2019
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最終更新日:2020/01/08

はじめに

不動産投資には多くのお金が必要というイメージがありますが、J-REITなら数万円~数十万円の少額から始められます。この記事ではJ-REITの特徴とメリット・デメリット、投資する方法について解説します。

J-REITとは

J-REITは、「Japan Real Estate Investment Trust」の略称で、日本版のREIT。大勢の投資家から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから生じる賃料や売却益などを原資として投資家に配分する不動産版の投資信託です。投資家はJ-REITに投資すれば、間接的に不動産のオーナーになり、少額から手軽に不動産投資ができるのです。

2001年に2銘柄で始まったJ-REITは、2019年9月時点で63銘柄が上場。時価総額は16.51兆円まで成長しています。

J-REITのメリット

J-REITのメリットは、以下の4つです。

数万円~数十万円程度の少額から不動産投資が可能

実物不動産に投資しようとすれば、物件にもよりますが数千万円~数億円の資金が必要です。しかし、J-REITなら多くの投資家から資金を集めて不動産を購入するため、少額から購入可能です。

銘柄にもよりますが、2万~10万円程度から投資できるJ-REITもあります。不動産投資が気軽にできるという点は、J-REITの大きなメリットです。

専門家が運用してくれる

J-REITは不動産に精通したプロが運用を行うため、投資家は手間がかかりません。また、複数の不動産に分散投資できるので、リスクを軽減できます。

いつでも売買できる

J-REITは東京証券取引所に上場しているので、株式と同じように取引所を通じていつでも売買できます。

安定した利回りが期待できる

J-REITの配当原資は不動産の賃貸料などで、比較的安定した配当が期待できます。また、利益の90%以上を分配金として支払うと法人税が免除されるので、高利回りが期待できます。

2019年3月時点のJ-REIT・長期金利(10年国債利回り)・東証1部株式配当利回りを比較すると、以下のようになります。

・J-REIT         3.51%
・長期金利        -0.22% 
・東証1部配当利回り    2.42% 

株式や債券に比べて高い利回りが確保できることがわかります。

J-REITのリスク

J-REITは安定的な利回りが期待できますが、元本保証の金融商品ではありません。J-REITのリスクを把握したうえで、投資するようにしましょう。

投資口の価格変動リスク

投資口とは、J-REITの価格のことです。投資口は、不動産の賃貸市場や売買市場の動向のほか、金利動向など様々な要因で変動します。J-REITを購入した時よりも価格が下がっていた場合は、損失がでる可能性があるのです。

分配金の変動リスク

J-REITは高い利回りが期待できますが、分配金は変動する可能性があります。たとえば、賃料未払いやテナントの撤退によって賃料が得られなくなると、分配金が減る可能性があるのです。

上場廃止リスク

J-REITが倒産した場合は上場廃止となり、取引所で売買できなくなります。投資口価格が下落し、大きな損失になる可能性があるのです。

J-REITの種類

J-REITは、単一用途に特化して投資する「単一用途特化型」と、複数の用途に分散投資する「複数用途型」があります。単一用途特化型とは、オフィスビルや住宅などそれぞれの用途に特化したJ-REIT。複数用途型とは、オフィスビルと商業施設など2つ以上の用途に投資するJ-REITです。

単一用途特化型は、以下の6つに分類できます。

オフィスビル特化型
住居特化型
ヘルスケア施設特化型
商業施設特化型
物流施設特化型
ホテル特化型

2019年9月時点の用途別比率は以下の通りです。

J-REITの創設当初はオフィスが約90%と高い比率でしたが、現在は40%前後になっています。ただ、オフィス物件がメインであることに変わりはありません。

J-REITの取引の仕方

J-REITの売買は通常の株式と同じで、対面型の証券会社やネット証券を通して取引できます。また、株式と同じように指値注文や成行注文が可能です。

売買は1口(1株)単位なので、市場価格が10万円の場合、10万円✕1口=10万円の資金が必要になります。

好調なJ-REIT市場

J-REIT全体の値動きを表す「東証REIT指数」は、堅調な値動きが続きています。2018年は米中貿易摩擦の影響で株式市場が冴えない中でもプラスで推移。2019年も年初から10月まで約25%強上げています。

低金利が続くなかで比較的高い利回りが見込めることと、J-REITのメインの投資先であるオフィスビルの空室率が過去最低水準で推移していることから、投資家の買いが続いているのです。

まとめ

J-REITは数万円~数十万円の少額から不動産投資できる金融商品です。運用をプロに任せることができ、市場でいつでも売買できるというメリットがあります。

また、低金利が続いている中、比較的高い金利が見込めるのも魅力です。

ただし、J-REITは元本が保証された金融商品ではありません。J-REITのリスクもきちんと把握して投資するようにしましょう。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者14万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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