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IFA(資産運用アドバイザー)とは
IFAとは、Independent Financial Advisorの略で、一般的には独立系ファイナンシャルアドバイザー、金融商品仲介業者などと呼ばれます。
IFAは証券会社には属さずに中立の立場に立って外部からお客様に金融商品の提案をすることができます。
そのため、それぞれの顧客のニーズに沿ったご提案が可能となる点がメリットと言えます。
【資産運用アドバイザーが知っている】1億円の運用おすすめ方法を紹介!
富裕層の方が1億円を資産運用する場合のおすすめの方法としては、「長期で運用すること」「さまざまな資産、通貨に分散投資すること」となります。
個人の投資家は機関投資家と違って短期で運用の成果を出す必要はありません。また、1億円という大きな金額を投資するため、2倍3倍に資産を増やす必要もありません
。一方で、1億円という大きい金額では、運用先が数%下落しただけでも大きなインパクトとなります。なるべく長い目で、資産を分散しながら、リスクを抑えた運用を心掛ける必要があります。
1億円の運用シミュレーション
債券の場合
債券に投資をした場合、取るリスクにもよりますが現在の投資環境だと年利5%程度での運用は可能かと思います。
年間で税引き前で500万円ほどのインカムゲインを得られる計算になります。
【配当利回り2%】国内株式の場合
国内株式に投資をした場合で、2%の配当利回りが毎年収入として得られると考えた場合、毎年税引き前で約200万円のインカムゲインを得られる計算となります。
【トータルリターン5%】投資信託の場合
トータルリターンが毎年5%の投資信託に投資をした場合、債券や株式の配当とは異なり複利での運用で考えます。
仮に10年間5%で運用ができた場合、10年後には約162%まで資産成長していることになります。
1億円の資産運用をする際に知っておきたいこと
資産を減らさないことを意識する
1億円の資産運用を検討する際に真っ先に考えなくてはいけないことは、資産を減らさないことです。
冒頭でも述べましたが、1億円という大きな金額の運用では数%の下落でもインパクトが大きいからです。
リスクと上手に付き合う
資産を減らさないためにも、リスクは抑えたいところですが、リターンとリスクは裏返しです。
インフレ率などを考慮すると、ある程度のリターンを追求しなければいけないのも事実です。
ポートフォリオについて理解する
1億円を運用するといっても、1つの資産クラスに集中させることは危険です。
債券、株式など複数の資産クラス、かつ銘柄も分散することがリスク分散となります。
1億円の運用をする場合は、このポートフォリオの考え方を理解する必要があります。
1億円の資産運用ポートフォリオ例
実際に私が1億円の資産運用を相談された事例について、3つほど見ていければと思います。
1億円の相続遺産の解決事例(50代)
50代の女性の方で相続で受け継いだ資産の運用をご相談された事例を見ていきます。
この方のリスク許容度は中程度で、「今預金に1億円を眠らせておいても仕方ないから、将来の老後に備え長期的に資産を成長させていきたい」という目標がありました。そのため、株式投資信託を中心としたポートフォリオを組ませていただきました。
1億円の資産運用事例(60代)
60代の男性の資産運用事例をご紹介します。この方は退職金でのご運用を希望していました。
これから給料に変わり年金のみの収入となることで、インカムゲインが減ってしまうことを危惧していたので、配当利回りの高い株式や債券を中心としたポートフォリオを組ませていただきました。
1億円の資産運用解決事例(70代)
70代の男性の1億円の資産運用のご相談事例を紹介します。
この方は日本円に対しての危機感を持っていて、円安リスクをヘッジしたいという希望がありました。
一方で資産を大きく増やすつもりはないというご要望でもあったので、米ドル建て債券を中心としたポートフォリオを組ませていただきました。
1億円の資産運用におすすめの方法3つ
株式投資
株式投資を行う意義は、世界経済の成長に置いて行かれないことです。
自分の応援している会社の株式を買って、その企業の経営に間接的に関わることができるのも魅力です。
株式投資には配当を狙うインカムゲイン目的と、株価の上昇を狙うキャピタルゲイン目的のふたつがあります。いずれにしてもその会社の業績や将来性などによって株価は上下しますので、比較的リスクの高い投資です。
債券
債券投資とは、国や地方公共団体、企業が発行する債券を購入する投資です。
発行体はお金を借りる代わりに投資家に期日まで定期的に利息を払います。これが投資家からするとインカムゲインになります。
債券は満期まで保有すれば、発行体に何かない限りはその通貨建てで元本が返ってくるので、株式投資と比較するとリスクは限定的と言われています。
投資信託
投資信託とは、投資のプロにお金を預けて代わりに運用してもらうといった金融商品です。
投資のターゲットはその投資信託によって異なりますが、代表的なものを挙げると株式・債券・不動産などです。
株式投資信託の例で言うと、個別株式を自分で選ばなくて良いため初心者でも安心です。
一方で、プロの方に報酬を払う必要がある(信託報酬など)ので、コストはやや高くなります。
1億円を持っている人に舞い込みやすい危険な話
1億円以上保有している富裕層の方ほど、様々な投資の話が舞い込んでくると思います。中には危険な話もあるのでその一部をご紹介します。
マンション投資
マンション投資とは、マンションの一室やアパートなどの不動産を購入し、家賃収入を得る投資方法です。
インカムゲイン収入が期待できる一方で、空室や災害などのリスクや管理などのコストも注意が必要で、悪徳な業者も存在するので吟味が必要です。
高金利の外国債券
金利が異常に高い外国債券も危険です。
リターンとリスクは裏返しなので、金利が高いと言うことはそれだけ破綻してしまうリスクが高かったり、その通貨の価値が大きく下落するリスクを孕んでいることになります。
仕組債
仕組債とは、一般的な債券にはない高度な仕組みを用いることで高い利回りの享受を可能とした債券です。
詳しい説明は省きますが、仕組債特有のリスクが生じるため大きな損失を被ってしまうこともあります。
ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、高額な運用資金を高度な運用手法で運用している投資信託になります。
通常の投資信託よりも高いリターンを追求できる可能性がある一方で、一般的にヘッジファンドは透明性が低く、中には詐欺に用いられているケースもあるので注意が必要です。
1億円の運用は資産運用のプロに相談するのがおすすめな理由
資産運用アドバイスの専門家・IFA(資産運用アドバイザー)とは?
冒頭でも説明した通り、IFAとは、独立系ファイナンシャルアドバイザーとも呼ばれ、金融機関から独立して資産運用のアドバイスを行う者の呼称です。
顧客が本当は何を望んでいるのか、ニーズをキャッチし本当に顧客に合った商品を提案してくれます。
資産運用を相談できるのは銀行・証券会社だけじゃない
資産運用の相談を銀行・証券会社などにしている方も多いと思います。
もちろん、悪い手ではないと思いますが、銀行や証券会社は組織です。100%お客様のことを考えた提案ができる担当者の数は少ないのではないか、と筆者は考えます。
また、銀行や証券会社には転勤がつきものなので、一生にわたって資産運用のアドバイスを受けることは困難です。
まとめ
IFAを利用すれば、資産運用のプロフェッショナルがその方が必要としているニーズや課題に合った資産運用方法を提案してくれます。
1億円以上の高額な運用を検討している方は、安心して任せられるアドバイザーを見つけてみても良いかもしれません。
株式会社ウェルス・パートナー
ポートフォリオマネージャー
早稲田大学商学部卒業後、株式会社群馬銀行へ入社。富裕層と会社経営者を中心とした資産運用のコンサルティング業務に従事。銀行での提案には限界があると感じ、もっと付加価値の高い提案をしたいと思い株式会社ウェルスパートナーに入社。富裕層、会社経営者の資産配分最適化や具体的な金融資産の投資実行サポートを行う。