFAを見つける方法が分かります。
資産3億円以上の資産運用の重要性
資産3億円以上を持つ方にとって資産運用は重要です。なぜ重要かというと、3つの理由があるからです。
- 資産の運用方法が将来的な資産の成長に関わってくるから
- 高額な資産を持っていても保有するだけでは意味がないから
- 資産運用が経済的な基盤と生活の安定に関わるから
- 多様な金融商品で資産を運用することでリスク管理ができるから
- 分散投資で資産運用することで将来的な経済や社会のリスクに備えられるから
- 資産運用により保有資産を守れ、その資産を子供や孫に受け継がせることができるから
富裕層が資産を成長させる、守る、未来に繋ぐ、生活を安定させる、リスクから守るといった点で資産運用は重要であり、富裕層だからこそしっかり考えておきたいポイントだと言えるでしょう。
IFA(資産運用アドバイザー)とは何か?
IFA(資産運用アドバイザー)とは、独立した立場からクライアントの資産運用をサポートする専門家のことです。
IFAという言葉と専門家はイギリスで生まれました。イギリスは昔から金融取引や資産運用が活発な国でした。ただ、資産運用や金融取引のためには金融商品や各資産に関する専門的な知識が必要です。資産規模が大きい富裕層の場合、なおさら専門的な知識が必要でした。そこで登場したのがIFAです。
IFAは金融商品や資産運用などについて専門的な知識を持ち、自身のクライアントの資産を育てるため、そして資産を守るため、専門的なアドバイスやサポートを行います。
富裕層にとって自分の資産や運用の方針、リスク許容度などを理解し、それに沿って専門的なアドバイスやサポートを行う「専門的なアドバイザー」こそがIFAです。
IFAの大きな特徴は独立性にあります。
IFAは特定の金融機関に所属していません。特定の銀行や証券会社に所属していると、所属先の金融機関が「この金融商品を売って欲しい」という方針を立てたら、その方針に従わなければいけません。顧客の利益より金融機関の方針を優先しなければならないという事情があります。
IFAはどの金融機関にも所属していませんので、独立した立場かつ金融機関の方針にとらわれることなく、その富裕層にとって利になる金融商品やポートフォリオを提案できるところが特徴です。
また、金融機関の職員は転勤などですぐに変わってしまいますが、IFAには原則的に転勤がありませんので、10年、20年と、同じ富裕層のお客様を担当するところも特徴になっています。長くおつき合いする専門家だからこそ、富裕層の方に長期的な資産運用プランを提案できるのがIFAです。
資産3億円以上の富裕層向けIFAの選び方
資産3億円以上の富裕層の方のIFAの選び方は5つです。
- 専門性の高いIFAなのかチェックする
- 手数料体系やコストが分かりやすいか確認する
- 長期的に信頼関係を築けそうか考える
- 資産規模や資産運用の方針に合ったIFAである
- 相続や財務など隣接分野の専門知識もあるかチェックする
選び方①専門性の高いIFAなのかチェックする
資産3億円以上の方がIFAを選ぶ際には、まず専門性の高いIFAを選ぶことが重要です。
資産規模が大きいほど、その資産をうまく運用するために高度な知識と経験が求められます。専門分野に精通したIFAは資産運用、税金対策、投資戦略などの分野で適切なアドバイスを提供してくれます。
まずは何人かのIFAと実際に話してみて、専門性の点から「ご自身の資産を任せられるか」を考えてみてください。
選び方②手数料体系やコストが分かりやすいか確認する
手数料体系やコストの透明性も重要なポイントです。
IFAによっては手数料が明確でない場合もありますので、事前に確認することが望ましいです。
長期間のIFAとのやり取りでは、隠れたコストが後々問題となることを避ける必要があります。トラブルの原因になってしまう可能性があるからです。
手数料体系やコストの分かりやすさや透明性を確認の上でIFAを選ぶことがポイントです。
選び方③長期的に信頼関係を築けそうか考える
IFAとは長期のおつき合いになります。
信頼関係がなければ、資産運用の成功も難しくなるでしょう。
3億円を超える富裕層の方のライフスタイルや投資哲学に合ったIFAを見つけることが重要です。コミュニケーションや連絡が密であるかや、信頼できる人柄かなどもチェックポイントのひとつです。
選び方④資産規模や資産運用の方針に合ったIFAである
IFAにもさまざまなタイプが存在します。資産3億円を超える富裕層の方がIFAを選ぶときは、富裕層の資産規模に対応できるIFAなのかがチェックポイントになります。
多くの資産を持つ富裕層の方の資産構成は不動産や株式、債券、投資信託など多種多様です。会社を経営している方も多いことでしょう。こうした富裕層の資産の運用に長けた専門性を持ち、さらに富裕層の事業などにも知見のあるIFAであることが重要です。
ただのIFAではなく、富裕層向けのIFAを紹介している会社やサービスに相談して選ぶことをおすすめします。
選び方⑤相続や財務など隣接分野の専門知識もあるかチェックする
資産を守るためには、ただ金融商品や資産運用の知識に秀でているだけでは力不足です。なぜなら、資産を成長させる場合は税金が問題になり、長期的に資産を成長させる際は相続なども問題になるからです。
IFAを選ぶときは資産3億円以上の富裕層の方が「将来的に困る可能性があること」である税務や財務、相続などについても専門的な知識を持ち、クライアントである富裕層の方に具体的な解決策の提案ができるIFAを選ぶことが重要です。
資産3億円以上の富裕層がIFAを選ぶ際の注意点
IFAを選ぶ際の注意点は2つです。
- 信頼性と資格を確認する
- IFAの方針やスタンスを確認する
注意点①信頼性と資格を確認する
IFAを選ぶ際の注意点として、まず大切なのはIFAの信頼性と資格の確認です。資産3億円以上を運用する富裕層の方の場合、信頼できるIFAとパートナーシップを築くことが重要です。IFAが取得している資格や過去の実績をしっかりと確認しましょう。
注意点②IFAの方針やスタンスを確認する
IFAがどのような運用方針を持っているのか、具体的な投資戦略を確認する質問を用意しましょう。過去の運用実績やリスク管理の方法についても質問することが重要です。
このポイントをしっかり押さえることで、ご自身に合ったスタンスや方針のIFAかを見極めることが可能です。
いろいろなスタンス、方針のIFAがいますので、資産3億円以上の富裕層の方に合ったスタンスや方針のIFAを見つけることが注意点のひとつだと言えるでしょう。
資産3億円以上の富裕層がIFAに相談する際の注意点
資産3億円以上の富裕層の方がIFAに相談する際は注意したいポイントがあります。
- 相談内容や目標を明確にしておく
- IFAに手数料体系やコストの説明を求める
- 連絡の頻度や方法なども確認しておく
- IFAに相談する前に必要や書類や情報を準備する
相談内容や目標を明確にしておく
相談内容の明確化と目標設定が不可欠です。
資産運用において具体的な目標と計画を設定することは成功の鍵となります。IFAに相談する前に資産運用の目的や方針、リスク許容度を明確に伝える準備が大切です。
IFAに手数料体系やコストの説明を求める
手数料や報酬体系は揉めやすいポイントです。
手数料や報酬が透明であるかどうかを確認し、隠れた費用がないか慎重にチェックしましょう。
連絡の頻度や方法なども確認しておく
資産運用に関する連絡の頻度と方法も確認しておくことをおすすめします。
資産3億円以上の富裕層の方の資産運用には定期的な見直しと調整が欠かせません。
IFAがどのようにコミュニケーションを取るのか、そしてどの程度の頻度で報告があるのかを事前に把握しておくことが重要です。
IFAに相談する前に必要や書類や情報を準備する
相談前に必要な書類や情報の準備としては、まずは資産状況を把握するための最新の金融機関の明細や不動産の評価書などが必要です。
現在の投資ポートフォリオや、過去の運用成績についても事前に整理しておきましょう。これにより、IFAが現状を迅速に理解しやすくなります。
また、より状況に合ったアドバイスも受けられるようになります。
IFAを選んだ後のステップ
IFA(資産運用アドバイザー)を選んで相談した後は、具体的なアクションプランを作成することが重要です。アクションプランの作成により資産3億円以上の運用において、計画的かつ効率的な行動が可能となります。
次に、相談結果をもとに資産運用の見直しを行います。既存のポートフォリオを再評価し、リスク分散や収益性の向上を図るポイントを特定します。例えば、新たな投資先の選定や、既存の投資のリバランスを行うことが考えられます。
IFAとの定期的なコミュニケーションも欠かせません。金融市場は絶えず変動するため、定期的な相談を通じて最新の情勢を把握し、適時に運用方針を調整する必要があります。メールや電話でのフォローも積極的に活用しましょう。
次回の相談に備えて準備事項とチェックリストを作成しておくことも有効です。これにより、資産3億円以上の運用がより効果的に行えるようになります。
株式会社ウェルス・パートナー
ポートフォリオマネージャー
早稲田大学国際教養学部卒業後、大和証券株式会社へ入社。富裕層と会社経営者を中心とした資産運用のコンサルティング業務に従事。顧客の資産全体の最適化や会社経営者への相続対策まで支援をしたいという思いがあり、株式会社ウェルスパートナーに入社。