2022
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最終更新日:2022/11/24
税金

はじめに

ファミリーオフィスは一族や同族、つまりファミリーのためのサービス提供を目的としています。
ファミリーオフィスの資産運用やサービスの利用を検討している場合、富裕層は「どのような傾向で資産運用やサービスを提供しているのだろう」と思うのではないでしょうか。

この記事ではファミリーオフィスの資産運用やサービスの傾向について解説します。

ファミリーオフィスとは

ファミリーオフィスとは「一族や同族のために資産運用や法務、税金など各種のサービスを提供する存在」のことです。ある一族、つまりファミリーのために、一族や同族に有益なサービスの提供やサポートを行うのがファミリーオフィスです。

ファミリーオフィスにも種類があり、ひとつのファミリーだけのファミリーオフィスもあれば、複数の一族が利用できるタイプのファミリーオフィスもあります。複数の一族が利用できるタイプのファミリーオフィスには、プライベートバンクや金融機関が提供しているタイプもあります。

リスクテイク傾向があるファミリーオフィスの投資との関連性

ファミリーオフィスは一族や同族(ファミリー)のためのサービス提供を目的としています。サービスの内容は金融や投資に関するものだけでなく、生活や医療に関係のあるものまでさまざまです。ただ、やはりファミリーオフィスは一族の資産管理や資産運用に重きを置いていると言えるでしょう。

ファミリーオフィスの投資や資産運用はリスクテイクの傾向があると言われています。リスクテイクとは「リスクがあることを承知の上で利益を得るために挑戦する」という意味です。

投資においてある程度のリターンを得るためには、リスクも覚悟しなければいけません。ただ、リスクテイクの場合は闇雲にリターンを求めるのではなく、リスクがあることを理解し、リスク対策をして挑戦して行くというスタイルです。

ファミリーオフィスは一族あるいは同族のために資産を運用し、育て、成長させる必要があります。そのため、投資や資産運用の基本的なスタイルはリスクテイク傾向だと言われています。守るだけでは一族の資産を成長させることが難しいため、リスク対策をプロが行った上でリターンに向かって挑戦するという姿勢です。

注目を集める「ファミリーオフィス」

日本ではアルケゴス事件が報じられたことにより、ファミリーオフィスに注目が集まりました。

アルケゴスは2021年に投資を失敗し巨額の損失を出しています。アルケゴス事件により取引関係にあった各国の金融機関が影響を受けることになりました。

アルケゴスは過度にリスクをとった投資や資産運用をしていたと指摘されています。これにより、ファミリーオフィスという方法が注目されると共に、特定の集団や個人に特化したサービスやリスクについても注目されました。

ファミリーオフィスの運用の高度化

アルケゴス事件によりファミリーオフィスのサービス内容や規制、資産運用や投資の傾向にも変化が見られるようになりました。

ファミリーオフィスは特定の一族や同族に特化したサービスを提供しています。ファミリーオフィスが過度にリスクをとって破綻してしまうと、そのファミリー自体も破綻の可能性があるわけです。

また、ファミリーオフィスを利用している一族の規模によっては、世界の株式や投資信託、債券といった金融商品や金融機関に多大な影響を与えてしまうことでしょう。そうならないためにも、資産運用のスタンスを見直し、運用を高度化することは重要な課題でした。

高まるファミリーオフィスのリスクテイク傾向

アルケゴス事件などで資産運用や投資のスタンスを見直した結果、ファミリーオフィスはリスクテイク傾向を高めたと言われています。

ファミリーオフィスは一族のために資産を守り成長させる必要があります。成長した資産や事業を次代の一族の者に引き継いでもらい、一族が繁栄することが目的のひとつだからです。

ただ、一族の資産を成長させたいからといって、アルケゴスのように過度にリスクをとってしまうと破綻に繋がりかねません。
ファミリーオフィスは守ることと成長させることを両立させる必要があります。そのため、リスクを理解し、対策しながらリターンも得るというリスクテイクの傾向が高まったと言われています。

ファミリーオフィスの資産運用やサービスの基本的な姿勢はリスクテイクだと言えるでしょう。

まとめ

ファミリーオフィスの資産運用やサービスの傾向について説明しました。

ファミリーオフィスには特定の一族だけ利用する種類もあれば、複数の一族が利用するタイプもあります。ファミリーオフィスの種類によっても資産運用やサービスの傾向は異なるため、注意してください。

資産運用にはファミリーオフィス以外にも資産管理会社など、別の特徴を持った方法もあります。自身や一族の資産運用について検討しているなら、いろいろなサービスや方法を比較してみることをおすすめします。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者14万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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