皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。
今回のテーマは、「堅実な富裕層にオススメ!守りを重視した米ドル債券ポートフォリオ最新設計例」です。
私たちのお客様の中でも特に富裕層の方であるほど、米ドル債券の利回りを高くすることよりも、「損をしない」「安定性が高い」「堅実な」「守りを重視した」債券ポートフォリオ構築を望まれるニーズが高い傾向にあります。具体的には、利回りは4%以上あれば十分という方が多く、債券格付けを高く設定して安定性の高さを重視されています。今回は、特に守りを重視した米ドル債券ポートフォリオ最新設計例をご説明します。
今回の内容についてはYouTubeチャンネル『世古口俊介の資産運用アカデミー』でもご視聴いただけます。
目次
米ドル債券ポートフォリオ最新設計例
こちらが守りを重視した米ドル債券ポートフォリオです。No.1からNo.12までの12債券で構成されています。
発行体の業種は、保険・銀行・米国債・石油・IT・半導体・小売などさまざまです。債券の種類は普通社債が多いですが、その中に米国債が3債券、期限付き劣後債も2債券含まれています。通貨は全て米ドル、投資金額は1債券2,000万円、12債券で合計2.4億円の債券ポートフォリオとなっています。
1債券がポートフォリオに占める保有比率は8.3%です。残存期間は、短いもので5.6年、7.8年、9.6年と続き、一番長いもので27.1年や28.4年となっています。平均の残存期間は17.4年です。
債券格付けは、No.1がA3(S&PではA-相当)で、No.2とNo.3はA-、No.4以降は全てAA台になっています。債券格付けの平均はAA-です。利回りは4%前半が多く、4%後半の債券も少し入っているイメージです。平均利回りは4.4%です。
まとめ
最後に、今回のテーマ「堅実な富裕層にオススメ!守りを重視した米ドル債券ポートフォリオ最新設計例」をまとめます。ポイントは4つです。
ポイント1)守りを重視するなら債券格付けA台以上
これは求める利回りとの兼ね合いになります。利回りよりも守りや安全性を重視することが、ご自身の中で明確に決まっているのであれば、あえてBBB台の債券に投資する必要はありません。その場合、格付けA台以上、つまりA-以上の債券に絞って投資するのがよいでしょう。
ポイント2)残存期間の長さに応じて債券格付けを調整
債券の期間が長くなるほど、その発行体が倒産するリスクを長く取ることになります。そのため、リスク管理の観点から、残存期間の長さに応じて、より格付けが高い債券にしていく必要があります。
先ほどの設計例では、残存期間が10年以内の債券は格付けA台、そして期間が10年以上の債券は全てAA台になっていました。このように、期間が長い債券ほど格付けを高くすることで、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。
ポイント3)米国債が占める割合は1/4か多くても1/3まで
堅実性や守りを重視すると、米国債一点張りでいいと考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、それでは、アメリカの信用リスクに集中しすぎていることになります。先ほどの設計例では、12債券中3債券が米国債でした。ですから、米国債といえども、それだけに投資するのではなく、他の発行体にも分散して投資する方がいいと思います。
債券ポートフォリオ全体に占める米国債の割合は、1/4程度が適切です。米国経済の将来性を強く信じ、さらなる投資を希望する方でも、1/3程度までが適切ではないかと考えます。守りを重視していても米国債に集中しすぎないように、ポイントで入れる程度にした方がよいでしょう。
ポイント4)今ならポートフォリオの平均利回り4%中盤を目指す
現状の金利水準を考慮すると、堅実な守りを重視した債券ポートフォリオでは、平均利回りの目標値は「4%中盤」を目指すのが妥当な相場観ではないかと思います。安全性を重視した高格付けの債券ポートフォリオであっても、この4%中盤を目指してポートフォリオを作るのがよいでしょう。
本日は「堅実な富裕層にオススメ!守りを重視した米ドル債券ポートフォリオ最新設計例」という内容でお届けさせていただきました。
当社ウェルス・パートナーでは無料個別相談を実施しております。これから米ドル債券に投資をしたい方、既に投資をしていて自分に合ったポートフォリオななのかお悩みの方ぜひお気軽にご相談ください。