2023
12/01
会社オーナー

皆さん、こんにちは。株式会社ウェルス・パートナー代表の世古口です。

はじめに

本日のテーマは、「会社売却した富裕層が資産運用に失敗する理由」です。当社にも、会社を売却して数億円~十数億円のキャッシュが入ってきたという富裕層で、どこかの金融機関・不動産会社で運用して、「失敗してしまった」「資産がこれぐらい減ってしまった」「どうにもしようがない状態になってしまった」方からご相談を寄せられるケースが非常に多くなっています。せっかく、ご自身の大事な会社を売却して得た資産ですので、安定的に運用をして、ご家族のためにもしっかりと資産運用していただきたい思いがあります。今回は、会社売却した富裕層がなぜ資産運用に失敗するのか、弊社の事例や、今までお伺いしてきた話の中でのエッセンスを抽出してお伝えすることによって、反面教師として、ご自身の資産運用の参考にしていただければと思います。

一方で、会社売却された富裕層の方は、会社売却をするまで資産運用されている方は殆どいません。ですから、知識が皆無の状態で会社売却して数億円~何十億円が手元に入ってきて、急にお金持ちになるので、「どうしたらいいか分からない」状態になるわけです。資産額的には超富裕層ですが、資産運用の知識的には完全に初心者(大学生程度)や20代前半の若い層並みの運用知識の方が多いので、運用知識と資産額の乖離によって失敗してしまうことが多いのではないかと思います。

もちろんその方によっては、しっかりご自身で資産運用したり、会社売却前からネット証券で運用していたりして、資産運用に詳しい方もいらっしゃいます。しかし、8~9割の方が資産額に対して運用知識が伴っていないのではないかと推察します。

失敗理由①資産額に対して資産運用の知識が伴っていない

ご自身がお持ちの資産額に対して、資産運用の知識が伴っていないことが一番の理由ではないかと考えます。多くの富裕層の方は、現役で会社経営されているので、毎年、数千万円が余剰のキャッシュフローとして増えていき、10~20年かけて数億円~十数億円の資産を構築しますので、その間に何かしら資産運用をして、ご自身の知識が増えていくのと同時に資産が増えていく形になります。

失敗理由②本来の目的に合っていない高リスクな運用をしてしまう

いろいろな方からお話を伺う限り、本来のご自身の目的・資産の状況やリスク許容度に合っていない、非常に高リスクな資産運用をしがちである方が多いと思います。会社売却した富裕層の方は、意外とリスク許容度が低い傾向にあります。今まで、オーナー会社から安定的に役員報酬が入ってくる状態でしたが、会社売却後は、個人に入ってくる定期的な収入も、頼りの会社もありません。ですから、売却した代金が「虎の子のお金」になることが多いようです。新たに会社を作る方もいらっしゃいますが、安定的に利益を生むまでかなりの時間を要します。基本的に資産額は多いものの、リスク許容度が低い状態です。会社を保有している時代のノリで資産運用をしてしまい、かなり高リスクなポートフォリオで投資して損をしてしまう方や、大変なリスクに晒されている状態の方が多く見られます。

ご自身の本来の状況を客観的に見つめていただき、どこまでリスクが取れるのかをしっかり考え、ご自身の目的に合った資産運用をしていただくのが大事です。会社を経営していた時より、全体的にリスク許容度が下がっていると考えて、長期安定的な運用を目指していくのが、本来目指すべき運用ではないかと考えます。

失敗理由③安易に知り合いに相談していることが多い

安易に知り合いの方に資産運用・資産の相談をされている方に失敗されている方が多いと思います。会社を経営していると、銀行や証券会社の方がご友人にいることもあるので、そのような方に、「会社売却して数億円~十数億円の資金ができたが、どうすればいいか」という相談をする方が多くいらっしゃいます。その相談は危険なカケになってしまうことが多いです。そのような方々に富裕層の資産運用に詳しい方が殆どいないからです。銀行や証券会社であったとしても、富裕層専門の部署でない限り富裕層の資産運用に全く詳しくないわけです。そのような方に相談して、数億円~十億円を銀行・証券会社に預けて運用してしまうことで、ご自身の目的に合っていない、先ほどお話ししたような高リスクな運用になってしまったり、そもそも求めていないものに投資してしまったりして、失敗するケースが多いと思います。

ですから、今まで知り合いだったからということで安易に相談するのではなく、ご自身の資産状況でどこに相談すれば資産を最適化できるのかを勘案し、まずは相談相手を探すことが大事です。今までの繋がりを縁だと思って相談することもあるでしょう。確かにそれも大事かもしれませんが、多くの場合、富裕層の方の資産運用に詳しい方は、今まで知り合った中にたくさんいるわけではありません。新たに、資産状況に合ったアドバイザーをしっかり探すのが肝要であると思います。

失敗理由④プライベートバンクなどブランドで判断しがち

実際に相談相手を探す中で、プライベートバンクを選択肢の一つと考えることもあるかもしれません。プライベートバンクは響きがよいので、「スイスのプライベートバンクって凄い!」「海外のプライベートバンクってかっこいい!」とブランドで判断される方も結構いらっしゃいます。しかし、証券会社がネット証券で運用しているのと、金融商品の中身はどこも一緒で大差はありません。ですから、看板や「プライベートバンク」「スイス」などというワードやブランドに惑わされずに、しっかりとご自身のことを考えてポートフォリオを作り、資産を最適化してくれて、長期的に付き合ってくれるアドバイザーを探していくとよいでしょう。

本日は「会社売却した富裕層が資産運用に失敗する理由」という内容でお届けさせて頂きました。

今回の内容については「会社オーナーのための資産戦略アカデミー」でも視聴できます。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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[金融商品仲介業者]

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商号等:東海東京証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:東海財務局長(金商)第140号

加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人日本STO協会

商号等:エアーズシー証券株式会社

金融商品取引業者 登録番号:関東財務局長(金商)第33号

加入協会:日本証券業協会

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