はじめに
2021年、東京オリンピック開催年となりました。約半年後には海外から多くのアスリートや旅行者が訪れ、開会式や競技が開催される予定です。しかし、そんな状況の中で全世界からの入国を原則一時停止するとの話題がありました。
そこで今回は、入国を一時停止することが感染拡大対策に有効なのか?日本へ与える経済損失はどの程度なのか?について詳しくお伝えします。
入国一時停止の概要
12月28日、従来であれば多くの観光客が日本国内へ入国し、旅行や新年を迎える準備を始める時期です。しかし、2020年の年末は、新型コロナの変異種が世界各国で確認されていることを受け、全世界から外国人の入国を一時的に停止すると発表しました。
これによって、2020年12月28日から2021年1月末日までの期間において、外国人の入国は原則としてできなくなりました。
日本政府は新型コロナウイルス感染症予防対策の一環として、2020年10月1日より一定の条件のもと、外国人の受け入れを許可しています。しかし、これを一転させて原則すべての外国人が入国できなくなってしまったため、経済的な影響、社会へ与える影響は少なからずあるでしょう。
入国一時停止は感染拡大に一定の効果
イギリスで確認され、各国に感染が広まっている変異種は、感染力が非常に強いとされています。一方で、日本国内で変異種が確認された例はわずか。今回ばかりは、先手先手で対策を打ち出したということでしょう。
今回の入国一時停止によって、変異種の感染拡大はある程度防げる可能性は高いでしょう。その結果、日本経済へ与える影響もある程度抑制できる可能性が高いです。
変異種もまた、情報が少ない未知なウイルスのようなものです。ここで一気に食い止め、被害を最小にすることこそがとても大切なことでしょう。
入国一時停止による経済損失は大きい
年末年始は国内外の旅行者が多く、海外から日本へ旅行に来る方も非常に多い時期です。また、年末年始は忘年会や新年会の時期でもあり、観光業や飲食業、それらに関わる業態の方への経済的影響は甚大でしょう。
とくに、航空会社や観光業の方々にとって、毎年書き入れ時であるはずの年末年始が一変してしまいました。年末年始で日本国内へ与えた経済損失は2.5兆円前後と言われており、その経済損失は非常に多大です。
入国一時停止が始まる前から、外国人旅行者数の激減は騒がれていましたが、それは致し方のないことでした。ですが今回、入国一時停止さらなる打撃となってしまったことは言うまでもありません。
入国の一時停止自体は2021年1月末までの予定ですが、入国規制が緩和されたところで旅行客の入国は厳しい状態が続きます。仮に、旅行者の受け入れが始まっても、観光業等に活気が戻るのは早くても2024年と言われています。
今回の、入国一時停止は、感染拡大を防ぐためには仕方のないことであるのは事実です。しかしこの経済損失によって失う財産も相当大きいものとなってしまうでしょう。
まとめ
今回は、入国一時停止についてお伝えしました。
新型コロナウイルスが与えた経済損失は計り知れず、さらに変異種によって年末年始という大切な時期に入国を一時停止してしまいました。
ですが、入国を一時的であっても止めることは、日本国内全体や観光業、飲食業に大きな経済損失を与えることとなります。2021年7月には東京オリンピックも予定されており、“今”強い感染予防対策を打ち出す必要があったのでしょう。
半年もすれば多くの外国人が東京オリンピックを見に来ることでしょう。多くの人々が安全にオリンピックを楽しみ、経済の回復につながることを祈るばかりです。