資産運用とは?
資産運用は自分が所有するお金を投資などで運用し、更に増やすことです。日本人の多くが活用している銀行への預貯金も、利息によって資産が増える資産運用の一つです。しかし、銀行の金利は現在とても低いため、資産運用としての効果は期待できません。
また、資産運用とよく間違われる言葉として資産形成があります。資産形成は資産が全くない状態から資産を作っていくことを指す言葉で、資産を元手にして更なる資産を形成する資産運用とは大きく異なります。運用するための資産がない方は、まず資産形成を進める必要があります。
資産運用をしないほうが良いと言われる理由
景気の悪化や年金問題の深刻化によって日本では資産運用を始める人が増えています。フィデリティ退職・投資教育研究所の調査では、アンケートに答えた1万人のサラリーマンの内約37%が投資を行っていることがわかりました。
また、2020年に起きた新型コロナウイルスの影響を受け、プライベートの時間の多くを在宅で過ごす人が増えた影響で、ネット証券を利用して投資に挑戦する方も増加しています。
投資に関する関心が増える一方で、投資に対して悪い印象を持つ人も一定数います。投資に対するイメージのアンケート調査の結果を見ると「投資に対する印象は?」という問いに対して、「ギャンブルのようで怖い」「専門性が高く難しい」といった悪いイメージを持つ回答が多く、自分の大切な資産を失ってしまうリスクを感じる人も多いです。
資産運用のリスク
資産運用にはリスクがあります。大きな利益がでる可能性がある投資は同時に大きなリスクも孕んでいるため、損失が出た際に及ぼす資産への影響も非常に大きいです。資産運用に使われる株式投資、不動産投資、仮想通貨、債券投資、FXなどは元本保証がないものが多いです。
元本保証がない金融商品は景気、企業の業績、外国為替レートなどの様々な要因で大きく価格が変動します。特に借り入れた資金で投資を行うFXなどでは、元本以上の損失がでるリスクもあります。さらに、債券投資では債券を発行した国や企業の経営が難しくなった際に、利息の支払いがなくなるといったリスクも発生します。
資産運用を「しない」リスク
日本では資産運用に関心のない人がまだまだ多いです。しかし、周りの環境が目まぐるしく変化する中で、資産運用をしないリスクもあります。近年の日本社会は終身雇用や年功序列の崩壊、退職金の減少、年金問題の影響で、資産運用で積極的に資産を増やさなければ老後資金を準備することも難しくなります。
また、新型コロナウイルスの流行と収束によって急速なインフレが進むという見方が強まっています。インフレが起こると物の価値に対してお金の価値が下がってしまうため、これまで以上に多くの資産が必要になります。インフレに対応するためには収入を増やすことはもちろん、物価の上昇に対応できるだけの資産運用ができなければ、生活するだけで資産が減っていくリスクがあります。
リスクの少ない資産投資
資産運用は高い利益を求めるとリスクが高くなってしまいます。そのため、すべての資産を使って高い利益を求めるのではなく、分散した投資を心がけましょう。投資する金融商品を分散することはもちろん、投資する時期を分けることで時期が原因となった価格の変動にも対応できます。
また、資産運用のリスクを下げるには少額から投資することも大切です。利益の高い金融商品は、多くの知識や経験を求められることが多いため、少額から投資することで資産が減るリスクを最小限に抑えられます。
まとめ
資産運用は自分の持っている資産を投資などで増やす方法です。日本ではネガティブな印象をもつ人も多いですが、景気の悪化や老後資金への不安を払拭するためにサラリーマンの間でも広がりつつあります。
資産運用に初めて挑戦する方は投資する銘柄を分散し、少額から投資を始めることで、リスクを最小限に抑えることもできます。将来の資産に不安を抱えている方はリスクの少ない金融商品から投資をはじめてみましょう。