はじめに
IFAは独立系のファイナンシャル・アドバイザーですが、準富裕層(金融資産5000万円~1億円)での利用が多いとの調査結果もあります。この記事では、準富裕層がIFAを利用している理由とメリットについて解説します。
IFAとは?
IFAとは、Independent Financial Advisor(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)の略です。既存の金融機関から独立して運営され、中立的な立場で顧客の利益を第一に考えた金融アドバイスを提供する金融顧問サービスの一種です。
IFAは、2004年4月の証券仲介制度の施行により、証券業界で普及が進みました。欧米では、IFAは税理士等と並ぶ地位を確立しています。
準富裕層とは
準富裕層とは、富裕層とまではいかないものの、一般家庭よりはお金を持っている世帯を指します。準富裕層は高所得の専門職であることが多く、「インカムリッチ・プロフェッショナル」と呼ばれることもあります。
「準富裕層」の定義は様々ですが、野村総合研究所の調査では世帯の純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満とされています。
出典:野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」
IFAを利用する顧客の割合
IFAを利用する顧客の割合は、調査によって異なりますが、一般的には準富裕層が多いとされてます。準富裕層は金融資産が5000万円以上1億円未満の世帯で、老後の資産形成などに悩む40代以上の人が多いです。
IFAは中立的かつ客観的なアドバイスを提供することができるため、準富裕層にとって魅力的なサービスといえるでしょう。
IFAを利用する顧客層の特徴とは
投資信託協会の「資産運用に係る投資家及びIFA アンケート調査結果(1)」によると、IFAやIFAを利用している投資家がもっとも重視しているのは「利益」という結果になりました。
出典:投資信託協会「資産運用に係る投資家及び IFA アンケート調査結果(1) 」
投資家全体、IFA ユーザーともに、「⾧期的な投資で得られる大きな利益」という回答が最も多くなりました。次いで「⾧期的な投資で得られる上下の変動が少ない安定的な利益」でした。
いずれにせよ、短期的な利益を求める投資家は少なく、「自分の人生を楽しみ、子や孫に資産を残したい」と考える人が多いようです。
銀行や証券会社では、新商品が発売されると、キャンペーンを行ったり、お客様にお勧めしたりすることがあります。
もちろん、最終的な購入の判断はお客様に委ねられますが、知識不足などの理由でお客様自身が判断することが難しい場合もあります。
その点、IFAは独立した立場で自由に提案でき、仲介からアフターフォローまで一貫したサービスを提供することができます。これがIFAに相談するメリットです。
長期的な資産運用を考えていて、中立的かつ客観的なアドバイスが欲しい人がIFAを利用している人が多いのです。
まとめ
準富裕層は忙しい40~50代のプロフェッショナル職も多く、なかなか資産運用にかける時間を捻出するのが難しい人も多いでしょう。自分で考えるのが難しい場合は、資産運用の専門家であるIFAに相談するのも一つの選択肢です。
相談は無料というIFAもあるので、まずは無料相談から申し込んでみてはいかがでしょうか。
コロナ禍でも富裕層が増加?その理由とは?
一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。