目次
はじめに
富裕層のセカンドライフの過ごし方に「ゆる起業」があります。
ゆる起業とはリタイアメント世代などが「やりたいこと」「やりがい」を追求したり、経験や知識を世のために活かしたりする起業のことです。
会社の役員や創業者、役職などをしていると、どうしても「会社のため」という意識があります。
また、働き世代の場合はどうしても「生活のため」という意識もあるため、自分の「やりがい」や「やりたいこと」「経験や知識を世のために活かす」という思いを追求できないことがあるのです。
ゆる起業で「やりがい」「自分の好きなこと」「世のため人のため」を追求すれば、富裕層のセカンドライフがより充実したものになるでしょう。
ゆる起業を失敗するケースもあるため注意したいものです。
富裕層のセカンドライフを充実させるゆる起業の失敗例を参考としてお話しします。
セカンドライフでゆる起業した富裕層の失敗事例
失敗例として知っておきたい事例は3つあります。
事例①老後の生活資金を事業費として使ってしまった
よくある失敗事例が「老後資金を使ってしまった」というケースになります。
ゆる起業の規模は実際に起業する富裕層によってさまざまです。
自宅を利用してライターなどをする場合は高額の起業資金は必要ないかもしれません。
しかし「老後は趣味の喫茶店を経営したい」など、店舗や道具、仕入れなどを必要とする場合はある程度まとまった資金を必要とします。
ゆる起業は「やりがい」「社会貢献」「自分の知識やノウハウの還元」「やりたいこと」を追求できるからこそ、こだわってしまい、起業資金が膨らむことも珍しくありません。
結果、富裕層が老後のためにプールしていた資金や、投資で得たまとまった利益をゆる起業の資金に充ててしまい、老後資金に困ってしまうことがあるのです。
事例②ゆる起業にあまりに自分の好みを出し過ぎた
ゆる起業は自分の好きなことを追求できる点が魅力ですが、起業である以上、収入がなければ継続が難しくなるケースがあります。
たとえば自宅でネットを使って規模の小さな起業をしたとします。
起業した富裕層は「週に3日だけ働く。収入は月5万円あれば十分」と考えていました。
対して喫茶店を経営した富裕層は「起業資金にまとまったお金を使ってしまったから、回収のために月数十万円単位で収益を得なければ継続が難しい。店舗の賃料の支払いも月10万円ある」という状況でした。
後者の場合、ゆる起業である程度の収入を得なければ継続が難しいはずです。
店や会社の収益を得るためには、自分の好みだけで進めても上手く固定客がつかなかったり、客足が伸びなかったりします。
ゆる起業は自分の好みを追求できるからこそお客さんやニーズ、リサーチなどをおろそかにして、けっきょく思うように利益を上げられず廃業に追い込まれるというケースがあるのです。
事例③自分の知識・経験のない分野でゆる起業した
ゆる起業の場合、知識や経験を若い世代や世の中に還元することを目的にするケースもあります。
しかし中には「会社役員をしていた業界とは別の分野で仕事をしてみたかった」と自分の夢を追求するケースもあるのです。
鉄鋼業の会社役員をしていた会社役員がテレビで見た喫茶店に憧れを持って「老後資金を減らさない程度、趣味の範囲で経営するならいいだろう」と経験も知識もない分野でゆる起業しました。
鉄鋼業界の知識は深いのですが、喫茶店の知識はありません。
ライバルもたくさんいませんから、ほとんど収益が伸びず赤字ばかり増えて、けっきょく店を畳むことになってしまいました。
社会人や業界人として豊富な知識を持っていても、別分野では新米です。
ゆる起業により失敗してしまうことも少なくありません。
富裕層のゆる起業を成功させるためのポイント
富裕層のゆる起業を成功させるためのポイントは3つです。
・ゆる起業の資金としていくら使えるか専門家のアドバイスを受ける
・ゆる起業の際はビジネスモデルなど起業計画をしっかり立てる
・ゆる起業後も士業やFPなどのアドバイスを受ける
ゆる起業で成功するためには最初に専門家のアドバイスを受けることと、計画をしっかり立てることがポイントです。
計画を立てていないと行き当たりばったりで起業を進めることになり、失敗の原因になる可能性があります。
計画を立てるためには起業に使える資金額なども知っておかなければいけません。
あらかじめFPなどに相談し、セカンドライフに必要な資金と起業に使える資金などについてアドバイスを受けておくといいでしょう。
まとめ
自分のやりたいことややりがい、世の中への知識や技術の還元としての「ゆる起業」が注目されています。
セカンドライフはもちろん趣味などに打ち込むのもいいのですが、リタイア後の生き方として「自分にしかできないこと」を追求しても、満足感を得られるかもしれません。
ゆる起業の際は老後資金の切り崩しなどを注意しないと、後悔の原因になる可能性があります。
FPなどに相談し、あらかじめ資金面などの計画を立てて進めましょう。