外貨建て債券のリスクとは?デメリットを解説

はじめに

外貨建て債券は高い利回りと安定的な収益を期待できる一方、金利変動や為替変動によるリスクも伴います。本記事では、外貨建て債券のリスク要因について詳しく解説します。外貨建て債券の利回りによるメリットを享受するためには、為替相場の変動や金利変動リスクなど、さまざまなリスクを見極める必要があります。また、外貨建て債券のデメリットについても考慮し、投資判断を行う必要があるでしょう。本記事が外貨建て債券に興味を持っている方や、リスクとメリットを知りたい投資家にとって、参考になれば幸いです。

外貨建て債券のリスク要因

外貨建て債券を投資する際に考慮すべきリスク要因を見ていきましょう。

外貨建て債券には、大きく分けて次の4つのリスク要因があります。

為替変動リスク
金利変動リスク
信用リスク
カントリーリスク

これらのリスクについて詳しくみていきましょう。

為替変動リスク

外貨建て債券は、利息や償還金を外貨で受け取るため、為替変動によって受取額が変わってきます。

為替が円安に振れた場合は為替差益を得ることができますが、円高に振れた場合は為替差損が生じます。

金利変動リスク(価格変動リスク)

債券の価格は、市場金利が上昇すると下落します。これは、高い金利で発行された新発債の方が有利になるためです。


画像引用元 : https://www.sc.mufg.jp/products/bond/fb_guide/risk.html

債券は、満期まで保有すれば額面金額で償還されますが、中途で手放す場合は時価での売却となるため、金利変動リスク(価格変動リスク)が生じます。

信用リスク

外貨建て債券の発行体(国や地方公共団体、企業など)の財務状況に問題が生じると、利払いが遅れたり、償還金が支払われないなどデフォルト(債務不履行)に陥ることがあります。

このようなリスクを信用リスクと呼びますが、リスク度合いを判断するためには格付けが用いられます。


画像引用元 : https://info.monex.co.jp/help/bond/terminology03.html

格付けとは、格付機関が債券の信用力を判断し、アルファベットで表したもので、「BBB」以上(ムーディーズはBaa以上)が投資適格債券とされています。

カントリーリスク

投資対象国の政治や経済、社会情勢などの要因で、マーケット状況や債券の流動性(換金のしやすさ)などが悪化するリスクのことです。

カントリーリスクは一般的に先進国が低く、発展途上国が高いとされています。

外貨建て債券のリスクの見極め方

外貨建て債券への投資を考える際には、以下のポイントを考慮し、リスクを見極める必要があります。

為替相場の予測と分析

為替相場の予測が難しいため、市場のトレンドや専門家の予測を参考にすることが重要です。また、投資する外貨の経済指標や政策動向を分析することも大切です。

特に、為替に大きな影響を与えるアメリカの経済指標や金融政策は注意深くみていく必要があるでしょう。

リスク管理の重要性

外貨建て債券には特有のリスクがあるため、ポートフォリオの中でのリスクのバランスを考慮することが必要です。特にリスク度合いの高い債券を選ぶ場合は、保有比率や他の資産との相関性を考慮し、資産の分散を行うことが重要です。

ポートフォリオの分散

外国債券に投資する場合は、ポートフォリオの中で銘柄をうまく分散させることが重要です。

また、株式や不動産など、異なる値動きの資産に分散投資することも重要です。

外貨建て債券のデメリット

外貨建て債券には以下のデメリットが存在します。

政策金利の影響

外貨建て債券は、投資対象国の政策金利に大きく影響を受けます。政策金利の変動によって、利回りや債券価格が変動する可能性があります。

通貨変動による収益の変動

外貨建て債券は、為替変動によって収益が変動することがあります。為替相場の変動によって大きな利益を得る場合もありますが、想定した利益を得ることができない可能性もあります。

市場の流動性の影響

一部の外貨建て債券は流動性が低く、売買がしにくいことがあります。投資家が売却したい場合に、希望するタイミングや価格での取引が成立しづらくなる可能性があります。

外貨建て債券への投資判断のポイント

外貨建て債券への投資判断を行う際には、以下のポイントを考慮することが重要です。

リスクとメリットのバランス

外国債券は高い利回りを追求すると、信用リスクが増大する傾向にあります。自身のリスク許容度と目標リターンを考慮し、効果的なリスクとリターンのバランスを見極めることが重要です。

格付けや信用リスクの評価

外国債券投資を行う場合は、まず投資対象となる債券の格付けや信用リスクを評価することが重要です。信頼性の高い発行体と債券を選ぶことで、デフォルトリスク(債務不履行リスク)を避けることが可能です。。

金利の予測と適切な投資タイミングの見極め

金利の予測を行い、適切な投資タイミングの見極めを行うことも重要です。例えばアメリカでは、インフレへの対応策として継続的な利上げが行われてきましたが、インフレが落ち着いたことにより、2024年には利下げが実施される見込みとなっています。

債券は償還まで購入時の金利で利払いが行われるため、適切なタイミングで投資を行うことは、高い収益を目指すうえで大きなポイントといえるでしょう。

まとめ

外貨建て債券は高い利回りを期待できる一方、為替変動や金利変動など、さまざまな外的要因に起因するリスクも存在します。投資する際には、為替相場の予測やリスク管理、デメリットの理解、投資判断のポイントを考慮することが重要です。リスクとメリットのバランスを見極め、自身の投資目標とリスク許容度に合った投資を行いましょう。外貨建て債券のメリットを最大限に活かすためには、リスクを正しく理解し、適切な投資戦略を構築し、実践していくことが必要です。

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債券の価格は、市場の金利水準の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営、財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込むことがあります。詳しくは「外国証券の国内店頭取引について」及び「公社債の売買取引について」をご覧ください。
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