はじめに
債券は金融商品のひとつです。資産運用の際に投資できる金融商品でもあります。
資産運用のためには「資産運用とは何か」「債券とは何か」といった基本的な知識が必要です。
この記事では資産運用の債券の意味やメリット、関連性などを分かりやすく解説します。
資産運用とは
資産運用とはお金を貯め、増やすことです。
資産運用には預貯金と投資の2種類の方法があります。預貯金とは銀行の預金などを利用してお金を貯める、守る方法です。
投資は株式や投資信託、債券などの金融商品にお金を分配し、金利や売却利益によりお金を増やす方法です。
資産運用は預貯金と投資を使い分け、資産を守り、貯め、増やすことを目的としています。
資産運用のメリット
資産運用には3つのメリットがあります。
・お金を増やせる
・お金を守れる
・お金の知識が身に付く
資産運用では預貯金でお金を貯め、投資でお金を増やすため、2つの方法を使い分けます。だからこそ、元本を金融商品に投資すればお金を増やせる可能性があるのです。
インフレでは物の価格が上昇し、お金の価値が下がってしまいます。100万円のお金があっても、お金の価値が下がる局面では、将来的に100万円はそれ以下の価値になってしまうのです。資産運用でお金を増やしておけば、お金の価値が下落する局面でも運用益がプラスされることによりお金を守れるというメリットがあります。
資産運用では投資と預貯金を使います。投資ではいろいろな金融商品にお金を分配するため、金融商品の知識が身に付きます。さらに、税金や保険など、お金に関係する分野の知識を養うことが可能です。
資産運用の特徴
資産運用を行うにあたっては、株式や投資信託、債券などさまざまな金融商品があります。金融商品にはそれぞれ特徴があります。
たとえば、資産運用のために株式に投資するとします。株式は常に株価が変動する金融商品です。投資した株式の銘柄が値上がりすれば売却で利益を得られます。
株価が下がってしまうと、売却しても投資した額より少ない金額になってしまいます。株式の最たる特徴は株価が変動することだと言えるでしょう。
この他に株式には株主優待や配当といった特徴があります。株主優待や配当を受け取れば、その分だけプラスになります。株式の特徴を上手く活用することで、投資したお金を増やすことが可能です。
お金を増やし守るために各種の金融商品と上手くおつき合いすることも資産運用の特徴になります。
債券とは
債券は資産運用の投資対象になる金融商品のひとつです。
債券は「お金を投資して（貸して）利息を受け取り、約束の日に返してもらう」金融商品になります。お金の貸し借りで資産を増やす方法が債券です。
たとえば、A企業の発行した債券に100万円投資したとします。債券は投資ではありますが、A企業にお金を貸したとも解釈できます。A企業の提示した利率は年5％でした。返還は2023年5月30日の約束です。この場合、投資家は年5％（100万円の5％）の利息を受け取り、2023年5月30日に貸した額面100万円を返してもらえます。投資家のお金は1年あたり105万円になりますから、単純計算で5万円資産が増えている計算です。額面の返還と利息の受け取りこそが債券の魅力になります。
ただ、債券にも注意すべきリスクがあります。債券の投資先である企業が倒産すると、金利を受け取れない可能性があります。それどころか、投資したお金を返してもらえない可能性すらあるのです。これをデフォルトリスク（信用リスク）と言います。
債券で資産運用をする場合は債券のリスクも理解しておくことが重要です。
資産運用と債券の関わり方とは
投資で資産運用するときの基本的な考え方は「分散投資」です。
たとえば、すべてA社の社債（会社発行の債券）に投資したとします。この場合、A社が倒産すると、資産をすべて失いかねません。ひとつの金融商品に投資することはリスクが大きいのです。
複数の金融商品に資産を分配すれば、ひとつの金融商品が市場によって打撃を受けても、他に金融商品のリターンが多ければマイナスを跳ねのけることも可能です。
金融商品にはそれぞれメリットとリスクがあるからこそ、いろいろな金融商品に投資することで金融商品同士の弱点を補い合うことが可能なのです。
資産運用では、債券は分散投資の対象になる金融商品になります。
まとめ
債券は「お金を貸す（投資する）」「返してもらう」「金利を受け取る」という特徴のある金融商品です。資産運用では他の金融商品と組み合わせることで、弱点を補い合うことが可能です。
資産運用で債券に投資する際は他の金融商品のメリットやリスクなども理解し、相性を考えて組み合わせることをおすすめします。資産運用や金融商品について悩むことがあれば、IFAなどの専門家にアドバイスを求めると良いでしょう。
