目次
はじめに
資産運用を行う富裕層の方にとって、IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の存在はますます重要となっています。資産運用や金融商品に関する専門知識や経験を持ったIFAは、富裕層が自身の資産を最適な方法で管理し、収益を最大化するための重要なパートナーになるはずです。
ただ、長期間にわたって信頼関係を築いていくべきIFAの選び方がわからず、相談への一歩を踏み出せていない方もいるのではないでしょうか。
本記事では、IFAを選ぶ際に重要なポイントやIFAを利用する際の注意点について紹介しています。ぜひ本記事を参考に、信頼できるIFAを見つけていただければと思います。
富裕層向けIFAを選ぶ際の重要なポイント
資産運用の成果は、相談するアドバイザーに左右されると言っても過言ではありません。特に運用金額も大きくなる富裕層にとっては、安心して相談できるIFAを選ぶことが不可欠でしょう。
富裕層がIFAを選ぶ際には、以下のポイントに注目するようにしてください。
・IFAとしての活動実績は豊富か
・「顧客本位の業務運営方針(FD宣言)」を公表しているか
・出身金融機関や保有資格は相談内容に合っているか
・許容できる料金体系か
IFAとしての活動実績は豊富か
信頼できるIFAを探す際には、まず経験年数や活動実績を調べてみましょう。経験年数については、3年を目安にすると良いと言われています。もちろん経験年数だけがすべてではありませんが、3年以上継続して活動していることは、一定の信頼と評価を得ている可能性が高いからです。
活動実績については、そのIFAのHPなどで確認できることが多いようです。もし掲載がない場合は、直接メールなどで問い合わせても問題ありません。その際の対応でも、信頼に値するIFAかを見極められるでしょう。
「顧客本位の業務運営方針(FD宣言)」を公表しているか
2017年に金融庁が発表した、「顧客本位の業務運営方針(FD宣言)」を公表しているかを確認しましょう。これは国民の安定的な資産形成を図るべく、金融機関が顧客本位の業務運営を行うための指針としたものです。
〈顧客本位の業務運営方針(FD宣言)〉
顧客本位の業務運営に関する方針の策定・公表等
顧客の最善の利益の追求
利益相反の適切な管理
手数料等の明確化
重要な情報の分かりやすい提供
顧客にふさわしいサービスの提供
従業員に対する適切な動機づけの枠組み等
引用:金融庁「顧客本位の業務運営に関する情報」
すべてのIFAがこのFD宣言を公表しているわけではないため、公表しているIFAは特に顧客本位の業務運営に力を入れていると判断できます。
出身金融機関や保有資格は相談内容に合っているか
自分に合ったIFAを探す際には、IFAの出身金融機関にも注目してみましょう。例えば証券会社出身のIFAの場合は株や投資信託などのリスク性の商品に、銀行や保険会社出身の場合は保険やライフプランニングに特に強みを持つ傾向があります。
あくまでも全体の傾向であるため一概には判断できませんが、IFA探しの1つの指標にはなるはずです。
また、IFAのなかには生命保険や損害保険の募集人資格も持ち、万が一の際に資産を守る提案まで行うケースもあります。資産運用に特化してサポートしてもらいたいのか、それともより総合的な視点で相談に乗ってもらいたいかによって、IFAの選び方は変わってくるでしょう。
許容できる料金体系か
金融商品を販売した際の手数料から報酬を得ているIFAが大半ですが、料金体系はIFAにより異なります。商品の販売を伴わない相談には料金を設定している場合や、初回の面談は無料で、2回目からは料金を設定している場合などさまざまです。
相談に料金が設定されている場合は、今後継続的に利用するにあたって、その料金の水準が納得できるものなのかよく検討しましょう。潤沢な資金を持つ富裕層とはいえ、資産を守るためにはこのような出費にも敏感になる必要があります。
また、お金の問題はトラブルにもなりかねないため、契約前に疑問点を払拭しておくことが大切です。
富裕層がIFAを利用する際の注意点
IFAの候補が定まってきたら、実際に利用する際に注意しておきたい点についても確認しておきましょう。事前に確認しておくことで相談がより有意義な時間になり、その後の資産形成もスムーズになるはずです。
・IFAに関する情報が少ないことを知っておく
・資産状況と運用目的を言語化しておく
・最低限の資産運用の知識を備えておく
・複数の相談先の候補を用意しておく
・IFAに関する情報が少ないことを知っておく
IFA探しをするにあたって、そもそもIFAに関する情報が少ないことは知っておいてください。
欧米では長い歴史を持つIFAですが、日本でその存在が注目され始めたのはここ数年のことです。したがって、すぐに有益な情報にたどり着くことは難しいでしょう。
「探せばすぐに見つかるだろう」という姿勢ではなく、自分から積極的に情報を掴みにいくことが大切です。
資産状況と運用目的を言語化しておく
IFAに相談をするまでに、自分の資産状況と運用目的を言語化できるようにしてください。資産運用に回せる余剰資金はどの程度あるのか、何を目的に運用するかでIFAが提案できる商品が変わってくるからです。
例えば「5年後に自宅の新築を予定している」「20年後から始まる老後の生活に備えたい」とでは、運用にかけられる期間も必要な金額も異なってきます。
つまり、明確に説明できなければ、自分の状況に合った適切な提案が受けられない可能性があるということにもなります。せっかくのIFAとの面談を無駄にしないよう、事前準備は怠らないようにしましょう。
最低限の資産運用の知識を備えておく
IFAを利用するのは資産運用を成功させる有効な方法ですが、自分でも最低限の知識を備えておく必要はあります。どれほど優秀なIFAに相談したとしても、最終的に決断するのは自分自身だからです。
大切な資産を自分の納得した方法で運用していくためにも、基本的な知識は押さえておくようにしましょう。
複数の相談先の候補を用意しておく
最終的なIFAを選ぶ前に、複数のIFAと面談しておくのもおすすめです。提供されるサービスや料金を比較し、長く付き合えるIFAを見極めましょう。
また、複数の候補を用意しておくことで、実際に運用を始めるまでの時間が短縮される効果もあります。もし最初のIFAと相性が合わなかった場合、すぐに次のIFAとの面談に臨めるからです。
その点、最初から1人のIFAに絞ってしまった場合は、IFA探しが振り出しに戻ってしまいます。
まとめ
今回は、IFA選びのポイントや注意点について解説しました。資産運用に関して幅広い知識を持つIFAですが、それぞれサポート内容や料金体系が異なるため、じっくりと比較検討する必要があります。
自分の状況や相談内容に適したIFAを見極めなければ、望んだような成果が得られない場合もあるでしょう。
ウェルス・パートナーは、これまでさまざまな状況の富裕層の資産運用をサポートしてきました。相談は無料で承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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