債券投資とは?資産づくりをはじめるための基礎知識を紹介

はじめに

資産運用では債券に投資することがあります。債券投資とはどのような投資方法なのでしょう。
資産運用で知っておきたい「債券投資」について、特徴や銘柄選びなど基本的な知識を解説します。

債券投資とは

債券は国や地方公共団体、企業などに対してお金を貸す投資方法です。
債券は株式や投資信託のような資産運用で登場する金融商品のひとつです。

国や地方公共団体、企業は資金調達などを目的として債券を発行することがあります。発行された債券の募集条件を確認し、発行先にお金を貸すことが債券投資の基本的な方法です。

たとえば、A国が2020年12月20日に「1万円単位でお金を貸してください。金利は年1%で、2024年12月20日に償還します」という条件で債券の募集をしていたとします。

この募集に応じて100万円貸し付け、年1%の金利を受けとりました。債券はお金を貸し付ける投資方法です。貸し借りなので約束の日である2024年12月20日になったらA国から貸した金額である100万円を返済してもらえます。これが債券投資の仕組みです。

債券投資の特徴

債券投資には3つの特徴があります。

・返還日に貸した額面を返してもらえる
・利率に応じて利子を受け取れる
・期間の途中に市場で売買できる

債券はお金の貸し借りです。償還日に貸したお金を返済してもらえるという特徴があります。ある債券に100万円投資していれば、償還日に貸した金額である100万円を返済してもらうことが可能です。

株式や投資信託などには返済はありません。お金の貸し借りである債券投資だからこその特徴だと言えるでしょう。

債券投資では定期的に利息を受け取ることが可能です。100万円を債券投資して年1%の金利なら、年間1万円を利子として受け取れます。4年間貸し付ければ利子は4万円です。債券ごとに条件で定められた利子を受け取れるところが債券投資の特徴になります。

債券は必ず満期まで保有し続ける必要はありません。債券は市場で売却可能です。100万円の債券が市場でそれ以上の価格で取引されている場合は償還日まで待たず換金するケースもあります。市場で途中換金できるところも債券投資の特徴です。

債券投資で利益を上げるには

債券投資で利益を上げるためのコツは3つあります。

・発行元や利子など条件をしっかりチェックする
・債券の市場価格が高くなったら売却する
・債券の市場価格が安いときに購入する

債券は利子などの条件は個別銘柄によって異なります。債券の利子や発行元などの情報をしっかり確認することがコツです。

たとえば、ほぼ同じ条件のAとBの債券があったとします。B債券はA債券と比較して金利が0.1%高くなっていました。このようなケースもあるため、債券投資で利益を上げるためには、条件をしっかり確認して銘柄比較を行うことが重要です。

債券は市場で売買できます。債券価格は変動しますので、市場価格が高くなったタイミングで売却することも利益を上げたいときには重要になります。

また、債券を売却できるということは、反対に市場で購入できるということでもあります。市場の債券価格が安くなったら購入することで、利益を上げやすくなります。

債券のおもな種類と発行体

債券には個人向け国債や日本国債、外貨建債券、社債、地方債などの種類があります。

国債は国が発行する債券です。日本国債は日本という国が発行する債券になります。個人向け国債も日本が発行している国債の一種です。

地方債は地方公共団体が発行する債券で、社債は企業が発行する債券になります。外貨建債券は外国の国や会社が発行する債券です。外貨建て、つまり外貨で運用するところが外貨建債券の特徴になります。

この他にも債券にはいろいろな種類があります。

銘柄選びのポイント

債券投資の際の銘柄選びのポイントは5つの情報です。
債券の銘柄にはそれぞれ次のような情報があります。

発行元 / 債券を発行しているのは誰か(国や地方公共団体、企業など)
利回り / 元本に対する収益の割合
償還日 / 債券投資した金額の返済日
残存期間 / 償還日までの残存期間
格付 / その債券の信用度やリスクに関係する情報

債券は5つの情報が銘柄により異なります。

たとえば投資期間4年で債券を探している場合、償還日や残存期間をチェックしないと大変です。後から償還日が7年後だと気づいてしまうと、思うような資産運用ができなくなります。

債券の銘柄選びでは格付も重要です。債券には利息の支払いが滞るリスクや、元本を返してもらえないリスクがあります。お金を貸した先である国が破綻すると利払いや返済を受けるのは難しくなります。社債も、会社が倒産しては返済や利払いはできません。格付が高いほど信用リスクなど、投資する債券のリスクは低くなります。

投資する債券の銘柄を選ぶときは、債券の5つの情報を確認し、総合的に選ぶことがポイントです。

まとめ

債券にはさまざまな種類があり、さらに膨大な銘柄があります。債券投資をしたくても「どれに投資したら良いのか分からない」「自分の資産運用の目的や方針にあった債券を選びたいが難しい」と困ってしまうケースは少なくありません。

債券投資のことは専門家に相談してはいかがでしょう。専門家のアドバイスやサポートを受ければ、自分にあった銘柄探しや資産運用がしやすくなります。

債券に関するご注意事項
(1) 個人向け国債
個人向け国債を募集により購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。
個人向け国債は、原則として、発行から1年経過すれば中途換金が可能です。なお中途換金する際、原則として「直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685」の中途換金調整額が、売却される額面金額に経過利子を加えた金額より差し引かれます。ただし、発行から一定期間の間に中途換金する場合には、中途換金調整額が異なることがあります。
(2) 円貨建債券
円貨建債券を募集・売出し等又は各金融商品取引業者との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対価・売却対価)のみを受払いいただきます。
債券の価格は、市場の金利水準の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。
(3) 外貨建債券
外貨建債券を募集・売出し等又は各金融商品取引業者との相対取引により売買する場合は、その対価(購入対価・売却対価)のみを受払いいただきます。
外貨建債券を円貨で購入される場合、為替取引には為替スプレッドがかかります。
外貨建債券の利金・償還金の円貨での受取を指定した場合、為替スプレッドがかかります。
外貨建債券の途中売却は、外貨決済のみの受付となります。
外貨から円貨への為替取引には、各金融商品取引業者の定める為替スプレッドがかかります。為替スプレッドについては各金融商品取引業者のWEBサイト等をご確認ください。 。
債券の価格は、市場の金利水準の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営、財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込むことがあります。詳しくは「外国証券の国内店頭取引について」及び「公社債の売買取引について」をご覧ください。
外貨建債券は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
詳しくは、各金融商品取引業者のWEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

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