2019
08/01

はじめに

具体的な金融商品で、投資信託や株式の次くらいによく聞くのが、ETF、債券ではないでしょうか。
株と同じように取引できるETFと投資の対象として身近な債券について、詳しく分かり易く解説します。

ETFについて

(1)ETFとは

“Exchange Traded Funds”の略で、「上場投資信託」と呼ばれています。連動する指数は株式だけでなく、債券、REIT(リート)、通貨、コモディティ(商品)の指数もあります。また、国内だけでなく国外の指数を対象としたものもあります。

(2)ETFの特徴

ETFは上場投資信託と名前がついているように、証券取引所に上場されており、銘柄コードもついています。似ている商品として投資信託に「インデックスファンド」がありますが、 ETFは、そのインデックスファンドを株式と同じように証券取引所で売買できる金融商品と考えると分かり易いと思います。

ア 簡単に分散投資ができる
ETFでは簡単に分散投資が可能です。例えば、TOPIXという株式指数があります。これは約2000銘柄で構成されていますが、この全ての銘柄に分散投資しようとすると何十億という資金が必要となります。

しかし、このTOPIXの値動きに連動するETFがあり、これを購入するとTOPIXの全ての銘柄に分散投資をしたことと同じ効果を持ちます。1口や10口から(現在だと2000円弱)から購入可能で、少額の投資で分散投資が可能になるのです。

イ コストについて
ETFのコストは売買委託手数料と信託報酬が掛かります。しかし、ETFは、非上場の投資信託に比べ信託報酬が安いと一般的に言われており、全般的にコストは安くなっています。

ウ いつでも売買できる
証券取引所の取引時間中であれば、ETFの売買が可能です。非上場の投資信託は、1日1回ですし、価格もあるルールで計算された金額です。
しかし、ETFは指値注文もでき、値動きを見ながら成行注文も出来ます。

(3)ETF(レバレッジ、インバース)の注意点

ETFでは、原指数(日経平均株価やTOPIXなど)がプラスに変化した場合、その変化より大きく価格が上昇するETF(レバレッジ型)、一方、マイナスに変化した場合、その変化より大きく価格が上昇するETF(インバース型)があります。

もし、相場の上昇局面でレバレッジ型のETFを購入すれば、相場の値上がり幅より大きく儲かり、相場の下落局面でインバース型を買えば、相場の値下げ幅より大きく儲かる金融商品です。

株式であれば空売りをしないと相場の下落局面では利益になりませんが、インバース型であれば利益がでます。ただ、このタイプのETFは上下の値動きが繰り返されると倍率通りの結果にならないので、短期で売買する場合に適している金融商品です。

よく金融商品の仕組みを理解して売買する必要があります。

債券について

(1)債券とは

債券は、国、地方公共団体、企業や外国の政府、企業などが一時的に、投資家から資金を調達するため発行するものです。資金調達という目的は株式と同じですが、初めから利率や満期日などが決められている点が違います。

債券を購入すると、定期的に利率分の利子を受け取ることができ、満期日を迎えると、額面金額で償還金を受け取ることができます。

(2)債券の特徴

ア 金利と債券価格の関係
一般に債券の価格は、市場の金利が上がると下がり、逆に金利が下がると上昇します。つまり、債券価格と金利は逆の方向に動くのです。

イ 利子を定期的に受け取ることが出来る
債券を購入した場合、約束された利率の利子を定期的に受け取ることが可能です。株式にも配当がありますが、必ず受け取れる訳ではありません。

ウ 満期前でも売却することで換金できる
満期前に換金が必要になった場合、その時の時価で債券を売却することができます。債券を売却するときに、買い値より高く売ることができれば、その差額分が利益となります。

(3)債券の選び方

一般的には債券を選ぶ際には、信用度の低い債券は避けるべきです。信用度の低い債券は金利が高くなり魅力的に見えますが、万一の時は額面割れでの償還となったり、流動性が失われ売却が難しくなる場合もあります。

ア 国内債券
発行している国や企業が満期まで破綻しなければ額面で償還される、比較的リスクの低い商品です。国内債券といえば、国債を思い浮かべますが、企業が発行するする社債もあります。

しかし、企業の発行している債券は信用リスク(企業の信用に係わるリスク)があり、国債が一般的だと思います。

イ 外国債券
日本が低金利の中、外国では高い金利の債券があり、魅力的に映ります。しかし、外国債券には為替リスクがあります。タイミングよく日本円に変換できれば良いのですが、タイミングが悪いとせっかく高い金利がついても、その利益より為替差損の方が大きくなったりします。

また、最悪の場合は元本割れする可能性もあります。もし、外国債券を対象とする投資を希望されるときは、投資のプロのアドバイスを貰うことをお勧めします。金利が高いからといって飛びつくと、あとで大きく損失を被ることがありますので、注意が必要です。

まとめ

ETFと債券について特徴や選ぶ時の注意事項を見て来ました。どんな金融商品でも特徴やリスクがありますので、投資の基礎を学び、それぞれの金融商品の仕組みや内容を知ることが大切です。

しかし、仕事が忙しく投資の基礎を学ぶ時間のない方は、投資のプロからアドバスを貰いながら運用すると安心ですし、効率的です。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者20万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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