2019
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最終更新日:2020/01/08

はじめに

投資信託の運用スタイルには、大きく分けてパッシブとアクティブの2つに分類されます。

パッシブという言葉は、日本語にすると受動的という意味ですが、まとまった市場全体の動き(日経平均株価等)を反映するよう運用する手法です。
こういった手法で運用するファンドを、インデックスファンドといいます。

一方でアクティブという言葉は、能動的という意味ですが、このアクティブ運用は指数(や指数に採用されている銘柄)にとらわれない独自の運用を行う手法です。こういう手法で運用するファンドを、アクティブファンドといいます。

アクティブファンドは、インデックスファンドと違い、運用担当者の視点により1つ1つ運用の仕方が違います。投資する際はそのファンドがどんな内容なのかを様々な情報で把握する必要があります。

そこで、今回は、このアクティブファンドを選び方について解説します。

アクティブファンドを選ぶ際の確認事項

・運用方針の確認

例えば、日本株の投資するアクティブファンドでも、ベンチャー企業のような小型株に投資するのか、いわゆる大企業のような大型株に投資するのか、またそれら中でも具体的な銘柄をどのような視点で選ぶのかなど、タイプが異なります。

これらの情報を、運用会社の発行する目論見書や運用報告書の書面にて、確認することができますし、運用会社のホームページでも、確認可能です。

なお、一部の運用会社では、ホームページに運用担当者による投資哲学、運用スタイルを説明しているので、こういった情報もないかチェックしてみるとよいでしょう。

・運用実態の確認

次に、実際に運用方針通りに、運用が実施されているかを、前述の目論見書や運用報告書にて確認します。

目論見書には、目指す運用方針や投資する銘柄、運用報告書には、実際にどんな銘柄を組み入れ、どのような運用を行ったのかについて、記載されています。

その内容を見て、当初の運用方針通りに運用が実施されているか確認します。

・過去実績のチェック

運用が、過去にうまくいっているからといって、未来もその通りにいくかどうかはわかりません。

しかし、過去の運用状況を確認することは、先ほどの運用実態の確認にもあります。例えば、リスクを抑えた投資を行う方針のファンドであれば、実際の価格変動の動きが抑えられているか、確認することができるでしょう。

また、運用してみたときに、どの程度の値動きがあるか予想を立てる材料になります。例えば、1年間の騰落率を見て、値上がりが最大で50%で値下がりが20%とあれば、この騰落率を一応の目安としてみることができるでしょう。

・同種のファンドの運用成績のチェック

ファンドの値動きについては、単独のファンドを見ただけで、優秀な成績かどうかを判別できません。

景気がよいときは比較的、運用成績が良好ですし、景気が悪いときは比較的、運用成績は低調になります。ファンドの値動きは全体相場にも影響を受けます。1つのファンドの運用成績が良好でも、他のファンドはもっと良好かもしれません。また、1つのファンドの運用成績が低調でも、他のファンドはもっと低調かもしれません。

ですので、同種の複数の投資信託と運用パフォーマンスを比較してみることで、初めて1つのファンドの運用成績をチェックすることができます。

この点、モーニングスターという、投資信託の様々な情報を提供している会社のホームページから、同種のファンドの運用成績を同時期で比較することが可能ですので、利用してみるとよいでしょう。

モーニングスター社のホームページ

また、比較をする際には、運用成績に加え、運用残高や資金の流出入も確認していくとよいです。

残高が小さいファンドは運用の途中で償還される可能性があります。また資金の流出が多いファンドにも同様のリスクがあります。逆に資金の流入が多いファンドにも注意点があります。急激にまとまった資金を運用することが求められる結果として、運用方針が維持できなくなるケースもあるからです。

アクティブファンドを選ぶのは簡単ではない

以上のように見てくると、個々のアクティブファンドの運用を行う場合に、事前に調べる事項は多いです。投資判断は簡単ではありません。

ご自身の判断に自信のない場合は、しばらく様子を見てから再度検討する、インデックスファンドで運用する、または専門家の助言を仰ぐという方法も考えられます。

いずれにせよ、一度ご自身でできるところまででも、アクティブファンドを選んでみることをおすすめします。そうすることで、資産運用の知識が向上しますし、自分がどんなファンドが好きなのか、ご自身のファンドを選ぶ傾向を知る参考にもなります。

そこで、気になるファンドがあれば、しばらくしてから値動きをチェックしてみるとよいでしょう。こういうことを繰り返していくと、ファンドを選ぶ目利き力も向上していきます。アクティブファンドは種類も数も多いですので、時間をかけていろんなファンドを検討してみて下さいね。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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