はじめに
政府は2020年4月16日、改正新型インフルエンザ特別対策措置法に基づき、すべての都道府県を対象に緊急事態宣言を発令しました。
これにより、不要不急の外出を自粛するよう強く呼びかけ、結果として新型コロナウイルス感染症の第1波を抑えることができました。
新型コロナを抑えたことによって、多くの人の命が救われたことは言うまでもありません。
その一方で、緊急事態宣言の影響を受け、倒産・廃業せざるを得なくなった企業がたくさんあります。
今回は、新型コロナの影響を受けた企業の実態や、今後の雇用への影響についてお伝えいたします。
新型コロナの影響で相次ぐ倒産
2020年7月9日に帝国データバンクより発表された資料によれば、新型コロナによる倒産件数は全国で329件判明。
画像出典:帝国データバンク
倒産がもっとも多かった業種は、飲食店で50件、ついでホテル・旅館が46件という結果でした。他にも、雑貨・小売店や食品卸業でも、多くの会社が倒産・廃業されています。
そして、新型コロナの影響により倒産した件数が多い都道府県は、日本国内でもっとも感染者数が多い東京が76件。ついで大阪が35件、北海道が22件という結果になっています。
画像出典:帝国データバンク
上記で紹介した件数はあくまでも2020年7月9日時点での倒産件数であり、今後さらに増えていくことが予想されます。また、実際に判明している329件以上の倒産件数があると予想されています。
雇用への影響
2020年1月16日、日本国内で初めて、新型コロナウイルスが確認されました。
その後、少しずつ感染者を増やしていき、2か月後の3月16日には814人の感染確認、4月16日には8582人の感染確認。
たった3か月ものあいだで感染者数を爆発的に増やしている新型コロナは、雇用への影響も甚大です。
厚生労働省の発表によると、新型コロナの影響で雇用調整を行う可能性のある事業所は、全国で約5.7万事業所。解雇等の見込み労働者数は約3.2万人にもなります。
参考:厚労省
その他にも、新型コロナの影響から、内定を取り消されてしまう事案も多発しています。
新型コロナの影響から、設備や人員に対する投資が消極的になり、状況によっては人員の削減等を検討している企業が多いです。
見出し3 新型コロナ倒産を防ぐために
新型コロナから会社を守るためにできることは、常に最悪の事態を想定して行動するしかないでしょう。
第1波が収束したかに見えた新型コロナも、7月9日には、東京都で過去最高の感染者数を出しました。第2波、第3波が訪れることを前提に行動するべきです。
政府が行う給付金にも限界があり、行くところまで行ってしまえば焼け石に水です。
今後、必ず訪れるであろう第2波、第3波、そして倒産爆発。今できることを懸命にやるしかありません。
まとめ
日本の経済がもとに戻るまでの期間は、最低でも2年間はかかると言われています。
やっと収束の兆しが見えてきたかのように思えた昨今、第2波の訪れを知らせる「東京都1日での感染者数224人」というニュース。
経済の完全回復は、まだまだ先の話です。もし、新型コロナが収束しても、現在の新生活スタイルや警戒心は、すぐになくなるわけではありません。今後、長い期間を経て、もとの生活に戻っていくことでしょう。
もとの生活に戻るまでのあいだは、最悪の事態を想定し準備をしておきましょう。
国が行う給付金制度など、利用できる制度は積極的に利用するのもひとつの手段です。
銀行等から借り入れを行い、今を乗り切るのもひとつの手段です。
新型コロナは、一生続くわけではありません。
いずれは必ず、ワクチン開発などで収束します。今を乗り切るために何をするべきかについて考えていきましょう。