2021
01/12

はじめに

所得を隠してもバレないだろう。
遺産を上手く隠せば相続税を払わなくて済むのではないか。
このように考えて脱税に走る人がいます。

しかし、脱税は意外にあっさりバレるもの。
隠したつもりでも脱税を税務署に見抜かれて、無申告加算税などのペナルティを受けてしまうケースもあるのです。
この記事では脱税バレの事例と脱税がバレた原因について解説します。

なぜバレた?脱税の事例と脱税バレの3つの原因

脱税は所得や遺産だけ隠せばバレないわけではありません。
税務署は厳しい目と強い調査権限を持っているため、脱税は現実的にほぼ不可能とまでいわれています。
脱税の事例と脱税バレの原因を順番に見てみましょう。

ケース①所得を別々の銀行口座に入金していたケース

Aさんは会社員と個人事業主を兼任していました。
会社に勤め、隙間時間にウェブデザイナーとして副業していたのです。
Aさんは会社の給与をB銀行に振り込みしてもらっていました。
ウェブデザイナーの方の仕事の報酬はC銀行を入金先に指定していました。
Aさんは会社を通してB銀行の給与所得分については税金を払っていましたが、C銀行のウェブデザイナー分については申告も納税もしていませんでした。
C銀行分の所得隠しと無申告がバレて、脱税だと判断された事例になります。

脱税バレの原因は銀行の履歴や取引先の帳簿

税務署は銀行口座の情報開示ができるため、銀行口座を確認されてしまうと一発でバレてしまいます。
給与とは違う大きな額の入金があれば「これは一体何のお金なのか」となってしまうのです。
また、取引先の帳簿から脱税がバレてしまうこともあります。
取引先の帳簿には支払いの記録があるのに、受け取った側は申告していない。
このような流れから脱税がバレてしまうことがあるのです。

ケース②住宅ローンや自動車ローンで脱税がバレたケース

個人事業主として事業を営んでいたAさんは、申告が面倒などの理由から税金の手続きをしていませんでした。
そんなある日、Aさんは個人事業主として稼いだお金を頭金に家を買うことにしました。
銀行に住宅ローンを申込にいくと「確定申告をしていないと住宅ローンは組めません」といわれてしまったのです。
困ったAさんは税務署に申告。過去の無申告がバレたケースです。

ローンが脱税バレの原因になることもある

ローンを申し込んだときに収入を証明する書面の提示を求められても、確定申告をしていなければ個人事業主は書面を提出できません。
住宅ローンや自動車ローンなどの借り入れがきっかけになり、脱税がバレてしまうことがあるのです。

ケース③相続登記で相続税の脱税がバレたケース

相続人Aさんは相続税が発生すると理解していたため、相続税の申告をおこないませんでした。
相続税を払いたくなかったのです。
遺産のことは黙っていればわからないだろうと思いつつ、被相続人の不動産すべてを相続人である自分名義に変更しました。
すると、相続税の申告をしていないことが税務署にバレてしまったのです。

相続登記の情報は法務局から税務署に伝わる

法務局と税務署は別々の官公庁ですが、一部の情報について伝達をおこなっています。
法務局で相続登記、つまり被相続人の不動産の名義変更をおこなうと、法務局から税務署にその旨が伝達される仕組みになっているのです。
Aさんは情報が伝わった結果、脱税がバレてしまいました。

まとめ

脱税できそう。
隠していればわからないだろう。
このように思うかもしれませんが、税務署は強力な調査権限や情報伝達を受ける仕組み、情報収集能力を持っているため、脱税するとまずバレるといわれています。

大切なのはルール違反をして税金を少なくすることではなく、節税という合法的な方法で税金をおさえることではないでしょうか。
正しい税金対策をするためにも、お金の専門家である税理士などに相談することをおすすめします。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

<ご注意事項>

  • 当社の所属金融商品取引業者等は株式会社SBI証券、東海東京証券株式会社、エアーズシー証券株式会社です。
  • 当社は所属金融商品取引業者等の代理権は有しません。
  • 当社はいかなる名目によるかを問わず、その行う金融商品仲介業に関して、お客様から金銭および有価証券のお預かりを行いません。
  • 各商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

[金融商品仲介業者]

商号等:株式会社ウェルス・パートナー

登録番号:関東財務局長(金仲)第810号

[所属金融商品取引業者]

商号等:株式会社SBI証券

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

商号等:東海東京証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:東海財務局長(金商)第140号

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人日本STO協会

商号等:エアーズシー証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第33号

加入協会:日本証券業協会

ご相談はこちらから
お名前*
お名前カナ*
メールアドレス*
電話番号*
第一希望日*
ご希望のお時間*
第二希望日*
ご希望のお時間*
面談場所*
ご相談を希望するアドバイザー
当日は代表の世古口が同席する場合がございます。
大まかな保有資産額を教えてください。*
ご年収を教えてください
当社を知ったきっかけ*
ご相談内容
利用規約*
上記でご入力いただいた内容は、当社からの連絡や情報提供などに利用するためのもので、それ以外の目的では使用いたしません。
また、その情報は、当社以外の第三者が利用することはございません。(法令などにより開示を求められた場合を除きます)
詳しくは、個人情報規約をご覧ください。
https://wealth-partner-re.com/policy/