IFA(資産運用アドバイザー)とは?現在の日本におけるIFA(資産運用アドバイザー)の課題を解説

IFA(資産運用アドバイザー)とは

IFAとは、「Independent Financial Advisor(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)」の略称です。IFAの最大の特徴は、既存の金融機関から独立し、中立的な立場で、顧客の立場に立った金融アドバイスを行うことができる点です。

IFAは豊富な業界知識と経験をもとに、市場動向分析や資産配分などのアドバイス、株式や投資信託などの金融商品の説明・販売を行っています。

日本でIFAを利用するメリット

日本でIFAを利用するメリットは、その独立性に加え、資産運用やマネープランだけでなく相続にいたるまで、幅広い分野で顧客に合わせたアドバイスを提供できることです。IFAは、弁護士や税理士などの外部の専門家と連携して、顧客に合わせたサービスを提供するケースもあります。

また、IFAは特定の商品に踏み込んだアドバイスを行い、購入からアフターフォローまでワンストップでサポートすることが可能です。

さらに、IFAは日本の金融機関の営業マンのように転勤がなく、顧客と将来を見据えた取引ができます。そして販売商品のノルマがないので、投資家のニーズに合った提案ができるのです。

日本でIFAが登場したのは2004年

もともと日本では、証券の勧誘や販売は証券会社にしか許されていませんでしたが、銀行などの金融機関が投資信託などを扱うようになりました。

そして、小泉内閣時代には、「貯蓄から投資へ」という政府の方針のもと、誰もが利用しやすい市場にするため証券取引法が改正されました。

2004年からは日本版IFA(Independent Financial Advisor)、金融商品仲介業(当初は証券仲介業、2007年に名称変更)が登場。これにより、個人や法人が証券会社から業務委託を受け、特定の金融機関のノルマなどにとらわれず、顧客の立場で証券の勧誘や販売を行うことができるようになったのです。

日本のIFAの将来性

金融先進国のアメリカでは、日本と異なりIFAが普及しています。その社会的地位は弁護士や医師に匹敵するほど高く、多くのIFAが生活に欠かせない “専門家 “として活躍しているのです。現在、米国のファイナンシャル・アドバイザー全体の7割以上が独立系と言われています。

日本におけるIFA登録業者 の数は821社(2022年5月末時点で金融商品仲介業の登録をしている業者数)、アドバイザー数は約5,000人(2021年12月末時点の金融商品仲介業者の登録外務員数)とまだまだ少ないものの、資産運用の必要性が改めて認識される中、特定の金融機関に縛られず、幅広いソリューションとアドバイザリースキルを持つIFAの存在意義は確実に高まっていくでしょう。

急成長中の日本のIFA業界ならではの課題とは

ただ、業界が成長過程にあるため、日本のIFAはいくつかの課題に直面しています。これは、業界全体でIFAが約5,000人しかいないため、様々なインフラが整っていないことが原因です。

顧客管理ツールや営業社員向けのツールが未発達で、投資家やアドバイザーがIFA会社を選択する材料や、IFA会社が活用する証券会社を選択する材料も不足しています。

さらに、顧客との利益相反のリスクもあります。IFAは、従来の日本の大手金融機関の営業担当者よりも、顧客本位のサービスを提供できる立場にあります。しかし、日本のIFAは金融商品取引業者との業務委託契約に基づき金融商品・サービスを販売し、顧客から徴収した手数料の一部を収入として受け取る仲介業者であることには変わりありません。

そのため、自らの収入を増やすために、顧客に不必要な金融商品の売買を誘導するインセンティブが存在するのです。

顧客が安心して日本のIFAサービスを利用するためには、このような利益相反のリスクをコントロールする仕組みを、業界全体で整備することが必要です。
将来を見据えた資産運用とは

IFAは大手金融機関に比べ、事業規模・財務の安定性・信頼性などで劣り、残念ながら、実際に顧客に提供する付加価値に直結する教育制度やリサーチ力でも不利な面があることは否めません。

IFAの付加価値を際立たせる最大のポイントは、顧客の利益を最優先するために利益相反リスクを排除することで、それを表現したのが「ベストプロダクトポリシー」です。

ベストプロダクトポリシーとは金融商品の開発・提供の基本方針で、常に顧客の利益を第一に考え、世界中から選りすぐった金融商品を提供するという考え方です。

人それぞれライフプランが違いますし、何が大切なのかも違います。だからこそ、一人ひとりにマッチしたIFAを見つけ、長期的に付き合っていくことが大切になるでしょう。