2019
02/13
最終更新日:2019/02/19

1.プライベートバンクとは

プライベートバンクとは資産の管理や運用、相続等の総合的な金融サービスを提供する金融機関です。プライベートバンクはグローバルに展開している金融機関が多く、口座開設のための審査が厳しいため、一部の富裕層しかサービスを受けることができません。

2.日本の銀行や証券会社との違いは

(1)商品面での違い
日本の一般的な銀行や証券会社の金融サービスはマスリテール戦略と呼ばれ金融機関で開発された商品を大勢の人に販売する戦略をとっています。一方、プライベートバンクは顧客にあったオーダーメイド商品を顧客毎に販売します。

(2)担当と顧客の関わり方の違い
日本の銀行や証券会社では、一人の営業員が大量の顧客を抱え、3年程度で担当が変わっていくことが一般的です。一方、プライベートバンクでは営業員が抱える顧客は少数に抑え、より高度な提案をできる営業体制を強いています。担当も何十年も務めあげるため、短期的な目線ではなく、常に長期目線で顧客のための提案をすることができます。

3.プライベートバンクが提供できる商品とは

プライベートバンクではオーダーメイド型の商品を提供しています。具体的にはどのような商品を提供しているのでしょうか。

(1)プライベートバンクが提供する運用商品

①私募投信
私募投信とは50人未満の少人数の投資家に販売される投資信託です。極めて少人数の投資家にしか販売されないため、リスクの高いデリバティブを活用するなど自由に運用を行うことができます。また、私募投信には目論見書作成義務などがなく、各種コストを低く抑えることができるため、顧客が払う手数料も低く設定することができます。

②優先株・優先出資証券
優先株とは議決権が無い代わりに優先的に配当を受けることができる株式です。優先出資証券とは農林中金、商工中金などの共同組織金融機関が発行している証券です。優先株と同じく議決権が無い代わりに企業が清算した場合に優先的に残余財産を受け取ることができます。

③取引一任勘定
取引一任勘定とは運用を任せた範囲で株や債券をプライベートバンカーの判断で売買する委任契約を結ぶことです。売買の商品やタイミングを任せることで手続きを経ることなく取引ができるため、顧客の手間を煩わせることなくスピーディに運用判断をして売買をすることができます。

(3)プライベートバンクが提供するコンサルティングサービス

①事業承継
富裕層は経営者が多いため、事業承継の悩みを持つ顧客が多くいます。事業承継は相続税の知識を中心に様々な知識を必要としています。百戦錬磨の経営者も事業承継に関する知識や経験は不足している事が多く、プライベートバンカーの力を借りる事が多くなります。

②相続対策
遺言書の作成サポートや不動産を活用した相続税対策等、様々な知識や経験を活用した相続対策の方法を提案します。

③情報提供やセミナー
プライベートバンクは金融以外の様々なサービスを提供しています。健康や医療の情報提供や著名人が主催するセミナーに招待するなど、富裕層が喜ぶ金融以外のサービスも提供しています。

4.プライベートバンクサービスを提供している金融機関とは

プライベートバンクはスイスを発祥としており、欧州を中心に拡がったサービスです。そのため、スイス発祥の金融機関であるクレディ・スイスやUBSが主流です。

近年はマスリテール戦略をとっていた日本のメガバンクや野村證券、大和証券等、大手金融機関も富裕層向けにプライベートバンクサービスを提供しています。プライベートバンクサービスを受ける条件は各社異なりますが、概ね1億円以上の資産を持つオーナー経営者等の資産家にサービスを提供する金融機関が多いようです。

5.まとめ

プライベートバンクは一部の富裕層向けに行なっているサービスです。プライベートバンカーは様々な知識や経験を持つ個人資産の総合的なコンサルタントと言って良いでしょう。

富裕層しかプライベートバンクのサービスを受けることができませんが、資産運用や事業承継、相続において質の高い提案を受けることができます。

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本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者14万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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