外国債券とは何か? 基本的な仕組みや特徴を解説します!

はじめに

「外国債券」という言葉を聞いたことはあるけれど、具体的な仕組みや特徴についてはよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。本記事では、そもそも外国債券とは何なのか、その基本的な仕組みや特徴について分かりやすく解説いたします。外国債券への投資を検討している方にとって、「どのようなリスクとリターンがあるのか」「どのように投資を始めればよいのか」といった疑問や不安を解消し、資産運用の一環として外国債券を活用するための基礎知識を紹介します。しっかりとした知識を身につけ、最適なポートフォリオを構築しながら、最大限の運用成果を目指しましょう。

外国債券の定義

まず、外国債券の定義から説明いたします。外国債券は、発行体、発行通貨、発行場所のいずれかが海外である債券のことを指します。つまり、日本以外の国や地域が発行元や発行通貨となっている債券が外国債券となります。発行体や発行通貨が全て海外である必要はなく、1つでも外国である場合には外国債券となることに注意しましょう。

外国債券の仕組みと特徴

外国債券とは、おもに外国の発行体(国や地方公共団体、企業など)が、一般投資家からお金を借りるための有価証券です。言い換えれば、一般投資家に対する借用証書のようなものです。

外国債券は、借りたお金を返却する日(償還日)が決まっており、原則として投資家は償還日に投資額全額の返済を受けられます。また、償還日までは決められた条件で利息を受け取ることができます。

なお、外国債券は元本の支払いや利息の受取りを外貨で行う場合、日本円へ換金する際に為替の影響を受けるのが特徴です。

【参考記事】
SBI証券「外国債券とは?」

外国債券のメリット

外国債券には以下のようなメリットがあります。

高い金利収入

外国債券は国内債券に比べて金利が高い場合が多いため、投資家は高い金利収入を期待することができます。
例えば、10年国債の利回りを比較すると、日本は0.573%、米国は4.006%、オーストラリアは4,011%と大きな差があります(2023年8月10日午前8時現在)。

リスク分散

国内と異なる市場への投資となるため、リスク分散効果を期待することができます。

また、外国債券は国内株式や国内債券と値動きが異なるため、資産へ組み込むと分散投資の効果によって、ポートフォリオ全体のリスクを軽減することが可能です。

為替差益の可能性

外国債券は外貨建てで取引されるため、為替差益を得るチャンスがあります。為替相場の変動によって資産の価値が変わることになりますので、為替市場の動向を長期的な視点でみていく必要があります。

外国債券のリスクとリターン

外国債券投資には以下のようなリスクが存在します。

為替リスク

外国債券は外貨建てで取引されるため、為替相場の変動によって為替リスクが発生します。
為替相場の変動が不利な方向に進んだ場合、資産の価値が減少する可能性があります。

発行体リスク

債券発行体の財政状況が悪化した場合、、償還金や利息の一部、または全額が支払われない債務不履行のリスクがあります。このため、外国債券へ投資する際には、信用力の高い発行体を選ぶことが重要です。

価格変動リスク

通常の債券の場合、満期まで保有すると額面で償還されます。

しかし、債券を途中で売却する場合には、債券の価格は市場金利の変動等に応じて日々変動しているため、額面で売却できるとは限りません。
売却損が出るリスクを、債券の価格変動リスクといいます。

外国債券には独特のリスクが存在することから、これらのリスク内容を把握し、適切な投資判断を行うことが重要です。

外国債券投資を始めるにあたってのポイント

外国債券投資を始めるにあたってのポイントを解説いたします。

発行体の信用力

外国債券の発行体の信用力は非常に重要です。信用力の高い発行体を選ぶことで、債務不履行のリスクを減らすことができます。

発行体の信用力は、格付け機関が発表している信用格付けを参考にするとよいでしょう。

ポートフォリオのバランス

資産の分散投資は重要です。外国債券だけでなく、他の資産クラスとのバランスをとることで、リスクを分散させることができます。

ただし、ポートフォリオは、資産状況やリスク許容度など、さまざまな要因を検討しながら構築する必要があります。

可能であれば専門的な知識と経験を持ったIFA(資産アドバイザー)に相談するのがよいでしょう。

為替市場の動向の把握

為替相場の変動は外国債券の投資に大きな影響を与えます。為替市場の動向を常に把握し、リスク管理を行うことが重要です。

また、外国債券の銘柄を選択する際は、金利だけでなく、長期的な為替の見通しも考慮した方がよいでしょう。

相談先の1つとしてIFAを利用する

外国債券投資についての疑問や相談がある場合は、IFA(資産運用アドバイザー)に相談するのも一つの選択肢です。IFAは、投資家のニーズや目標に合わせた適切なアドバイスを提供する専門家です。IFAとの相談の際には、投資を始める目的やリスク許容度などを明確にして、自分の運用スタンスにあったアドバイスを受けることが重要です。

まとめ

外国債券投資は、外国の発行市場や外貨で取引される債券投資の一種です。高い金利や為替差益を期待できる一方で、為替リスクや発行体リスクなどのリスクも存在します。外国債券投資を考える際には、リスクとリターンを十分に理解し、適切な投資判断を行うことが重要です。

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外貨建債券は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
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