インデックス投資でアセットアロケーションを決めるポイントを解説

はじめに

インデックス投資でお金を増やせるか否かは、アセットアロケーションによって決まると言っても過言ではありません。この記事では、インデックス投資に最適なアセットアロケーションと、その決め方を解説します。

インデックス投資とは

インデックス投資がどのような投資手法なのか解説します。

市場と同じ値動きを目指す投資手法

インデックス投資とは市場全体に分散投資をして、市場と同じ値動きを目指す投資手法のことです。

個別株ほど暴落のリスクは低く、その一方で国債や定期預金よりも高い利回りを期待できるため、初心者にも人気が高い投資手法です。

手数料も比較的安いため、投資効率がいいことも人気が高い理由のひとつと言えます。

アクティブ投資との違い

インデックス投資が市場と同じ値動きを目指すのに対し、それを上回る指標を目指すのがアクティブ投資です。アクティブ投資は「ファンドマネージャー」と呼ばれる運用のプロが投資先の銘柄を調査・選定しているため、手数料が高い傾向にあります。

インデックス投資よりも高い利回りを目指せる可能性がある一方で、手数料が高いというデメリットから、手元に残る利益はインデックス投資と同水準もしくは下回ることもあります。

そのためインデックス投資に比べると初心者にはやや不向きの投資手法です。

アセットアロケーションは株式と債券の配分で決める

インデックス投資におけるアセットアロケーション(資産配分)は株式と債券の配分で、期待できる利回りが変わってきます。

リスクを取るなら株式をメインにする

リスクを取った運用を実現したい方は、株式をメインに組み込む必要があります。

アセットアロケーションに株式の比率を多くすれば、利回りの高い運用を実現できる可能性があります。その一方で株価が暴落したときには連動して損失も大きくなるので、その点には注意が必要です。

リスク許容度が大きい投資家の方は、株式メインのアセットアロケーションを組むようにしましょう。

堅実に運用するなら債券を多めにする

堅実に運用したい方は、債券を多めにしたアセットアロケーションがおすすめです。

債券の特徴は株式ほどの利益は得られないものの、市場が暴落したときにも最小限の損失で押さえられます。

リスク許容度が低く、高い利益よりも低い損失を優先したい方は、債券が多めのアセットアロケーションにしましょう。

アセットアロケーションを決める7つのポイント

アセットアロケーションを決めるにあたって、「株式と債券、どちらを多くすべきか分からない」という方は多いのではないでしょうか。
アセットアロケーションを決めるためのポイントは7つあります。
一つずつ解説していくので、それを元に決めていきましょう。

1.持っている資産額

持っている資産額によって運用に回せる資金とリスク許容度が異なります。

資産額が多ければリスクを取った運用が可能になります。その理由は以下の3つです。
・投資で損失を出したとしても利益が出るまで継続できる
・投資に回せるお金が多くなる
・損失が出ても運用を続けられる

資産額が多いほど長期運用にしやすいために最小限の損失で大きいリターンを狙える可能性があります。一方で資産額が少ない投資家は投資に回せるお金が少なく、損失が出た時に精神的なダメージが大きくなります。実際に損失に耐え切れずにマイナスで利益を確定させてしまう人が多い傾向にもあります。

資産額が少ないと投資の継続が難しいため、資産が多い人に比べて利益を出しにくいのです。

2.年齢

年齢もまたアセットアロケーションを決める重要なポイントで、若い人ほどリスクのある運用が可能になります。

若い人は必然的に運用期間が長くなるので、有利な投資ができます。実際に運用期間が長いほどリターンが大きく、損失が少なくなる傾向にあります。

そのため30代前半くらいまでの若い世代の方は、利回りの大きい株式をメインにして長期間の運用を目指すのがおすすめです。

3.目標リターン

目標とするリターンの数値によっても、株式と債券のアセットアロケーションが変わってきます。

低利回り(1~3%)で堅実な運用をしたい方は債券を中心に組むようにしましょう。反対にリスクを取って高利回り(5~7%)で運用したい方は株式中心がおすすめです。

最終的にインデックス投資で欲しい金額を逆算して、アセットアロケーションを決めるようにしましょう。

4.投資目的

投資目的によっても、最適なアセットアロケーションが変わってきます。

例えば老後資金など長期的に形成するものであれば、堅実な運用で目標金額に到達できる可能性があります。しかし結婚式の費用や教育費など使う時期が決まっている場合は、必然的に高利回りで運用しないと到達できない可能性があります。その際に注意すべき点としては、短期間での高利回り運用は損失も大きくなる可能性があることです。

投資目的によってアセットアロケーションは変わってくるので、何に使いたいのかを明確にしておきましょう。

5.ライフプラン・家族構成

ライフプランや家族構成によっても、最適なアセットアロケーションは変わってきます。

資産運用は基本的に、独身ほどリスクを取りやすいですが、家族持ちは堅実な運用を目指す必要があります。実際に家族を持つと結婚式・新築の頭金・教育費などお金を使う機会が増えます。そうなると下手にリスクのある運用ができなくなるため、堅実な運用が求められます。

今後あなたに起こりうるライフプランを洗い出してみて、そこに間に合わせられるように資産運用を行いましょう。

6.経済条件

現在および将来の経済条件を元にアセットアロケーションを決めることも一つの方法です。

これは特に正解はありませんが、将来日本および世界の経済が良くなると思うのであればリスクのある運用を、悪くなると思うのであれば堅実な運用にするといいでしょう。

7.リスク許容度

最後にアセットアロケーションについて考えるべきことは、リスク許容度です。

リスク許容度が大きいほど運用額を多めに、株式中心の投資が可能です。以下のような人はリスク許容度が大きいので、リスクのある投資がおすすめです。
・年齢が若い(20~30代前半)
・独身
・持っている資産額が多い

反対にリスク許容度が小さい人は、余剰資金で債券中心の堅実な運用がおすすめです。少額かつ堅実な投資でも、銀行に預けるよりも利回りが大きくなる可能性がじゅうぶんにあります。無理のない範囲で投資に取り組みましょう。

まとめ

インデックス投資のアセットアロケーションは、投資家の状況によって最適解が変わってきます。

リスクを取れる投資家は株式を中心にした、利回りの高い運用がおすすめです。反対にリスクを取りづらい投資家は債券を中心に、損失が出ても最小限に抑えられるようにする必要があります。

ご自身の状況や目的から判断したうえで、インデックス投資のアセットアロケーションを決めるようにしましょう。

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