2021
10/04
資産運用入門

はじめに

資産運用はポートフォリオの組み方次第で結果が大きく変わってきます。この記事では、ポートフォリオを組むポイントと年代ごとにおすすめの組み方について解説します。

資産運用はポートフォリオ次第でリターンが大きく変わる


ポートフォリオとは資産運用における投資先の配分のことです。資産運用はポートフォリオの構成によって、得られるリターンが大きく変わってきます。
ポートフォリオにローリスクの投資先が多い場合は堅実な運用ができます。それに対してハイリスクの投資先が多い場合は大きなリターンを得られる可能性がある一方で、大損してしまうこともあります。

資産運用における主な投資先

1.ローリスクな投資先

ローリスクな投資先は一例として預金や債券、積み立て型生命保険などが挙げられます。これらの投資先はリターンが低い一方で、元本割れしにくいのが特徴です。
ポートフォリオが高リスクの投資先ばかりだと「お金が必要なのに元本割れしている」という事態に直面することも。
資産運用による損失額を少しでも減らすために、リスクを取ってお金を増やしたい方も、一定割合はローリスクな投資先で運用しておくのがおすすめです。

2.ミドルリスクな投資先

ミドルリスクな投資先として、投資信託や不動産が挙げられます。近年話題の「つみたてNISA」や「個人型確定拠出年金」などの非課税投資も、投資信託として運用しています。
投資信託とは株式や債券、不動産、金など、さまざまな投資商品がひとまとめになっているものです。

大半の投資家の方にとって最適なリスクで運用できるため、相場が下落したときでも安心して持ち続けられます。

3.ハイリスクな投資先

ハイリスクな投資先には株式やFX、仮想通貨などが挙げられます。
株式や仮想通貨の場合、購入した銘柄が100倍以上になる可能性もあれば、紙切れになってしまうこともあるハイリスクハイリターンな投資先です。
FXはさらにギャンブル性の強い投資先で、大きなリターンを得られる点は株式などと同様ですが、負けたときには借金を背負ってしまうリスクがあります。
ハイリスクな投資先は損失を出したときの金額が大きくなる可能性があるため、リスク許容度の高い人のみ投資を検討しましょう。

ポートフォリオを組む際に考えるポイント


ポートフォリオを組む際に考えるべきポイントは3つあります。

株式と債券の割合は年齢で決める
ポートフォリオは基本的に株式と債券を中心に構成しますが、その割合は年齢を元に決めましょう。
株式と債券のポートフォリオを決める有名な方程式は以下のとおりです。

・株式割合=100-年齢
・債券割合=年齢

若い投資家ほど株式の割合を多めに、そして年齢を重ねるごとにローリスクな債券の割合を増やすことを表した方程式です。
リスク許容度の判断基準は年齢以外にもいくつかあるため、上記の方程式を参考にしつつ、ポートフォリオを組んでみましょう。

ポートフォリオを安定させるなら不動産や太陽光発電を組み込むのがおすすめ

堅実な運用をしたい方は、ポートフォリオに不動産や太陽光発電を組み込むのがおすすめです。不動産や太陽光発電を組み込むメリットは、不況下であっても資産価値が安定する傾向にあることと、預金や債券などのローリスクな投資先よりも利回りが高いことにあります。
株価の場合、価額は景気によって大きく左右されてしまうため、不況時には損失が大きくなってしまう恐れがあります。
不動産や太陽光発電では不況時に大きく下落する心配が無いため、安定した運用が可能です。

元金を倍にしたいときの利回りを把握できる「72の法則」で計算してみる

資産運用の目標額が「元金の2倍」と明確に決まっているようであれば、「72の法則」を元に計算してみるのがおすすめです。
「72の法則」の計算式は以下のとおりです。
「72÷金利≒お金が2倍になる期間」
例えば投資信託における平均利回りは3~7%と言われています。ポートフォリオが投資信託100%で平均利回りを4%と仮定した場合、2倍になるまでにかかる期間は
72÷4≒18年
と算出できます。

上記よりも短期間で2倍の金額を達成したい場合は、株式などハイリスクな投資先を増やして、ポートフォリオを調節しましょう。

【年代別】資産運用のポートフォリオモデル】

年代別の資産運用のポートフォリオを、30~60代ごとにそれぞれ解説します。

30代におすすめのポートフォリオ

30代の場合は子どもがまだ小さく、これから教育費などでお金が必要になってくる方が多いでしょう。一方で他の世代に比べると老後までに時間の余裕があります。
そこで生活に支障をきたさない範囲で、できるだけリスクの高い投資先を選ぶのがおすすめです。
最も手軽なのが、株式比率の高い投資信託のファンドを選ぶこと。ご自身で株式銘柄を選定して運用するよりはリスクが低く、そこそこの利回りが期待できます。
30代のうちは今の生活を充実させながら、攻めの投資を狙ってみましょう。

40代におすすめのポートフォリオ

40代では30代のころに比べると収入が増えている一方で、子どもの教育にお金がかかる世代に差し掛かっている世帯が多いでしょう。老後までに10~20年の時間があるため、まだまだリスクを取った運用をしてもいい時期です。

株式メインの投資信託を中心に、ポートフォリオを組んでいきましょう。子どものお金がかかる時期との兼ね合いも考慮した上で、積み立てるか否かを判断する必要があります。
お金が必要な時期がまだ先であれば、引き続き積み立てましょう。反対に時期が差し迫っているようであれば、資産運用に回すのは控えた方が無難です。

50代におすすめのポートフォリオ

50代になると退職後を見据える必要が出てくる年代です。老後までの時間の余裕が無いため、堅実な運用を行うのがおすすめです。
先述の計算式より、株式と債券の割合を半々くらいにしてポートフォリオを組みましょう。
注意点としては「若い世代に比べて時間が無い」からといって、焦って利回りの高い投資には手を出さないことです。50代で損失を出してしまった場合、挽回する時間がありません。
利回りの高い運用をするくらいであれば、年金の繰り下げ受給も狙ってみましょう。最大70歳まで繰り下げれば、本来65歳でもらえる金額の42%も増額されます。

60代におすすめのポートフォリオ

60代になってくると老後生活の間近だったり、すでに送られたりしている世代です。まだ現役で働いている方もいらっしゃるかと思いますが、40・50代に比べると収入が下がっている人が多いでしょう。
すでに資産運用に取り組んでいる方は運用を継続し、生活に足りない分だけ少しずつ取り崩しながら生活しましょう。
もし現時点で資産運用を行っていない方は、リスクの低い債券を中心にポートフォリオを組むのがおすすめです。生活に影響のない範囲の元金を積み立てていけば、預貯金よりも高い利回りが期待できます。

普段の生活費などを見直して預金を手厚くすれば、実現できる可能性は十分にあるでしょう。

まとめ

資産運用はポートフォリオ次第でリターンがよくも悪くも大きく変わります。
若いうちは株式などリスクのあるものを中心に、年齢を重ねていくたびに債券など安定したものを中心に組むようにしましょう。

本記事の著者

世古口俊介
世古口俊介 代表取締役
プロフィール
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベートバンキング本部の立ち上げに参画し、同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。超富裕層のコンサルティングを行い1人での最高預かり残高は400億円。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者3万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」での情報発信を通じて日本人の資産形成に貢献。医師向けサイトm3.comのDoctors LIFESTYLEマネー部門の連載ランキング人気1位。
当社での役割
超富裕層顧客の資産配分と税務の最適化提案。
特に上場会社創業者の複雑な相続対策や優良未上場企業の組織再編に注力。
同社の代表として書籍の出版や日本経済新聞、週刊東洋経済、ZUUonlineなど各種メディアへの寄稿、投資教育普及のために子供向けの投資ワークショップなどを開催。

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