この度、株式会社ウェルス・パートナーでは、緊急特別ウェブセミナー「銀行や証券会社では教えてくれない コロナショックに打ち勝つ投資術!!」を開催いたしました。
告知期間の短さにも関わらず60名を超える申し込みがあり、この時期、皆様が非常に高い関心を寄せているテーマだと実感したところです。より多くの方にお届けするため、以下、記事として公開させていただくこととしました。
なぜ「銀行や証券会社は教えてくれない」のか
すでに投資を始めている人も、投資に興味がある人も、この時期に相場が大きく動いていることを感じているでしょう。ところが、このような事態になった時、銀行や証券会社が投資の提案をしたり、情報を積極的に出すことはまずありません。
なぜなら、銀行や証券会社は、それどころではないというほど超多忙になっているからです。
銀行は、新型コロナウイルス(COVID-19)対策のための融資に政府が保証をつけてくれるので、取りっぱぐれのないビジネスとなり、大忙し。証券会社は、証券の担保割れ、株の値下がりなどで顧客対応に追われ、新規の提案などには手が回りません。
しかし、実は、今のような状況は、チャンスが転がっている大変重要な時期なのです。その理由について、2007年頃から始まった世界規模の金融危機、いわゆる”リーマンショック”が起きていた当時との比較分析を中心にご説明します。
まず知っていただきたいのは、リーマンショック当時に投資していた人が、その前後のどの時期の投資と比べても、最もいい結果となっていたことです。
資産下落、原因はキャッシュへの変換
これまでにコロナウィルスの影響で最も資産が下落した時期(2/21~3/17)の状況は、このようになっています。
◯日本株:▲約25%
◯米国株・世界株・新興国株:▲約30%
◯REIT:▲30数%
◯金:▲10数%
[すべての資産が下落している]
注目すべきことに、何よりも資産価値が安定していると考えられてきた金までが下落しています。金が売られているという状況からは、皆がパニック状態になっていることが伺えます。
それでは、今ある資産を売って何を買っているのか。答えは、キャッシュです。
皆がこぞって全てを現金化し、手元にキャッシュをかき集めている。今はそういう状況になっています。
株価下落率の深度は「まだまだ」
ここに、リーマンショックの頃と比較して、株の下落率が今どれくらいの「深度」にあるのかを分析した結果があります。
コロナショックとして提示したのは直近1年間のチャート、つまり現時点までに記録した最安値です。ここでは分かりやすいように概数で示します。
[NYダウ(2019年4月~2020年3月)、NYダウ(1998年~2019年)]
<NYダウ>
コロナショック:2020/2/12 高値29,500ドル – 2020/3/23 底値18,200ドル = 深度▲38%
リーマンショック:2007/10/11 高値14,200ドル – 2009/3/6 底値6,470ドル = 最大下落率▲54%
[日経平均株価(2019年4月~2020年3月)、日経平均株価(1998年~2019年)]
<日経平均>
コロナショック:2020/1/17 高値24,100円 – 2020/3/19 底値16,300円 = 深度▲32%
リーマンショック:2007/2/26 高値18,300円 – 2008/10/28 底値6,900円 = 最大下落率▲61%
この分析結果をみると、深度としてはまだまだ、リーマンショックに比べるとそれほどではないのかなという状況です。
もしコロナショックがリーマンショック級に波及するものだということであれば、単純に比較して、これからさらに2番底、3番底が来るというのは、あり得ない話ではない、ということになります。
ウォーレン・バフェットが動く時
さて、こうした状況の中で、じゃあどうしたらいいのか、という話です。
冒頭に、リーマンショック当時に投資をしていた人がいい結果になったとお伝えしました。
そうなんです。結果的には、2008年、2009年というのは、本当に絶好の買い場だったんですね。株だけでなく、どの資産もほぼそうだといえます。なぜかというと、この時も皆がパニックになって、全ての資産を投げ売りしていたからです。
リーマンショック時に軒並み投げ売りされていた色々な金融機関の株を安値で拾って投資したのが、有名投資家、ウォーレン・バフェットです。コロナショックで資産の投げ売りがあちこちでみられるようになり、彼は今まさに腕まくりをして「買い」に動いています。
また、インターネット証券大手4社の新規の口座開設件数は、基本的には3か月で10数万件がいいところなのですが、この1−3月には50万件以上開設されています。普段の2倍、3倍です。つまり、今まで投資していなかった一般の個人も投資に興味をもち始めているわけですね。
下落のあとの上昇率の高さに注目
ここまで見てきたのは下落率でした。今がチャンスだということの理由は、その後の上昇率にあります。
[NYダウ(1998年~2019年)]
<NYダウ>
2009年3月6日 底値6,470ドル – 2020年2月12日 高値29,500ドル = 上昇率357%(4.5倍)
[日経平均株価(1998年~2019年)]
<日経平均>
2008年10月28日 底値6,994円 – 2020年1月17日 高値24,100円 = 上昇率224%(2.4倍)
[資産クラス別年次リターン(2008-2017)]
この「資産クラス別年次リターン」でも、一番左側の2008年、2009年のパフォーマンスを見ていただくと、2008年はまさに現在と同じような状況で、資産が投げ売りされています。皆、下がってくると、怖くなって損切りしてしまうんですね。
しかし、2009年を見てください。例えば、新興国株は、2008年には55%下がっていますが、翌年は80%上がっています。
また、原油は、2008年に54%下落して翌年78%上昇、ハイイールド債は、26%下落して58%上昇という結果です。
この時、持ちこたえることができた人は皆、このリターンを経験したということですね。また、ここで新たに投資をした人は、すごくいい結果となりました。
次回は、このような状況での具体的な投資方法について解説したいと思います。