不妊治療の保険適用で何が変わる?少子高齢化の解決につながるのか

はじめに

菅政権の目玉政策でもある不妊治療の保険適用。本来であれば、助成金を受けられるものの、条件等が厳しく諦めざるを得ない夫婦も多いのが現状。

しかし、不妊治療の保険適用が決定することによって、経済的な負担が減るため、メリットを受けられる夫婦は多いでしょう。今回は、不妊治療の現状や、保険適用後の未来についてお伝えしていこうと思います。

現在の不妊治療の現実

少子高齢化が騒がれる昨今、妊娠・出産がしたくてもできない夫婦への注目も集まっています。じつは、子どものいない夫婦の55%以上が不妊に悩んでいるのが現状です。

また、婚姻関係にある夫婦の約3組に1組が「不妊かもしれない」との悩みを抱えていると言われています。不妊の原因はさまざまであり、必ずしも女性が原因ではなく、男性が原因であるケースも多いです。

また、本来は妊娠できる体や精子であるにも関わらず、喫煙や過度な飲酒によって妊活に影響が出ていることも挙げられています。そのため、不妊の原因はいくつも考えられており、必ず〇〇が原因であるということは調査なしに言えないのが現状です。

ただ、そんな中でも不妊に悩んでいる夫婦は多く、実際に不妊治療を行っている夫婦の割合は、子どものいない夫婦で約30%にもなります。さらに不妊治療は、かなり高額であることでも知られており、体外受精・人工授精では平均134万円の費用が必要です。

そのため、子どもがほしいけど作れない。治療したいけどできないなど、不本意ながら作れない夫婦がとても多いのが現状です。こういった問題を根本的に解決することこそが、少子高齢化など日本の問題解決にもつながっていくでしょう。

保険適用で何が変わる

菅政権が発足してから2か月以上が経過しましたが、不妊治療の保険適用等の検討も始まっています。今までは少額の助成金しか受けられず、若い世代の収入が少ない世帯はとくに、不妊治療がまともに受けられない現状がありました。

さらに、体外受精は年齢的な限界があるため、遅くても35歳までには行うべきとの味方がある一方で、35歳以下の収入面は決して十分ではありません。その結果、産みたくても埋めない環境が加速してしまったのでしょう。

今後、不妊治療の保険適用が本格化していけば、少子高齢化の減退、回復にもある程度寄与することでしょう。ただ、子どもを産める体の方が「子どもを産みたい」と考える環境づくりもとても大切です。

不妊治療の保険適用もさることながら、産んだあとも生活していけるだけの資金力確保や保育所の確保など、日本の課題は山積みです。そういった部分まで根本的に解決しなければ、少子高齢化問題は解決しないでしょう。

不妊治療保険適用はいつから

不妊治療の保険適用時期について、早ければ早いほど良いとの見解を示す一方で、早ければ2022年の実現を目指すというスピード感に欠ける発言を行っています。現時点ではまだ、いつまでに保険適用するなどの具体的な話は決まっていません。

また、不妊治療によって発生する混合診療も懸念されており、結果として出生率が下がってしまうのではないかとも言われています。早い実現を目指す一方でそういった部分への配慮や検討も必要となるでしょう。

まとめ

今回は、不妊治療の保険適用についてお伝えしました。
菅政権が発足し、不妊治療の保険適用が始まろうとしています。早ければ2022年の保険適用を目指しているそうです。

実際に不妊治療を行っている夫婦にとってはとても嬉しい話題ではありますが、まだまだ解決しなければならない問題は山積みです。今後、どのように保険適用が開始されるのか注目していきましょう。

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