2021
02/04
最終更新日:2022/07/06
IFA 資産運用入門

はじめに

「公的年金だけでは、人生100年時代の老後に不安だ!」と思い、資産形成を考え始めた方、動き始めた方も少なからずいると思います。

資産形成について調べていく中で、銀行や証券会社以外にも”IFA”という存在を初めて知った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本では、銀行や証券会社で金融商品を購入することが一般的で、IFAの存在はまだまだ知られていないです。

これまでIFAについて知らなった方にも、魅力をお伝えできればと思います。

IFAについて

IFAとは、Independent Financial advisorの略で、企業などに属さず独立した独立系ファイナンシャル・アドバイザー(資産運用のアドバイザー)のことをいいます。

平成16年に「証券仲介業制度」が施行されたのを皮切りに、IFAとして活動される方が増ええてきました。

IFAは証券会社と業務委託契約を行うことで、顧客から注文が入った際には証券会社からマージンをもらう仕組みになっています。

また、IFAは1社の証券会社だけでなく複数社と業務委託契約を結ぶことが出来ますので、顧客にとってより中立的な立場で提案をすることが出来ます。

IFAと証券会社の違いって?

IFAと証券会社との違いはどのような点にあるのか、詳しく見ていきましょう。

大きな違いとしては、

・自社運用商品があるかどうか
・営業ノルマが厳しいかどうか
・転勤があるかどうか

に分けられます。

1点目の自社運用商品の有無については、非常に大きな違いになります。

証券会社によっては、ほぼ毎月新商品の立ち上げ(主に投資信託・債券など)がされることがあります。

会社によって新商品の営業に対する追い込みは違いますが、少なからず「自社商品を優先的に売る!」と考える営業がいます。
お客様のニーズに合致し、納得の上で購入される場合はいいのですが、中にはそうでもないお客様もいます。

証券会社との取引だと、顧客にとってニーズに合致しない商品を提案されてしまうという、利益相反の可能性があります。

一方、IFAでは自社運用商品を持っておらず、複数の証券会社と業務委託契約を結んでいることが多いので、より中立的な立場で顧客ニーズに寄り添った商品を提案してくれます。

2点目の営業ノルマについても、証券会社とIFAとで大きな違いがあります。

上記につながりますが、特に新商品が販売開始になった直後は、証券会社では厳しいノルマが課されることがとても多いので、営業マンからの提案がそればかりになる傾向にあります。

一方、IFAではそのような営業ノルマが課されないため、顧客のニーズを把握し、顧客のメリットにつながる商品を選んで提案してもらえます。

3点目の転勤があるかどうかも大きな違いです。

IFAは基本的にその地域に根差して営業をするので、転勤はありません。
そのため、長期間にわたって信頼関係を構築でき、顧客に寄り添った資産形成の相談に乗ってもらいやすいです。

一方、証券会社はせっかく営業担当がついたとしても3-5年程度で転勤になってしまう可能性があります。

もしその営業の方と信頼関係が構築できていたとしても、異動の関係で必ず新任担当がつきます。

異動する度にまた信頼関係を構築しなおし、投資についてのニーズを営業マンに伝える、といったことが必要になってしまい、煩わしく感じてしまうかもしれません。

このように、証券会社とIFAには大きな違いがあります。

IFAを活用するメリットについて

上記でIFAと証券会社・銀行などとの違いをまとめました。

証券会社との違いの部分で触れてきましたが、IFAを使うメリットをまとめると、

1.中立的な立場で、顧客ニーズに合致した商品を提案してくれる
2.転勤がないので、中長期的に信頼関係を構築できる
3.ニーズの無い商品のゴリ押し営業を受ける可能性が少ない
4.FPや不動産、保険など、証券以外も兼務している事が多く、多角的にアドバイスをくれる

点がメリットになります。

自社商品を売らなくてはいけないというしがらみがなく、転勤もないので、会社都合での営業や担当変更がされなくてすむのが魅力ですね。
また、金融商品以外の多角的な視点からアドバイスをしてくれるのも魅力の1つです。

資産運用は、証券だけではありません。不動産、保険、税金など、幅広い分野が合わさって「資産運用」が構成されています。

様々な領域で専門性を持っている信頼できそうなIFAの方を見つけたら、その方に長期的に資産形成のアドバイスを見てもらうことができます。

IFAのデメリット

反対にIFAのデメリットはどんな点にあるのでしょうか?

1.ネット証券を使うよりも手数料が高い
2.提案内容が良いかどうかは、IFAの腕次第になってしまう
3.大組織よりも情報速度は遅い可能性あり

という点がデメリットになります。

IFAも手数料ビジネスであり、その収益源は投資家からの手数料になります。

そのため、証券会社と同じように人件費のかかるIFAでは、ネット証券と比較すると手数料が割高になります。

また、優秀なIFAの方と契約をすることができれば中長期的にアドバイスに乗ってもらえますが、どうしてもIFAの腕次第になってしまいます。
たまたまスキルの低い方が担当になってしまうと、信頼関係の構築が難しいですね。

3点目について、証券会社や銀行はやはり大組織であるため、投資についての情報を集めるネットワークが整っています。
IFAの方はその方自身に強いネットワークがあれば別ですが、証券会社などと比べると情報のスピードが遅くなる可能性はあります。

まとめ

今回の記事ではIFAと証券会社との違いは、IFAのメリット、デメリットについて解説してきました。

それぞれの良し悪しはもちろんありますが、IFAの認知度はまだまだ低いです。
IFAについて知っておくだけで、営業マンとの付き合い方の選択肢が広がります。

もしIFAの方と出会う機会があったら、ぜひ今後の取引相手の選択肢として見てみると良いでしょう。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者14万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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