2019
04/19
ライフスタイル

はじめに

15世紀のヨーロッパに起源を発するカジノは、上流階級の風流な遊びとして広まり、王侯貴族が保養に訪れるリゾート地に建てられるようになると、カジノとリゾートを一体化した社交場となり、現在のIR型複合リゾート施設へと発展していきました。世界中に点在する有名カジノの中でも、大人の風雅な遊びとして紳士淑女が集い、本物のギャンブラーを自負する富裕層が行きつける、世界屈指のカジノの殿堂をご紹介していまいります。

1.カジノ・ド・モンテカルロ/モナコ

世界有数の富裕層御用達国家モナコ公国のシンボルとも言える豪華絢爛なカジノで、1863年にパリのオペラ座を設計したシャルル・ガルニエによって設計されました。「ベルエポックの宝石」と謳われる宮殿のようなゴージャスな館内には、ステンドグラスや名画で彩られ貴族的な雰囲気が漂います。

部屋は幾つかに分けられ、スロットマシンがある入場無料の「アトリウム」から有料のテーブルゲームができる有料の「サロン・ヨーロッパ」「サル・デ・ザメリック」「サロン・プリヴェ」まで、それぞれ異なるテーマでプレイできる部屋が揃います。ゲームの種類はヨーロピアンルーレット、プントバンコ、シュマン・ド・フェール、ブラックジャック、クラップス、アメリカンルーレット等がラインナップされています。

2.カジノ・バーデン・バーデン/ドイツ

紀元80年にローマ人が温泉施設を作り、18~19世紀に世界中から王侯貴族や文化人が訪れる高級温泉保養地として発展したバーデン・バーデンで、250年以上の歴史を持つ「世界で最も美しいカジノ」と言われるカジノです。

擬古典主義の建築様式のカジノの内装は絵画などが飾られ、重さ1トンもあるシャンデリアが煌めく宮殿のような造りで、テーマが異なる4つの部屋「オーストリアン・ルーム」「ウインター・ガーデン」「赤の間」「フローレンスの間」に分かれ、それぞれ異なる趣向のゲームが楽しめます。ゲーム内訳はブラックジャック、ルーレット、ポーカー、テキサスホールデムノーリミット、アルティメットポーカー、スロットマシンなどを取り揃え、ミニマムベットも2~5€と敷居もそれほど高くありません。

3.リッツクラブ・カジノ/イギリス

1906年創業のロンドンの最高級ホテル「ザ・リッツ・ロンドン」は、イギリス唯一の王室御用達ホテルとして100年の伝統と格式を誇ります。その中に30年前に創設された会員制カジノクラブで、年会費1000£と審査を受けて会員になれば、宮殿のような豪華絢爛なカジノで高級社交クラブの一員としてカジノに興じることができます。

ルイ14世時代のロココ・バロック様式を取り入れたゲームフロアは、元ダンスホールとして使われた場所で、世界各国から集まったセレブなVIP会員達と、貴族的なゲーム遊びを楽しむことができます。ゲームの種類はバカラ、ブラックジャック、ルーレット、スリーカードポーカーなどが揃っています。

4.カジノ・ディ・ヴェネツィア/イタリア

世界遺産の町ヴェネツィアにある1638年創業の世界最古のカジノで、カジノ通なら一生に一度は是非訪れたい「カジノの聖地」でもあります。1481年に造られたルネッサンス様式の邸宅は、かつてヴェネツィア共和国の最高行政官の住居として使われていました。

館内にはルネッサンス期を代表する画家ティツィアーノの絵が飾られ、歴史と風格のある真の上流階級が楽しむ場所といった落ち着いた雰囲気があります。作家カサノヴァが通っていたり、作曲家のワーグナーが暮らし2階の部屋で彼が亡くなった場所としても知られ、館内にはワーグナー博物館もあります。

館へは水上ボートからも無料でアクセスでき、遊べるゲームはフレンチルーレット、フェアルーレット、ブラックジャック、プントバンコ、カリビアンスタッドポーカー、テキサスホールデムポーカー、ビデオスロットなどがあります。

5.マリーナ・ベイ・サンズ/シンガポール

シンガポールのマリーナ・ベイに総工費80億シンガポールドルをかけて完成したモシェ・サフディ設計のカジノリゾートで、屋根に巨大プールを頂く奇抜な外観は今や町のランドマークになっています。ラスベガス・サンズが運営する世界最大規模のカジノは、4つの階にフロアが分かれ、1階と2階が一般のメイン会場、3階と4階はベット金額が高いハイローラー専用のフロアとなっています。

総面積15,000㎡のエリアには600台のテーブルと1600台のスロットマシーンが並ぶ、本場ラスベガスのカジノ場となっています。フロアで煌びやかに輝くスワロフスキーのクリスタル製の世界最大級のシャンデリアの下で、遊べるゲームはバカラ、ブラックジャック、ルーレット。シックボー、シンガポールスタッドポーカー、マネー・ホイール、ポンツーンなどが揃っています。

6.ベラージョ/アメリカ

カジノと言えばラスベガス、林立するカジノ群の中でも最高級カジノホテルとランク付けされるのが、街の一等地に構える「ベラージョ」です。

1998年にスティーブ・ウィンが3億7500万ドルを費やして完成させたカジノホテルは、イタリアの高級リゾート地コモ湖畔のベラッジオからイメージしており、毎日15~30分毎に行われる1000機以上のハイテク噴射装置を使用した噴水ショーが有名で、街のシンボルにもなっています。

4000室近い豪華な客室、年に3回装いを替える「ガーデンの花園」も見どころの一つです。ゲーム施設はブラックジャック、ルーレット、バカラ、ポーカー、クラップス、スロットマシーンなどを楽しめ、平場フロアのほか、ハイリミットルームも完備しています。

7.サン・シティ/南アフリカ

南アフリカ観光局が推進してヨハネスブルグの北西130kmに誕生させたIR型巨大リゾート複合施設で、カジノの他にウォーターワールド、ゴルフコース他100以上の遊戯施設が整備され、50種6000頭以上の動物が生息する「ピーランズバーグ国立公園」が隣接する、アフリカの「ジュラシックパーク」的な巨大娯楽施設となっています。

カジノメインで来る客は少ないようですが、アフリカの大自然に抱かれ警備体制が整った高級リゾート施設で、昼はアクティブにゴルフを楽しみ夜は優雅にカジノに興じるのも、贅を知り尽くした富裕層の余興と言えるかもしれません。遊べるゲームはブラックジャック、アメリカンルーレット、プントバンコの他、600台の多彩なスロットマシンがあります。

8.アトランティス・リゾート/バハマ

クリストファー・コロンブスが1492年に発見した場所としても知られる、カリブ海に浮かぶバハマ諸島の首都ナッソーの海沿いに突如現れたカジノリゾートは、南アフリカの「サン・シティ」を設計したソル・カーズナーが手掛けた、伝説の大陸「アトランティス」をモデルとした娯楽施設です。

施設には幾つかのホテルタワーがありますが、カジノがあるのは中央のコーラルタワーで、館内にあるプールなどの施設を楽しみながらカジノに興じることができ、水着のままでも遊べる開放的なカジノ空間になっています。ここで遊べるゲームは、ブラックジャック、クラップス、ルーレット、バカラ、レットイットライド、スリーカードポーカー、テキサスホールデムというラインナップで、他にスポーツブックも楽しめます。

9.クレルモン・クラブ/イギリス

ロンドンの閑静な高級住宅街メイフェアにある伝統と格式ある会員制高級カジノで、マーガレット王女やロジャー・ムーアなど王侯貴族や著名人を顧客に持つ名門カジノクラブです。カジノを知り尽くした本物のカジノ通が一度は行ってみたいと憧れる、真のセレブだけに門戸が開かれた垂涎のカジノなのです。

外観は3階建てのシンプルな邸宅ですが、館内はバロック様式の華麗なインテリアが施され、優雅なカジノフロアでゆったりとゲームを楽しむことができます。また併設のレストランやバーラウンジで、ゲームの合間に一休みするのもギャンブラーの嗜み。ここで遊べるゲームは、ブラックジャック、ルーレット、スリーカードポーカー、プントバンコとなっています。

10.ヴェネチアン・マカオ/中国

ラスベガスの8倍の収益を上げ、今や世界最大のカジノ大国にのし上がったマカオは、雨後の筍のように次々と新しいカジノリゾート建設ラッシュが続いていますが、そんなカジノ群の中で一番豪華絢爛とされるのが「ヴェネチアン・マカオ」です。

ラスベガス・サンズ社が173億ドル出資して完成した施設は総面積98万㎡、カジノフロア面積だけで約5,5000㎡と東京ドーム1個分以上の巨大スペースを誇り、アジアで最大、世界では2番目に大きいカジノです。エントランスホールには日本の三菱電気が開発した曲線型エレベーター「スパイラルエスカレーター」が設置され、宮殿空間をより華やかに演出しています。

カジノ場は4つのエリアに分かれ、スロットマシーン、ルーレット、クラップスなどのデジタルゲームマシーンが6000台、メインゲームであるバカラ、ルーレット、ブラックジャック、ポーカーなどのテーブルゲームが800台設置されています。

11.まとめ

日本でもカジノ法案が成立し今後の進展が注目されるところですが、カジノを単なるゲーム感覚ではなく、「カジノは社交場」という原点に立ち返って、歴史と伝統が息づく殿堂カジノでジェームズ・ボンドよろしく、ディーラーやライバルギャンブラーとの駆け引きを楽しみ、優雅なラウンジでリラックスしながら、奥深いカジノ遊びに興じたいものですね。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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