2023
10/18
医師

皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。

はじめに

本日のテーマは、「医師が最短でFIRE(早期リタイア)する方法」です。私たちのお客様の医師の先生から、最近流行りの「FIRE(早期リタイア)」というご相談をいただくこともあります。一般的に辞められるタイミングは、おそらく60代、長く働かれるお医者様は70代という場合もあります。今まで本業が忙し過ぎたこともあって、「早いタイミングで辞めたい」「50代前半や40代後半に辞められないだろうか」というご相談をいただくことがあります。ただし、FIRE(早期リタイア)といっても、何の当てもなくリタイアしても、そこから先の生活等が厳しくなってくると思います。

大事なことは、FIRE(早期リタイア)した後も、お仕事されている時と変わらない生活水準を保つ状況にすることです。どのようにすればFIRE(早期リタイア)できる状態になれるのか、FIREできる状態になった後はどうするのか、をお伝えできればと思います。

FIREするための資産運用シミュレーション

こちらのFIREするための資産運用シミュレーションでご説明します。資産運用して資産を増やしていくことによって、FIRE(早期リタイア)するための原資を作っていきます。

前提条件は左上です。全て年間の数字と考えてください。医師の先生の平均年収は1,400万円ほどだと思いますので、収入を1,400万円とすると、年間の税引後の手取りは970万円です。東京都心に4人家族(奥様・お子様2人)で生活する場合、平均の生活費は年間500万円程度ですので、その500万円に、お医者様のお子様ですから教育費も多めにかかると考えて、生活費は年間550万円と想定します。手取りの970万円から生活費550万円を差し引くと、純キャッシュフローとしては420万円となりますので、これを使って資産運用していきます。毎年純CFが420万円ありますので、こちらを継続して運用資産として増やしていくイメージを持っていただければと思います。

どのぐらいの資産額が貯まればFIRE(早期リタイア)できるのか

ここで大事なことは、どの程度の運用資産が貯まったらFIRE(早期リタイア)できるのかです。現状の970万円という年間の税引後の手取り収入を、資産運用することによって生み出すことができたとしたら、今のお仕事されている時の生活水準を落とさずにFIRE(早期リタイア)できることになります。こちらの手取りの収入970万円を生み出せる程度の運用原資が貯まったらFIREが可能となるわけです。970万円の手取りをインカムゲインで生み出すために必要な運用原資は、今の状況でおそらく2億円程度の運用資産が蓄積できれば可能になると考えます。ですから、毎年生み出される収入から生活費を引いた純CF420万円を運用して、2億円をどれくらい早く貯められるかがポイントになってきます。このようなポイントを押さえていただきながら、一番下の資産運用シミュレーションを見ていきましょう。

一番上の行が年数です。年齢は当初30歳の方を想定します。純CFは毎年420万円が残りますので、毎年資産運用に回します。運用資産は当初は0円、1年目、2年目と増えていきます。純CFが運用資産に加わって、運用利益が毎年足されていくというイメージになっています。このように、毎年純CF420万円を元に資産運用を始めると、このようなシミュレーションなるわけです。こちらの表は、1年目から4年目と、それ以降の間は切らせていただき、21年目から25年目を記載しています。

結論は、25年目、この方の場合は30歳から始めていますので、55歳の段階で運用資産が2億円を超えます。これぐらいの状況になれば、FIRE(早期リタイア)をしても、この2億円を運用原資にインカムゲインが生まれるような仕組みを作ってリタイアすることが可能になると言えると思います。運用資産がこのように増え続けていますが、純CF420万円を投資し続けることによって安定的に運用利益が増えていきます。最初(2,3,4年目)は数十万円程度ですが、21年目~22年目、終盤になってくると、運用利益だけで700万円~800万円になってきます。このように運用利益が毎年積み上がってくると、雪だるま式に資産が増えていきます。仮に毎年420万円の純CFだとしても、25年で2億円貯められるのです。

では、この純CF420万円を普通預金に貯金した場合、どれぐらいで2億円が貯まるのでしょうか。実は48年かかります。預金だけで2億円貯めてFIREしようと思ったら、この方は30歳ですから、48年後の78歳になってしまいます。それでは、普通に辞めている状況になります。生活水準を落とさずにFIREする場合、資産運用をしないと達成できません。ですから、このようにしっかりと運用することによって2億円を貯め、FIRE(早期リタイア)することが可能になると言えるわけです。

運用利益の計算の原資は、例えば、1年目の運用資産420万円×5%=利益と考えて、2年目の運用利益が21万円になっています。3年目の運用利益43万円は、2年目の運用資産861万円×5%=43万円という風に、ずっと繰り返すシミュレーションになっています。運用利益5%の根拠としては、株式や債券にバランスよく(株式多め)投資して達成する運用利益と考えます。大体6%強で運用し、税金を20%取られたとして、税引後で毎年5%ずつ増えていくイメージで運用することは、現実的に可能ですので、このような想定で考えていただければと思います。

最短でFIRE(早期リタイア)するポイント
今回の「医師が最短でFIRE(早期リタイア)する方法」についてまとめます。ポイントは4つです。

ポイント1)2億円あれば税引後900万円強の定期収入は捻出が可能

運用資産2億円があれば、資産を投資することによって、税引後900万円強の定期収入は捻出が可能になります。2億円があれば、多くの医師の方にとってはFIRE(早期リタイア)してもよいタイミングと言えます。2億円を目標に運用していく必要があります。この2億円を6%で運用したとすると、税引後で960万円程度残りますので、医師の先生の平均収入の手取りは970万円ですので、それとほぼ同額になります。ですから、2億円を運用して定期収入を生み出すことができれば、平均収入の医師の先生方においては、生活水準を落とさずにFIRE(早期リタイア)できることになります。FIREしてもよい基準の運用資産の目標である2億円は、多くの医師の先生にとって丁度良い数字ではないかと思います。

ポイント2)預金だと48年かかるが、資産運用すると25年で2億円貯めることが可能

現預金(純CF)を何も運用せずに、ただ単に預金で貯め続けた場合、2億円貯まるまでに48年かかります。多くの方が高齢のお医者様になっているので、自然に引退している可能性が高いです。毎年5%ずつ資産運用して増やすことによって、25年で2億円貯めることができますので、FIRE(早期リタイア)も可能ではないかと思います。仮に、6%~7%ずつ増やすような運用が上手くいけば、25年であった2億円達成が20年や20年以内になる可能性もあると思います。そこはやり方次第ではないかと思います。

ポイント3)資産運用を早く始めないと60歳までに引退できない

5%ずつ増やしても25年かかるので、運用を早く始めるに越したことはありません。30歳で始めて、2億円貯まるのが55歳ですので、早く始めないと60歳までに引退できないことになります。

ポイント4)NISAなどをフル活用して株式積立投資で増やす

今回は、全て税引後で考えて計算・シミュレーションしているのですが、NISA等の税優遇が2024年以降拡充しますので、これらをフル活用して、資産を成長させるのに有効な運用方法で資産を増やして運用していくのがよいと思います。そうすれば、税引後の手取りが増えて、25年よりも少し早く2億円が貯まる可能性もあると思います。

本日は「医師が最短でFIRE(早期リタイア)する方法」という内容でお届けさせて頂きました。

今回の内容については「医師のための資産形成アカデミー」でも視聴できます。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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