目次
はじめに
新型コロナの感染が続く中、富裕層も注意したい詐欺が相次いでいます。
新型コロナの感染防止のため外出自粛をするケースが少なくありません。
そのため、詐欺業者は電話やメールなどで被害者とコンタクトを取りやすい状況になっています。
また、新型コロナの影響で富裕層に関わらず収入低下が問題となっており「少しでも収入状況を改善したい」「収入を得たい」という人たちが詐欺に引っかかりやすくなっているともいわれているのです。
この記事では富裕層が特に注意したい投資詐欺の代表的なタイプについて解説します。
投資詐欺とは?
投資詐欺とは、詐欺の中でも「投資」や「出資を募る」タイプの詐欺のことです。
詐欺の中でもよく行われるタイプが投資詐欺になります。
投資詐欺には大きく分けて5つのタイプがあります。
タイプ①新規公開株の投資詐欺
富裕層に新規公開株への投資を勧誘するタイプの詐欺です。
「近々、証券取引所に上場する会社がある」「その会社の株を今のうちに買っておけば値上がりして利益が出る」と勧誘します。
新規公開株を買うためにはある程度まとまったお金が必要です。
富裕層であれば新規公開株を購入するまとまった資金を出せるため、格好のターゲットになります。
新規公開株は値上がりする可能性が高い、つまり儲かる可能性が高い株式です。
通常は抽選などのかたちで販売されますが、利益が出る可能性が高いだけに当選は至難の業といわれます。
証券会社と優良な関係を築いていれば特別に入手できる機会もありますが、そうでなければ富裕層でも入手は困難です。
また、注意したいのは、新規公開株だからといって必ず儲かるとは限らない点になります。
あくまで「利益が出る可能性が高い」に留まります。「絶対儲かる」という勧誘には注意してください。
タイプ②外国通貨への投資詐欺
通貨への投資は為替の変動によって利益を出すタイプなどがあります。
この他に外国の国債などに投資するタイプなども有名です。
よくある外国通貨の投資詐欺は「近々、ある国で国際的な催しがあるため為替が値上がりする。儲かる」など、直近の利益を説いて外国の通貨を買わせようとするタイプになります。
この他に、FXなどで為替取引をしようと投資用口座に入金すると、入金したお金や利益を引き出せなくなるタイプの投資詐欺もあります。
たとえば為替投資用の口座に100万円入金し投資で実際に50万円の利益を出しました。
さっそく利益と元手を日本円に換金して引き出そうとしましたが、投資会社が理由をつけてお金の引き出しを拒むのです。
お金を引き出せないまま投資会社と連絡が取れなくなってしまうという詐欺ケースになります。
タイプ③権利への出資を促す投資詐欺
そのときにニュースなどで話題になっている最新の研究などに出資を促すタイプの投資詐欺です。
たとえば自然エネルギーが話題になれば太陽光発電や風力発電の権利への出資を勧誘したり、iPS細胞などが話題になれば研究や細胞にまつわる権利への出資を募ったりするタイプの詐欺になります。
自然エネルギーや細胞などの他に東京オリンピック関係の権利へ出資を促す詐欺も登場しています。
研究や開発、権利の購入にはある程度まとまった金額が必要です。
そのため、資産を持っている富裕層が狙われやすい詐欺でもあります。
タイプ④劇場型の投資詐欺
劇場型の投資詐欺とは、多数の詐欺に関与する人が登場するタイプの投資詐欺になります。
たとえば詐欺グループのひとり目が勧誘を行います。
次に弁護士などの専門家と名乗る詐欺グループのひとりがコンタクトを取ってくるケースなどはこの劇場型詐欺です。
慎重な富裕層でも「弁護士です」と名乗られると、思わず話を聞いてしまうことが少なくありません。
だからこそ、勧誘する人とは別に専門家役の人などを用意しておくわけです。
詐欺グループの人達がそれぞれ役割を演じるため、劇場型投資詐欺といわれます。
タイプ⑤プロ投資家向けの投資詐欺
投資詐欺の中にはプロ投資家向けの投資詐欺もあります。
投資商品には個人向けのものもあれば、運用にかなりの知識を要するものまであります。
プロ投資家向けの投資詐欺では、証券会社などの投資の専門知識を持ったプロ向けの運用商品を個人に買わせるタイプの詐欺です。
よくあるのがプロ向けファンドへの出資を募る投資詐欺になります。
プロ向けファンドはそれこそ証券会社などのプロ向け。
個人向けとしては基本的に販売されません。
しかし、個人にプロ程の投資知識がないことを利用してプロ向けファンドなどへの出資を募ってお金をだまし取る手口です。
まとめ
新型コロナによる外出自粛や収入低下によって投資詐欺をはじめとして、さまざまな詐欺が登場しています。
富裕層が特に注意したいのは、出資や投資を勧誘する詐欺です。
投資詐欺によくある5つのタイプを知っておくことは詐欺防止の観点から重要になります。
怪しいと思う話があったら専門家や警察に相談してみてはいかがでしょう。