コロナ禍でも富裕層が増加?その理由とは?

はじめに

2020年は世界中で新型コロナウイルス感染症が蔓延し、経済的損失もとても大きなものとなりました。そんな中でも確実に資産を増やし、富裕層の仲間入りを果たした方がいるので驚きです。

もっとも、株価上昇が一因だと言われていますが、新型コロナによる意識変化も要因のひとつと言われています。今回は、富裕層の定義やコロナ禍でも富裕層が増えた理由などについてお伝えします。

富裕層の定義

富裕層とは一般的に、1億円以上の資産を持っている方のことをいいます。この資産とは、金融資産・実物資産を問いません。

富裕層は保有資産で定義付けられているため、【高所得者=富裕層】とは限りません。高所得者の基準は一般的に年収850万円を指しますが、保有資産が1億円以下であれば富裕層とは呼ばれません。

一方で、日本人の平均年収である440万円程度の年収であっても、1億円以上の資産を持たれている方は、一般に富裕層と定義付けられています。なお、富裕層とはいくつかある階層のひとつです。

具体的には保有資産によって下記のように分類されます。
・超富裕層【保有資産が5億円以上】
・富裕層【保有資産が1億円以上5億円未満】
・準富裕層【保有資産が5,000万円以上1億円未満】
・アッパーマス層【保有資産が3,000万円以上5,000万円以下】
・マス層【保有資産が3,000万円以下】

富裕層以上の世帯は日本世帯全体の2%程度と言われています。その一方で、保有資産が3,000万円以下の“マス層”が90%以上を占めています。この貧困格差も問題のひとつとされていますが、3,000万円以下の中でも幅があるので一概には言えません。

日本の富裕層は133万世帯超

2019年の富裕層以上の世帯数は133万世帯を超え、2017年の記録を超す結果となりました。退任した前内閣総理大臣、安倍晋三氏が行っていた経済対策、アベノミクスによる影響もあり、2013年以降増加傾向にあります。

日本の富裕層が増えた要因として考えられているのが、株式の価格上昇やその他資産の価格上昇。当初の予定では、2020年に東京オリンピックが計画されていたことなども要因のひとつでしょう。

また、富裕層が増え、富裕層の純資産が増えた一方で、マス層の平均保有資産も増加傾向にありました。これもやはり株価上昇が大きく起因したことによるものでしょう。

コロナ禍でも富裕層が増加した理由

コロナ禍で富裕層が増加した理由は、“意識が変わったから”と言われています。133万世帯は、2019年のデータではありますが、2020年も富裕層が増加する傾向にあるとのことで、ステイホームや健康意識が大きく関わってくるでしょう。

リスクに対する考え方や、金融商品の運用方法など、考える時間や家族との時間、何よりもシンプルにわかりやすい商品が好まれるようになったこと。などが、大きな要因と言えるでしょう。

ただ、今後新型コロナの影響で、さまざまな指標がマイナス傾向にあります。今まで上昇傾向にあった株価も下落に転じる可能性があるため、2021年以降の富裕層減の可能性はあるかもしれません。

まとめ

今回は、富裕層の定義や増加傾向にあることについてお伝えしました。

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、経済的に苦しい思いをされた方が多いでしょう。そのような中でも確実に資産を積み重ねた富裕層の方が多くいます。

その理由は、株価の上昇傾向にあったこととされています。富裕層は1億円以上の資産を有する世帯であって、わずか数%しかいません。また、新型コロナの影響もあり、減少傾向になると思われたのが逆で驚きでした。

2021年は、指標の悪化等によって減少に転じるのではないかとの見方もありますが、今後も富裕層が増加していくかもしれません。

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