2022
08/02
IFA

保険販売をしている代理店のIFA兼業が注目されています。保険の代理店は保険販売やアドバイスのための窓口です。

対してIFAは資産運用や投資の専門知識を持ったプロですから、畑違いだと感じるかもしれません。
しかし、畑違いだからこそ、保険の窓口とIFAを兼業することで顧客の開拓などにも繋がると期待されています。

IFAと保険販売の関係性と保険業界からIFAへの参入の現状についてご紹介します。

IFA(資産運用アドバイザー)とは

IFA(資産運用アドバイザー)とは、資産運用の専門的な知識を持ったアドバイザーのことです。

IFAは顧客の目的や方針、状況、ニーズなどに合わせて金融商品の紹介や提案、相場や市場の情報提供や分析、資産運用のアドバイス、金融商品取引の仲介などを行ないます。資産運用や投資、金融商品について相談できる個人的なアドバイザーがIFAです。

資産運用や資産形成、投資などの相談といえば銀行や証券会社を連想するかもしれません。

株式や投資信託、債券などの金融商品の販売といえば、証券会社を想像するのではないでしょうか。IFAは銀行や証券会社など特定の会社の立場でアドバイスをするわけではありません。専門知識を持った第三者的なアドバイザーとして、幅広い金融商品を扱い、提案やアドバイスを行ないます。

IFA(資産運用アドバイザー)業界に参入した保険代理店の現状

保険代理店のIFA業界への参入は急ピッチで進んでいるとは言いがたい状況です。理由は「保険と金融商品は手数料が違うから」です。

保険販売の方が手数料収入は多いため、IFAを兼業しても、どうしても保険に重点を置いてしまう傾向があります。手数料の違いから、保険代理店のIFA業界への参入は緩やかになっています。

保険販売の手数料に変更があれば参入の状況も変わってくるかもしれません。

私募投信市場における投資家構成

保険代理店がIFA業界に参入することで資産運用や投資の相談から保険の新規顧客を開拓できるなどのメリットがあります。

保険と資産運用は重なる部分もあるため、保険と資産運用、投資についてひとつの窓口でアドバイスを受けられるという点で、顧客側にもメリットがあります。

保険と各金融商品の投資家の重なりについて、構成についても見てみましょう。

地域金融機関

地域の金融機関は預金や融資などの業務をしている他、保険や投資信託などの窓口にもなっています。よって、構成としては預金を利用している方や融資を受けている事業者が中心です。

地域金融機関は預金や融資の利用者を中心に保険や投資信託などの営業もしています。

保険会社向け

保険会社は生命保険など各種の保険を扱っています。

保険の提案やアドバイスのみの窓口の場合は、資産運用や投資のアドバイスはできません。しかし、IFAと兼業することにより、保険と投資、資産運用、各種の金融商品について併せてアドバイスや提案ができるようになります。

変額年金保険

変額年金は主に証券会社が扱っています。

変額年金の窓口である証券会社は投資の代表的な窓口です。保険会社が変額年金や生命保険など他保険の窓口、株式や投資信託など金融商品の窓口を兼ねることで、投資と資産運用、投資の総合的な窓口として新規顧客の開拓ができます。

その他

ネット証券やネット銀行などは各種の金融商品、預金などのサービスを扱っています。ただし、相談については問い合わせ窓口を通すケースがほとんどです。

保険会社が投資の金融商品窓口を兼ねていれば、保険と併せて相談が可能です。

投資家ごとの資産構成及び運用状況

日本人の資産構成は預金が50%以上を占めていると言われています。保険と資産運用に必要な金融商品を併せて扱うことにより、投資に消極的な預金保有者を新規顧客として開拓できると考えられています。

投資家にとっては金融商品の運用と、保険の見直しを同時にでき、自分に合った方針で運用が可能です。

保険会社のIFA(資産運用アドバイザー)業界への参入を後押しする証券会社

株式投資などで資産運用する場合、継続的なアドバイスが難しいというデメリットがあります。対して保険会社はライフプランを見据えた長期的なアドバイスが可能です。
証券会社は保険会社のIFA参入を後押ししていることがあります。IFAと保険をわけるのではなく、ひとつの窓口に集約しようという流れです。

保険に特化したIFA(資産運用アドバイザー)の可能性

保険は相談者や家族の人生を見据えたアドバイスや提案を行います。資産運用も同じで、その方のゴールを見据えると共に、投資方針やニーズに合った提案をする必要があります。共に顧客の人生を見据えた長期的な視野でアドバイスや提案が必要です。

保険に特化したIFAは、その方の投資方針や資産運用、生活の状況なども見据えて、よりニーズに合った保険を提案しやすくなります。顧客にとっては保険と投資、資産運等をひとつの窓口にまとめられるというメリットがあるのです。

まとめ

保険業界がIFAに参入することで、保険のアドバイスと資産運用のアドバイスを併せてできるというメリットがあります。また、保険の窓口はIFA業界に参入することにより、新規顧客を開拓できるというメリットがあるのです。

逆に考えると、IFAにとっても、保険業界に参入することにより、新規顧客の開拓に繋がるということでもあります。顧客にとっても「保険と資産運用を併せて相談できる」というメリットがあると言えるでしょう。

ただし、保険業界は手数料の関係でIFA業界への参入は進んでいません。現状はまだ、投資や資産運用はIFAへ、保険は保険の窓口へ相談するという状態です。
保険の手数料次第では今後、状況が変わってくるかもしれません。今後に注目したいものです。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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