2021
07/13
最終更新日:2022/07/06
IFA 資産運用入門

はじめに

ある程度資産が溜まってくると、より資金効率の良い資産運用を考えたくなるもの。
また、老後でゆとりある生活を送るためには資産は多く残しておきたいですよね。

ヘッジファンドは、さまざまな取引手法を用いて市場の為替変動に影響されず、絶対利益の追求を目指した私募ファンド。しかし、数千万以上の多額の投資金が必要で、対象とされるのは富裕層や金融機関、大口投資家など的確投資家として認められなければいけません。

多額の出資をするため、失敗したときの損失が大きいのではないかと不安な方や、そもそも良いイメージを持っていない方も多いのではないでしょうか。

この記事ではヘッジファンドで資産運用をするメリットやデメリット、主要戦略、投資信託との違いについてご紹介します。ヘッジファンドで資産運用を考えている方はぜひご覧ください。

ヘッジファンドとは?投資信託との違い

ヘッジファンドと投資信託は、どちらも投資家からお金を集めた資金で株式や債券に投資し運用する商品です。しかし、方針や運用戦略、参加条件などさまざまな違いがあります。

ヘッジファンドは絶対収益を追求

ヘッジファンドは、リスクをヘッジ(回避)するためにさまざまな投資手法を組み合わせて運用する絶対利益追求型の私募ファンドです。金融商品を派生させたり、空売りや売り買いの両建てなどと組み合わせたりして、損失をカバーしつつプラスの利益を追求していきます。

対象となるのは富裕層や機関投資家などの大口投資家で的確投資家として認められている方のみ。投資金額も数千万以上と、一般の投資家では参加条件が厳しいのが現状です。
また投資信託と違い、ファンドマネージャーに成功報酬を支払う仕組みとなっています。

ヘッジファンドで資産運用する際はファンドマネージャーの実績や信用できるかなども選ぶ重要なポイントです。

投資信託は相対収益を追求

一般の投資信託では、ベンチマークを上回ることを目指した相対利益追求型の公募ファンドです。たとえ損失が出たとしても、ベンチマークを上回る運用成績が出れば成功したことになります。

ヘッジファンドのメリット

ヘッジファンドはハイリスク・ハイリターンのイメージを持っている方も多いですが、一般の投資信託にはないメリットがあります。

相場の変動によるリスクを回避できる

ヘッジファンドはさまざまな投資手法を用いて、相場の変動に左右されずに利益を追求する絶対利益追求型。金融商品を分散させたり、売り買いの両建てを行ったりしてリスクを軽減させます。

市場が下落傾向にあっても運用戦略次第で利益を上げることが可能です。運用戦略もプロのファンドマネージャーに任せられるので、スキルや難しい知識は必要ありません。

積極的な運用戦略が立てられ高い利回りを狙える

ヘッジファンドは行政からの制限が少なく、投資家も限定しているため、自由で積極的な運用戦略が立てられます。例えばロング・ショートやマルチ・ストラテジーなど、さまざまな投資手法を組み合わせ、リスクを分散しながらプラスの利益を狙うことが可能です。

また先物やオプションなどのデリバティブ取引にレバレッジをかけ運用することで、より高い利回りを狙えます。

ヘッジファンドのデメリット

ヘッジファンドはリスクを分散しながらプラスの収益を目指す、魅力的な資産運用ですがデメリットもあります。

誰でも始められるわけではない

ヘッジファンドで資産運用するには多額の投資金が必要です。少ない資金で始められる公募ファンドの投資信託と違い、私募ファンドのヘッジファンドはアクセスできる対象が富裕層や機関投資家など限られています。

一般の投資家ではハードルが高く、誰でも始められるわけではありません。

換金性が低い

ヘッジファンドは換金時期が限られていて、すぐに換金できるわけではありません。また解約制限も厳しく、一般的な投資信託では5営業日ほどですが、ヘッジファンドでは45日程度とされています。

ヘッジファンドの主要な戦略は5つ

日興リサーチセンターのレポートによると、ヘッジファンドで主に使われている戦略は以下の5つです。

・株式ロング・ショート 【33.9%】
・マルチ・ストラテジー 【13.6%】
・イベント・ドリブン 【9.9%】
・マネージド・フューチャーズ 【9.7%】
・グローバルマクロ 【6.5%】

それぞれの特徴について解説します。

株式ロング・ショート

買いのロングポジションと売りのショートポジションを組み合わせてリスクを回避する投資手法。割安と評価される株を買い建てし、割高と評価される株を売り建てにすることで、相場の上下に関わらず利益を上げていくヘッジファンドの代表的な手法です。

ただし、買いと売りどちらも損失が出てしまえば、損失が拡大してしまう可能性もあります。

マルチ・ストラテジー

売買ルールや複数の投資戦略を組み合わせ、リスクを回避しながらも安定したリターンを目指す投資手法。また、さまざまな上昇相場では順張り、下落相場では逆張りなどの売買ルールを組み合わせることによって、市場相場の影響を受けにくいメリットがあります。

イベント・ドリブン

合併や買収など企業の重要なイベントに焦点を当てて投資する手法。イベントによって、成功が予想されそうな企業の株式を買ってポジションを持ち、失敗が予想されそうな企業の株は売って利益を狙っていきます。

投資先の企業の将来を予想するため、正確な情報を収集する力が必要です。

マネージド・フューチャーズ

世界中の先物市場やオプションを投資対象にし、相場の上下に関わらず利益を追求していく投資戦略で、CTA(Commodity Trading Advisor)戦略とも呼ばれます。株や債券以外の商品先物市場まで幅広くカバーし、コンピューターを使った売買取引で利益を狙っていきます。

トレンドフォロー型で運用実績を上げたことから有名になりました。

グローバルマクロ

世界中の国や地域の政治情勢や経済状況、金融市場をマクロな視点で分析し、株や債券などを世界中の幅広い金融市場で売買取引を行う投資戦略です。買いと売りを組み合わせて利益を狙うロング・ショートと組み合わせて使用します。

ヘッジファンドで資産運用を始める方法

ヘッジファンドを始めるには一定額以上の資産が必要で、的確投資家として認められなければいけません。ここではヘッジファンドを始めるための2つの方法をご紹介します。

プライベートバンク

プライベートバンクは資産額が一定以上の富裕層が利用できるサービス。プライベートバンクを通してヘッジファンドを購入する始め方があります。ただし、プライベートバンクの口座を開設するのも難しく、最低投資額も数億円以上と敷居が高いといえるでしょう。

IFAや投資助言会社に相談

投資助言会社やIFAなど、中立的な専門家を通じてヘッジファンドを直接購入するやり方もあります。また仲介業者を通していない分、成功報酬を支払うコストが少なく済みリターンが大きいのがメリットです。

顧客に寄り添ったアドバイスも受けられ、資産運用に対して不安な方でも安心して取り組めます。

まとめ

ヘッジファンドはさまざまな投資手法を自由に組み合わせ、リスクを回避しながら積極的にプラスの収益を得る資産運用です。魅力的ではありますが、基本的には的確投資家として認められた方にしかできません。まずは一度、IFAにご相談ください。

当社でも無料個別面談を行なっております。
ぜひ、お気軽にお申し込みください。
https://wealth-partner-re.com/meeting/

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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