定年延長のしわ寄せはだれに?40~50代の中堅社員は要注意!

はじめに

昨今、東京高検検事長の定年延長で何かと騒がれている“定年延長”についてご存知でしょうか。

東京高検検事長の定年延長のみならず、公務員や会社員の定年延長も話題となっています。

現在の日本は超高齢化社会であるうえに、少子化問題も深刻化しています。
年金だけでは、まともな老後を送れない昨今、『働けるなら働きましょう!』というのが定年延長ですね。

そこで今回は、定年延長について紹介するとともに、定年延長のしわ寄せは一体だれに?ということについて紹介していきます。

定年延長とは

現在、日本国内にある多くの企業では、定年制度を導入しています。

定年制度とは、制度を導入している企業で労働者が一定年齢になれば退職となる制度です。

日本国内にある多くの企業では、定年退職年齢を60歳に設定しており、公務員の定年は2020年現在60歳です。

しかし、少子高齢化や平均寿命の増加に伴って、定年制度の見直しを行う企業が増えています。

そもそも、年金は原則65歳から支給が開始されます。つまり、60歳で定年退職後は、5年間自己資金で生活を送らなければいけません。
60歳から受給も可能ですが、最大で30%支給額が減額されてしまいます。

現在、超少子高齢化に伴って、年金受給者1人を働き世代の人が2人で支えている、とても深刻な状況です。
そのため、定年延長を促し、年金受給年齢の引き上げや繰り下げ受給を進めています。

ちなみに現在は、最大で5年間繰り下げが可能です。
年金の繰り下げは、1ヶ月あたり0.7%支給額が増加します。
つまり最大で42%増加するんですね。

しかし、厚労省は75歳までの引き下げを検討しているようです。
仮に75歳まで待って受給を開始すれば、84%も増加して年金が受給できるのか?といった部分にも注目です。

年金の話も大事ですが、定年延長の話に戻ります。
公務員は2022年以降、段階的に定年を延長し2030年度には定年を65歳にまで延ばす方針です。

一般企業も続々と定年制の廃止や定年年齢の引き上げを行っています。

しわ寄せは40代から50代社員に

定年延長で、60歳以上のベテラン社員がたくさん会社に残れば、その分の人材カットが必要となります。

そこで一番しわ寄せをくらってしまうのが、40~50代の中堅社員であると言われています。

「60歳を過ぎても70歳を過ぎても元気なうちは一生懸命働きたい」と考える方がいる一方で、しわ寄せ問題は無視できません。

定年延長によって、増えた人材分の仕事量の増加が見込めるのであれば問題ありませんが、そうでなければ問題ありです。

2021年からは高齢者が希望すれば、最大70歳まで働くことができるよう、厚労省が企業に求めました。

日本の社会では、もとをたどれば55歳定年が当たり前でした。
1980年ころから人口減少を解消する目的から、60歳に引き上げられました。
今後は65~70歳まで引き上げられるようになっていくでしょう。

努力義務が“義務”になっていけば、企業も人材カットへ踏み切るしかありません。
そうなれば、40~50代の中堅社員がカットされていくことになるでしょう。

いずれくるかもしれないリストラに対応できるよう、今のうちから自分のスキルを磨いておくことは必須と言えるでしょう。

まとめ

今回、定年延長に伴うしわ寄せリスクについて紹介しました。

国は、「働けるうちは働け」と言わんばかりの状況を求めてきています。
ただ、一番働き盛りの40~50代の社員が路頭に迷うような状況を作ってしまっては意味がありません。

今後は、定年制度の廃止、65歳から70歳までの定年引き上げが当たり前になってくることでしょう。
いずれ訪れるかもしれないリストラに対応ができるよう、準備しておくことも大切です。

今や一生一業の時代は終わっています。
リスクに備えながらも、さまざまなことに挑戦してみても良いかもしれませんね。

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